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本記事では介護を提供する支援者側の視点で、介護を提供する時間、どのようにすれば充実して、良いお仕事ができるのか…。
その一つの工夫についてまとめている。
是非、参照して日々のお仕事に活かして欲しい。
介護のお仕事を細分化して分析してみる。
介護のお仕事に限らず、どんなお仕事にも共通して、提供できる時間は限られている。
サラリーマンであれば就労時間内で定められた仕事を完遂しておきたいところである。
上司から大量のお仕事を回されたとしても、就労の契約に沿い、時間内で適切に業務を完遂せしめるのが経営者にとっても、労働者にとっても理想の境地であることは言うまでもない。
介護の実践の具体例を設けよう。
介護の現場、ここでは訪問介護員を具体例として挙げる。
訪問介護員と利用者の間では訪問開始時間、提供時間、提供内容の合意が形成される。
この合意は介護支援専門員と訪問介護事業所のサービス提供責任者、利用者さんとそのご家族さんの三竦みで合意点がまとめられる。
現場に赴く訪問介護員はその合意に立ち会うことがないわけである。
当然のように山と積まれる課題の数々。
ここで私見であるが…。
介護支援専門員にサービスを設定する際には現実に自らが1回の提供を実地にシュミレーションした上で各サービス事業所に依頼をするという流れを作ることである。
これで無茶振りといった介護支援専門員の見積もりの甘さは解消されることだろう。
話が逸れた…。
訪問介護に任されたお仕事が無茶振りであったとしても、優先順位を定め、一つ一つの仕事の手順や決まりをもってお仕事に臨む。
一件ずつの家屋構造も違うし、各家庭で道具や掃除の方法も異なるものです。
1日に何件もの家を回り、様々な工夫を覚えて実践することが求められる。
工夫が細かくなり過ぎると、他の訪問介護員との共通性が損なわれてバラついてしまい、個人差が生じてクレームの素になりやすい。
事前の計画ではざっくりと大枠で、細かい作業内容ほど十分なすり合わせを意識することが大切である。
細かい作業内容を十分に織り込むことが専門性の高い介護に繋がる。
例えば布団干しを例にあげよう。
□ 布団を天日干しする。
□ シーツや枕カバーを洗濯する。
□ ベッド周囲を片付ける。
…これが主な内容である。
そこから…。
床掃除をする。
ベッドフレームの拭き掃除をする。
ベッド周囲の特に頭側の採光に気配りをする。
ベッド周囲は個人的にいろいろな物が配置されているので、再配置に気配りを行い、さらに活用しやすいように配置替えを勧める。
十分な換気やシーツやカバーのヨレを正すなどの環境美化。
水分補給を勧める。
利用者さんの衣類の着替えが必要であれば着替えも織り込む。
人により花を活け、アロマを漂わせ、紅茶を入れる、コーヒーを入れるなど嗜好の境地もあるだろう。
本項目の内容を事業所で提供する全員で十分に共有を図ることで事業所単位でのサービス提供の質や評判が向上する土台となっていくのである。
たくさんな項目になったでしょう?
とても介護支援専門員のポジションでは見えないことですし、きっと思いつかず、出来ない事柄です。
そして介護支援専門員が提供の様子を見に来ることも稀です。
そこで介護支援専門員が事業所に提出する利用者さんの計画書に対応して作るサービス事業所計画書というものがあります。
介護支援専門員から計画書と共に渡される事業所に任されるお仕事の内容を任された時間でどのように行うか手順を計画化したものです。
これを細かく記載して利用者さんと介護支援専門員に返戻します。
ここを軽くテンプレートで済ませてしまうと好循環が産み出せませんし、日々の現場に訪問する訪問介護員が事務所で共有している工夫などが無駄になってしまいます。
本来はサービス提供責任者の仕事ですが、事務所全員で共有して仕上げていくことが大切です。
こうして工夫満載なサービス事業所計画書が煮詰まることで、より良い好循環が形成されることになります。
段階とステップアップが必要な事も忘れてはいけません。
時間軸と共に計画は熟練されていかねばなりません。
介護支援専門員の計画書もテンプレートではダメですし、個別性、段階、ステップアップの視点も盛り込まねばなりません。
難しい…。
うまく行かないと感じる場合には基本に立ち返り、細分化して煮詰める作業に取り組む必要があります(*^▽^*)
介護支援専門員にしましても、訪問介護員の事業所にしましても書類は山のようにあります。
山のような書類に目を通して細分化作業ができない、一度作ると次は改訂がない…。
そんな事業所は今後、どうしても廃れてしまうことになります。
利用者さんや家族は書面を見る時間を確保できて当然です。
ですから、いつも代わり映えしない、自分たちの支援は適当になっている。
で、あればお金を支払っているのだから、思うままに適当に都度の活用をしようという惰性活用に陥ってしまうのです。
常に利用者さんや家族さんのステップアップや向上に向けて注視して手伝っているというスタンスをお届けできない限り、専門性の向上は図れません。
いささか難しい文体になりました。皆様の参考になりましたでしょうか?