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紅葉狩り…『 もみじがり 』 と読みますよね。
紅葉は落葉樹に等しく訪れる秋の風物詩。
赤以外の落葉も古来より愛でられてきたものです。
特に稲穂の黄金に合わせて、黄色い落葉樹も大事にされてきました。
その最たるものが銀杏の木ですよね。
銀杏の実は茶碗蒸しの具から、焼き物、お鍋、煮物へと…。
味覚も楽しまれてきました。
あ、食べ物については書いてません…。
今日は黄色い紅葉の名所。
和歌山県伊都郡かつらぎ町から…。
丹生酒殿神社 ( にうさかどのじんじゃ ) のお話です。
あれ?タイトルと違う?
鎌八幡宮は明治42年に丹生酒殿神社に合祀されてるんですね。
同じ敷地内にあります(*^▽^*)
紅葉は紅、赤が入るのでカエデ科の植物に目が向きがちです。
ですけど、黄色く枯れて赤になるでしょう?
通り過ぎると散ってさらに枯れて土になります。
最初から最後まで黄色を保つのは銀杏。
カエデ科の紅葉と違って葉が丈夫ですので、押し花や季節の飾りにしても、長持ちしますよね。
玄関の彩りのアクセントの1つに…。
床の間の生け花のアクセントの1つに…。
食べられませんけれども、お料理のお皿の一角の風情として飾る…。
本の栞にしても最適ですよね。
銀杏の黄金色の葉も、とても秋の風情を感じさせてくれます。
今日はそんな銀杏の紅葉を楽しめる名所の1つだけですが、ご紹介します。
和歌山県伊都郡かつらぎ町にあります丹生酒殿神社 ( 鎌八幡神社 ) のご紹介です。
同じくかつらぎ町に丹生都比売神社があるのですが、その主祭神の1柱、丹生都比売大神が最初に降り立った場所が、丹生酒殿神社として人々の信仰を集めました。
この丹生都比売大神の子である高野御子大神が、空海 ( 弘法大師 ) を高野山へと導いたと言われます。
普段は静かなところなんですが…。
丹生酒殿神社を基点として 『 高野参詣道三谷坂 』 が世界遺産に登録されたので、多少、風光明媚な場に変わりつつあります。
とはいえ、修験者が紀伊街道を経て高野山に向かうならともかく、現代人の我々が徒歩で向かうのはとてもとても…。
かつては丹生都比売神社から丹生酒殿神社を経て高野山入りを目指したそうです。
さて、丹生酒殿神社に合祀された鎌八幡神社。
イチイガシという大樹に鎌を打ち付けることで、農業神に伝わって祈願成就できるという由来です。
ただご神木が傷み…鎌打ちは新たに出来なくなっています。
このご神木に目が行きがちなのですが、拝殿の右側には地主神である竈門明神がお酒を奉納したと言われる大銀杏のご神木があります。
そして『境内を黄に敷き詰めておおいちょう』の句碑が添えられています。
その句碑や神木に相応しくシーズンには黄葉の絨毯で満たされます。
紅葉狩りのシーズンは9月下旬から11月末とされますが、銀杏の黄葉が映える頃合いは11月20日頃~12月10日頃になります。
丹生酒殿神社でも同時期はライトアップされて楽しめます。
駐車場の数は限られますのでご注意くださいね。
3台~5台くらいしか止められませんでしたし…。
あと近隣の道中にお店を見つけてお昼ご飯や休憩所を見出しておくことも大事です。
もちろん、高野山へ抜ければ、その辺りは多く発見することが出来ます。
ただ紅葉狩りは、発見の旅ですから、近郊を散策いただくと…。
穴場がたくさん見つかるかもしれません。
鄙びた田舎にある紅葉狩り、銀杏の名所も発見の1つですからね(*^▽^*)
丹生都比売神社
和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
丹生酒殿神社
和歌山県伊都郡かつらぎ町三谷631
いろいろな神社仏閣には由来あるご神木があります。
祀られている神様の由来も丁寧に伝聞されています。
丹生都売神社から丹生酒殿神社まで車で15分程度ですが、昔の人は徒歩ですからね…。
じつは高野山から離れる側のお隣の紀の川市に、華岡青洲の庵があります。
全身麻酔で乳癌の手術を世界で初めて達成したという歴史に名を残した江戸時代の人です。
そんな彼が寄進したという石灯籠も丹生酒殿神社にあります。
きっと彼も徒歩か馬で走ったのでしょうか…。
と…偉人伝に変わってますが、紅葉の記事でしたね…。
紅葉狩りと言いますが、この 『 狩る 』 の意味は、現代では 『 見つける 』 で 『 見出す 』 になります。
自然の雑多とした中から、自らが美しいと思うものを 『 見出す 』 わけです。
紅葉が赤でも黄でも同じで、美しいものを見て、愛でて心を満足させる。
それが紅葉狩りの醍醐味です。
是非、赤の中からも黄の中からも自然の美を見出してみてくださいね(*^▽^*)