Menu
認知症を患った患者様…。
コロナウイルス感染症が流行して、さらに苦しい闘病生活に…。
ご病気から入院という事態になられる認知症患者さんもおられることでしょう。
認知症にも、いろいろな種類があるけれど、今の病院は人手も足りていなければ、お世話の時間も足りない…。
お世話をされる看護師さんや専門職の方…とても大変な苦労をされています。
どうする治療?どうする入院期間?
お世話のあり方って、何か特別な方法ってないものだろうか?
認知症になるとまず、忘れてしまうことが問題になる。
場所も病院であることを忘れてしまうことがあります。
自宅に帰ろうと知恵を絞って行動される人もおられます。
体の調子が変だから、家で休まないと…ここはどこ?どうやって帰る?帰らなきゃ…。
認知症になられても、けっこう目まぐるしく脳は動いているものです。
帰らなきゃ…という焦りは病気のしんどさもあって加速します。
分からない場所だから、さらに分かろうと焦る。
認知症も個人差があります。
重度化すると、ご自身が何者か語る言葉も忘れてしまわれる方もおられます。
不安と混乱…。
時間と共に焦りも増します。
静かにして下さいね…。落ち着いてくださいね…。治療しますからね…。
伝わりやすい短文で声掛けがなされても、認知症の患者様は焦るほどに理解できなくなります。
点滴の針を刺す、導尿をして検尿をする、CTやレントゲンを撮影する。
いずれも、患者さん自身にじっとしていただかねばなりません。
誰しも何も理解できないままに針や管を刺されたり、縛られたりしたら落ち着かなくなる気持ちに拍車がかかりますよね。
医療現場では、やはり大勢の患者さんに対応せねばならず、声掛けによる納得を引き出す時間が圧倒的に足らないです。
一時的に数人で押さえて治療を優先せねばならないことが多々あります。
認知症患者さんにはお気の毒な一面があるわけですが、それでも病気を救った後に心のケアに入るという方法が選択される場合もあります。
コロンブスの卵のようにどちらが先か?
難しい課題がありそうです。
嫌なことをされる場所…。
逃げたい場所…。
そんな負の感情は残ります。
病院に入院している間、ずっと付きまとう感情…。
認知症で何かしらの病気で入院したことやどんな治療を受けたかなどは忘れてしまうことが多いですが、ここが自身にとって危険で嫌な場所という気持ちだけは残ります。
人によっては、退院後に外出する際、車に乗るというだけでも拒否反応を示す…なんて方もおられます。
認知症でも、感情、喜怒哀楽は印象に残りやすいようです。
病気が重く治療が優先される場合には、専門用語で身体拘束という手段が用いられます。
混乱が大きい場合には、薬物による鎮静効果が見込まれることも…。
四肢を拘束されて大の字で身動きが取れないことも…。
方法として選択肢として用意されています。
認知症患者さんが入院される時、必ずご家族様は身体拘束への同意が同意書によって求められます。
私…何となく同意書にサインを書きたくないなぁ…と思われた方。
実際、サインの瞬間、良心の呵責に苛まれますよね…。
でも、治療を請け負った病院スタッフは治療と身の周りのお世話を万全にしなくてはなりません。
暴れて、徘徊して…そんな混乱される患者さんに臨むのは、初見で他人である人々。
お任せする以上、仕方がないことかもしれません。
え?お金を払ってる?
じゃ、お金いらないから、連れて帰って?と、言われて連れて…あなたは連れて帰りませんよね。
そう…医療関係者さんも介護関係者さんも、法律で患者や入居者さんを選んではいけないとされているのです。
お金云々を持ち出すのは、とても了見の狭いクレーマーでしかありません。
間違っても出さないようにしましょう。
現場で全力を尽くして働いている皆様に失礼この上ないです。
さて、コロナウイルス感染症もあって、入院されると病棟にあがって面会とはいきにくいご時世です。
特に感染症病棟は閉鎖されています。
認知症を抱える患者さんにとって、入院はとても大変。
もちろん、お世話と治療補助を担う看護師さんや専門職も大変。
では、ご家族様はいかがお過ごしでしょうか?
お任せしているから…。
お金を支払っているから…。
認知症を抱える患者さんに対して入院中、見舞いや面会も…何もしなくなった…が、正解ではないでしょうか?
もちろん、お気持ちは常に認知症を抱える患者様と共に…そうあることでしょう。
でも、想いは行動と接点が無ければつたわりにくいです。
やはり何かしらお気持ちが伝わり、認知症患者さんが落ち着かれるサポートを考えて見られてはいかがでしょう?
ご家族からの愛情が、認知症を抱える患者様の病院での入院生活にはとても大切だと思うのです。
そこで、私が考えた認知症を抱える患者様が入院された時のご家族のサポートのあり方!をご紹介です。
ご家庭や患者様のその人らしさを支えるサポートは欠かせません。
□ 日常使用のお茶碗、お箸、湯のみを持ち込む。
□ タオル、肌着、パジャマなども日常的に使用している物から選んで持ち込む。
□ ご家族のフォトスタンドを持ち込む。
□ 色紙など寄せ書きと家族のフルネームを添えて病室に飾る。
□ 入院日数に目途がある時、日めくり手製カレンダーを置いて飾る。
□ スマホやタブレットでリモート面会をして声掛けをする。
このような工夫をされてみてはいかがでしょう?
ご家庭を身近に感じ、メッセージが認知症の患者さんの御心を温かく支えてくれる可能性がありますよね。
朝昼晩のお食事。
病院生活でも1日3度、訪れます。
ご家庭とは違う味で決まった量ですから、凄く美味しい!と思われる方から徹底的にまずいと思われる患者様まで幅広くおられます。
高齢者さんですと肺炎で数日間、絶食…なんてこともありますし、ご病気に影響する場合もあるので、食べ物に支障がない方には以下のような取り組みもおすすめです。
□ お菓子の差し入れ!個包装のものがおすすめです。
□ 寿司を5貫程度、おやつ量の食べ切りでお届けする!
□ 水筒にハーブティーやアップルティーなどご本人様の好まれる温かい飲み物を入れて届ける!
□ お刺身を5切れ程度、おかずの代替えとしてお届けする。
□ お味噌汁を水筒に入れてお届けする。
□ おはぎやぼたもちなどお好きな和菓子をお届けする。
日替わりで、いろいろな方法を試してみましょう。
もちろん、これらは病院では絶対に登場しない食事です。
ご家庭の味を、認知症を抱える入院患者さんにお届けして味覚から穏やかになっていただくための方法です。
慣れ親しんだ手作り料理やご馳走であるほど効果的でしょう。
いろいろと組み合わせてお試しくださいね(*^▽^*)
認知症を抱える入院患者さん…。
入院前の診察でも、入院後でも混乱は続きます。
次第に諦めてしまい、無気力無抵抗になります。
力を出し尽くしてしまい、疲れ切ってしまう。
何も考えず、何もしないと衰えは早くに訪れてしまいます。
病院で他人である医師や看護師さんたちが出来る限りの知恵を振り絞る中、ご家族様の御心温まるサポートが功を奏しますと認知症を抱える患者さんは苦痛が和らぎ、退院も早くなる可能性があります。
是非とも、心休まる入院期間と早期治療に協力してみてくださいね(*^▽^*)