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デイサービスを嫌がる高齢者は意外に多いものです。
嫌がるには嫌がるなりの理由があるものです。
そこにある理由の仕組みを理解しないと家庭が崩壊してしまう原因にもなってしまいます。
そこで、デイサービスに行ってほしい家族さん、また行きたくない高齢者さんのために、7つの理由と4つの対処法として記事をまとめてみました(*^▽^*)
まず高齢者の方が認知症を抱えておられても、障害を抱えておられたとしても、意思を表現できる状態の方の場合には、真摯に尋ねてみると、必ずいくつもの理由を複合的に抱えて悩まれておられる場合がほとんどです。
デイサービスに占める時間が、半日であれ、1日であれ、自由にならない時間は苦痛だという先入観があります。
高齢になってまで人の指図は受けたくないという自尊心も影響してのことです。
知らない場所には出掛けたくない。
これは自由に振る舞えないからです。
『 トイレはどこ? 』
『 行きたい時にいける? 』
など場所の仕組みが分からないことに対する漠然とした不安からくる悩みです。
集団で過ごすよりも先にイメージとして先行して悩みになります。
高齢者は、これまでの人生で、集団で過ごす大変さは身を持って体験してきています。
集団に入ると個人としての意見が通りにくくなりますし、周囲に沿う、合わせることが苦痛に感じられるという悩みです。
これは信頼関係の出来ていない初期にサービスを勧めるようなケアマネージャーさんやデイサービスセンターのスタッフさんへ向けた不信感からくる悩みです。
『 介護保険 』 は一割とはいえ、負担を求める制度ですので、保険勧誘員のイメージも手伝って口車に乗るまいとする防衛本能ともいうべき反応です。
『 お金を浪費させるのではないか? 』などと悩まれる種になります。
そんなケアマネージャーさんやデイサービスセンタースタッフの声に乗じて、デイサービスの利用を勧めるご家族さんにも4の警戒感は伝播します。
しつこく勧めると家庭が崩壊する危機にもつながりますので注意が必要です。
例えばデイサービスを皮切りに、ショートステイや施設入所へと話が進むのではないか、家を追い出すつもりなのではないかという疑心暗鬼の感情を伴うこともあります。
伴侶を失ったり、生き甲斐を失った時に、心理的に病を抱え、無気力や自殺願望につながるなど老人性うつ病を抱えることがあります。
病気ですので、専門医に診察を受けることが大切です。
もちろん、無理強いをしてデイサービスを勧めると病気は悪化の一途を辿ります。
老化しますと、多かれ少なかれ、体に影響が出るものです。
□ 視力の低下…近眼や乱視など変化が生じます。
□ 聴力の低下…難聴ですね。聞き取りにくくなります。
□ 嗅覚の低下…匂いに鈍くなります。
□ 触覚の低下…熱い冷たいの感覚が鈍くなります。反射神経も鈍くなります。
□ 体力の低下…長時間の作業や行動が出来なくなり疲労を感じやすくなります。
□ 筋力の低下…トイレがちかくなる、腰痛が増すということも筋力の低下から起こります。
こうした変化が元になって、デイサービスに参加する気になれないと悩む原因になります。
祖父母はきちんと人を見ています。
相手の目を見て声のトーンや表情から、日常の行動から、家族さんの思いや考えを常日頃から、把握しています。
他人であるケアマネージャーさんやデイサービスのスタッフさんにも同様の観察をします。
ですから、言い澱む、目線が泳ぐ、言葉に反応して言い訳をするという仕草や雰囲気にとても敏感です。
このような場合は騙されまいとして頑なに拒否する原因につながってしまいます。
他にもご近所さんやご兄弟などと連絡を密にして情報を多く持っている場合もあります。
このような場合は、より強固で複雑な理由の壁を形成しやすくなります。
デイサービスに行って欲しい家族さんの理由はいろいろとあると思います。
しかし、家族さんの事情を優先して伝えることは避けましょう。
『 なぜ、あんたのために? 』 と、頑なに拒否する原因になるだけです。
ではデイサービスに誘う適切な対処法とはどうすべきなのか?
デイサービスを利用してもらう明らかに必要な理由を提示することです。
あくまで、利用することがメリットとなることを伝えます。
デイサービスを利用することで〇〇という結果があるということです。
これは目に見えるパンフレットは、内容も細かくて丁寧なのですけども、
『 見えにくい 』
『 読みにくい 』
『 分かりにくい 』
の三拍子が揃うからです。
さらに言うと営利目的が透けて見える…というところでしょうか…。
ともかく、A4サイズであれもこれも説明して写真を載せてとなると、どうしても読みにくくなるのです。
これ以下のサイズも多くなりましたが、オシャレ感以前にアウトです。
またデイサービスの開設当初の綺麗な写真があったとして、行ってみたら10年以上も経過していて別環境になってしまっているとか…。
事実と異なる場合は、後日、二度とデイサービスに行かないと頑なに態度を硬化させてしまう原因になることもあります…。
また単純にパンフレットでは利用している様子がイメージ出来ない方も多いものなのです。
そして家族さんが忙しい時間を割いて高齢者本人と一緒に下見に行くことで、本人の為を思い行動する家族さんの真心が伝わると言えるでしょう。
身近な方の真心は最強の対処法の1つになることは間違いありません。
いつからいつまでと期間を区切り、一定期間で目的を達成するなど具体性を増すことで、嫌がる高齢者の方の理解を得やすくなります。
全項の7に挙げました低下が原因の場合であれば、具体的な行動と合わせて、体力をつけて近所を30分ほど散歩する体力がついたら終了などと目安が決まっている場合も賛同を得やすくなります。
これは家族さんが中核となって勧める場合に、とても有効です。
誰しも老人会や婦人会であるとか、自治会の班であるなど組織に参加してきた歴史があると思います。
この縁故の方との交流を深めることでデイサービスの利用に繋がる可能性が意外に高い確率であるものです。
『 親戚の〇〇さんがデイサービスで楽しんでいる 』
『 近所の〇〇さんが最近、元気になったのは〇〇のデイサービスに行き出したから 』
という具合です。
身近な人が利用して効果を挙げているとなると、途端に参加意欲に熱が入ることも、よくあることです(*^▽^*)
祖父母など高齢者がデイサービスを嫌がる理由は、ちゃんとあります。
そこを理解してあげないことには、先に進みません。
原因が分かり対処することで物事はうまく進むものです。
あと、4つの対処法を試してみてもデイサービスに参加されない場合には、家族さんと共に近所を散歩して体力を付けることや気分転換を日課にすることから、1日1歩ずつ、気持ちが参加に向くまで寄り添うことが大切です。
ここまで一緒に頑張ってくれる家族の勧めを聞き入れない方はまず、いません(*^▽^*)