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認知症になったら…ぞっとする、怖いなど負のイメージないですか?
認知症の対応の基本を知っておくことで、だいぶ勝手が違う世界が見えてくるはずです。
まずは認知症の基本を知り、具体的な対応をした上で医療機関とお薬の流れを作りましょう(*^▽^*)
『 認知症になったようなんです 』
こう相談に来られる高齢者さん。
『 いやいや、あなた普通ですやん? 』と言っても納得しない。
そうまずは思いこみが強い状態の方が来られます。
『 朝ご飯に何を食べたかも覚えてますが、時々、忘れるのです 』
『 いやいや、それも普通ですやん? 』
『 息子に忘れたんか?と、言われることが増えまして 』
『 はぃ!決定!息子の勘違い! 』
一連のコミカルトークいかがです?
これを肯定的に読んでいただいても、否定的に読んでいただいても、場面によっては正解に変わりますけども…。
ポイントは家族がまず認知症を作り上げるということ。
認知症かも?と本人が思えるくらいであれば、まずほとんど年相応の物忘れの範囲で、誰にでもあることです。
若い私なんて、料理をしていて、『 あ!塩忘れたわ 』というようなものです。
というのが、肯定的に捉えた場合の結論。
逆に否定的に捉えますと認知症の専門機関である物忘れ外来などに繋がっていきますし、それが正解となる場合は、この場面のやり取りだけでは判断できず、もっといろいろ聞いてみたり、話している内に何度も同じ話をするとか、具体的な失敗例がたくさん出てくることになります。
認知症と分かるまでのプロセスは、市役所に相談か保健医療センター、地域包括支援センターに相談すると窓口が見えます。
そこから、市町村事業で認知症早期発見プロジェクトをしている自治体もありますし、地域の町医者さんで熱心に研究されているとか、基幹病院の専門外来などを深刻度によって紹介されます。
で、医療機関に到着すると、脳を輪切りにするCTやMRIという装置で脳の様子を見る。
それによって記憶部分の消失などが目で見えます。
あと医師による長谷川式テストなど口頭でのテストの結果も含めて診断をする流れです。
認知症と言っても、単に老化から始まるものや事故などの外傷から始まるもの、本人の持病が関連するものなど原因は突き止めると様々なですので、医師とじっくり話すことが大切になってきます。
ですから、猫も杓子も内服するアリセプト…本場アメリカではもっと強力な薬らしくて日本の物はとても弱いもので役に立たない…と研修で聞いた気がしますが…実際は私には分かりません(/o\)
が、内服薬に繋がる流れになります。
というのはですね、画像診断で重いであろう認知症の人でも、そんなに行動として問題を起こさない方もいます。
どっしりと穏やかに構えると言いますか…。
無気力と言うわけではないですよ。
ちゃんと活動されて穏やかな気質の方って、言葉を忘れ、1分前を忘れてしまっても焦らず問題に繋がらない…そんな方もいます。
認知症の何がその人に問題を起こさせるのか?
その境界を占めるのは、周囲の理解と対応のあり方です。
言葉の理解力が低下していればゆっくり話をすると良い。
行動が遅ければゆっくり行動すると良い。
周囲がそれを理解して慌てる素振りは見せてはいけないし、本人へ慌てさせる言動を向けるのも良くない。
多くに対処ができなければコンパクトにまとめると落ち着かれる。
まず本人にストレスを抱えさせないことと安心できるキーパーソンを傍に置くことです。
これだけでもだいぶ変わりますけども、本人と行動を共にして、本人のリズムで生活を過ごせるようにすると重度と言われる方でも落ち着かれる傾向にあります。
軽度であれば安心感から落ち着かれるのは早いです。
それから一人暮らしや夫婦二人暮らしの場合、住み慣れた場所から、慌てて移動することは避けねばなりません。
一軒の家屋の中で1部屋か2部屋程度で過ごせる環境に整え、把握しやすいように環境を整えることをオススメします。
施設などへ移動しますと施設そのものに慣れることができるか分かりませんし、把握ができないことで落ち込み、ストレスになったり、人付き合いが上手くいくとも限りませんので軽度であるほど悪化要因に結びつきます。
重度の方の場合、施設を出ると自宅を目指されますが、知らない街と場所という認識に陥りやすく迷子になってしまいます。
完全に不慣れな中、歩かれるので溝に嵌るなどして怪我をされる場合もあります。
認知症かな?と思い出した場合は家屋内をオールインワンコンパクトに…。
1間か2間で全ての生活把握ができるようにしてみてください。
あまり使わない物は別の部屋へ。
捨てちゃダメですよ(*^▽^*)
いろんなご家庭がありますからね。
息子宅に引き取るという場合もありますけど、逆に同居がベストだと思いますね。
嫁さんが苦労しますけど…。
2世帯で覗くくらいが妥当かもしれませんね。
最後に眼目をまとめますと、認知症が疑われたら、医師に相談するルートが1つ。
自宅環境を見直すことが大切ということが1つ。
本人のストレスの素を除くことの3つが大事で、本人が動き回るような大きな変化は望まない方が良いです。
…というところが私の介護支援専門員としてのキャリア上、思うところです。
ご参考にしていただければ幸いです(*^▽^*)