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昨今ではデイサービスや施設でも定番となっている春の花見。
老人会や自治会でも花見が催されます。
花見に参加しない、できないと取り残される人、介護度が高くなった寝たきりの高齢者の方に多く伺われるのです。
いろんな形での花見がありますが、中でも家族でのお花見の機会を持つことをお勧めします(*^▽^*)
介護が必要な利用者さん、まず身動きが自力で行うのに支障があるということ。
自力で動きにくいことから他人の力を借りる必要がある。そこがまず躊躇する1点目です。
そして知らない場所には特に足が向きにくいのです。
動きにくいがゆえに排泄場所、トイレが確認できないことには、不安が先行してしまいます。
また花見会場まで、近くまで車で行くにしても、駐車場から会場までの距離と自分の体力…花見中にはくつろげるとしても…。
と、先々まで自らの尺度で計算して…結果、やらない、行かないと選択してしまいがちなのです。
これは大きなチャンスを逃すことになります。
幾多の先行してしまう悩みの課題を振り切って、参加していただきますと、じつに晴れやかな祖父母の御顔を拝見することができます。
施設に入居されている方も桜の花を愛でている御顔は、とても柔和で楽しまれていることが、よく伺われます。
ご家庭での花見が催される機会は少ないものですが実現すれば、より晴れやかな御顔が見込めます。
清々しい春風と舞う桜の花びら…。
咲き誇る花…。
お酒に、お料理、お菓子を並べて家族で楽しむのです。
家族団らんの一時はとても心地よく、家族の団結心を育み、充実感を持ち帰ることができます。
そんな楽しい花見に参加する為の工夫をいくつかまとめました。
排泄面での準備として、紙パンツといかないまでも、簡易トイレの用意も都合できる時代になりました。
カー用品店で容易に調達することが可能です。
簡易の間仕切りカーテンといった物も調達できます。
そして下見でトイレが視界に入る位置に場所取りをします。
結果、トイレに向かうことが容易となり、準備は不要となるかもしれませんが、準備するだけで得られる安心感があるので…。
介護が必要な利用者さんに参加を促す場合には、必要がなくても準備をするようにします。
そう準備をする努力を見せるところから参加への心を動かす努力が始まっているのです。
また歩ける方でも車椅子を用意します。
行きは歩ける方であれば、車椅子は多くの荷物を運ぶ為の道具に、帰りは荷物が少なくなるので祖父母に乗っていただけます。
□ ハンカチ
□ ティッシュペーパー
□ ウエットティッシュ
□ ビニール袋を数枚。
□ カーディガン
□ 膝掛け
□ 念のためにカイロを数個とそれを包むハンカチ。
そこまで気遣いして準備してくれている…その心はきっと対象の祖父母の心に届くことでしょう。
お酒や食事、お菓子は少ない目に用意することがコツです。
多いと花見全体の時間が長くなってしまうこと、また準備にかかる時間も長くなる、そして長いと疲労を蓄積してしまい…。
介護を受ける祖父母が思わぬトラブルに至ることも懸念されます。
それを避けるべく、軽食を整えるのがコツです。
逆に飲食するものをゼロにすることは楽しみを軽減させるので避けます。
つまり少量で、バリエーションを増やす、質を重視することが大切です。
そして他に準備する物として外せない物は飲料です。
お茶、経口補水飲料、後はお好みの嗜好飲料を揃えることです。
この時期、まだ季節は冬が混じり、大気は乾燥しています。
経口水分が不足することで、脱水から起こる体調の変化を防ぐことが大切です。
また…祖父母は花見が楽しいので散歩に回りたくなったり、心の動きに合わせて体を動かしたくなりますが…。
花を愛でることに主眼を据え、過度に体力を消費させないように配慮することが大切です。
気分よく、翌日以降の日常に支障が出ない範囲で楽しむことが大切なのです。
こうして入念に準備され、実施された介護を受ける祖父母と介護を行う子世帯の絆は深まります。
孫世代があれば、この準備の周到さと心配り、機転の数々は教育にも資するところとなります。
花の美しさと香り、そよぐ穏やかな風。
自然と穏やかな気候に身を置くこと…それはとても素晴らしいことです。
全身で季節を体感して、心で機微を知る。
たった一つのイベントを入念に企画することで、参加した全員に確実な恩恵が届くものとなります(*^▽^*)
今年は、花見に関しては一般論的な解釈をお届けしました。
次年度までに花見に適した場所や時間など、より具体的な記事が書けたらなぁと愚考しています。
花見は毎年、施設では盛大に催され、日帰りの施設でも外出して楽しむレクリェーションとして、この時期に企画されるようになりました。
老人会や自治会などでも催され、平安の時代より脈々と続く日本の世界に誇る文化の一つでもあります。
読者様には、是非、心ゆくまで花見を楽しまれますよう…。
そんな豊かな日常をお過ごしいただきたいと思います(*^▽^*)