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7月10日は「巻き爪を知る!治す!予防する!日」。
ええ、あの痛いやつです。
見るからに不機嫌そうに内側へくるりと巻いて、靴の中で無言の抵抗を続ける、あの爪。
そんな地味な記念日があるだなんて…と思ったそこのあなた、今日ばかりはぜひ足元にご注目を。
あなたの足の親指、今、何かを語りかけてきませんか?
実はこの「巻き爪の日」、皮膚科学のプロが啓発のために作ったまじめな記念日。
でもせっかくなので、ここは一歩踏み込んで、爪のその“巻きっぷり”から、介護の現場のありようまでじっくり覗いてみようじゃありませんか。
なにせ、爪ってのは小さいけれど、驚くほど多くのことを教えてくれる存在。
切り方ひとつで性格が出る。
伸び方で体調が分かる。
そして、施設の入浴頻度まで語り出すんです。
職員は毎日風呂、利用者は週2回。
蒸れた靴下とサンダルのあいだに広がる、知られざる爪ワールド。
今回はそんな足元のドラマにスポットライトを当てて、巻き爪から始まる「ケアの質改革ストーリー」をお届けいたします。
さあ、サンダル履く前に…ちょっと足の親指、見てみませんか?🩷
誰もが一度は言われたことがあるはず。
「お風呂、気持ちいいよね」って。
だけど高齢者施設において、その“気持ちよさ”は、週に2回に凝縮されております。
しかも時間は15分。
まるでショートステイな温泉旅館。
しかし巻き爪たちは思うのです。
「ちょっと待ってくれ。俺たち、週5で蒸れてるけど?」と。
靴下の中に閉じ込められた高齢者の足指たちは、日々高温多湿の環境下でサバイバルを繰り広げています。
とくに親指。
靴の先端に押し込まれて、爪は巻き、皮膚に刺さり、時に涙ぐむ。
そして一方で、職員さんは仕事を終えて家でゆったり毎日入浴。
入浴剤に香りをつけたり、足指を1本ずつ洗って「今日もよく働いたな~」と湯船にぼちゃん。
そりゃそうです、爪のコンディションだって毎日チェックできますし、なんならネイルケアまでいけます。
でも、利用者さんの方はどうかといえば、週2回のスケジュール制。
しかも「今日は浴槽なしでシャワーだけです」なんて日もある。
そしてそのたび、巻き爪は心の中でささやくのです。
「…おい。来週まで、この圧迫に耐えるのか…?」
介護の現場では、衛生管理だの業務効率だのという名のもとに「最低限度の入浴」が繰り返されます。
けれど、ちょっと足元を見てみてください。
その巻きっぷり、爪の厚み、色の変化――それらは日々のケアの積み重ねの証でもあり、限界のサインかもしれません🩷。
爪は語るのです。
「お風呂、毎日入りたいんだけどなぁ…」と。
高齢者施設の足元には、いつだって静かな戦いが繰り広げられている。
そう、肥厚した爪と、職員の手、そして無邪気な顔をした靴下との三つ巴の戦。
けれどこの戦い、意外にも勝者はいつも決まっている。
そう――靴下が勝つのだ。
巻いて厚くなった爪、しかも乾燥気味で白く濁ったそれは、一見ただの古びた爪に見える。
だが、ふとした着脱の拍子に、靴下がその爪にすっと引っかかる。
次の瞬間、ベリッと何かがはがれる感触。
あれ、糸じゃない。
爪だった――そんな瞬間が、現場ではときどき静かに、そして確実に起きている。
「ごめんね、ちょっと爪が…」と職員がささやくとき、爪はすでに半分だけ残っていたりする。
時には出血もある。
「痛いって言わなかったけど…」という驚きが、職員の胸を深く、深~くえぐる。
そしてその隣では、何事もなかったかのように、靴下だけが誇らしげに丸められている。
そう、本日の勝者は靴下。
いつだって強い。
それもこれも、入浴が週2回という現実が背景にある。
職員は毎日風呂に入り、足の指を開いて、爪も清潔に保ち、気になるところはすぐにヤスリ。
保湿も完璧。
けれど高齢者の爪は違う。
削るタイミングがない。
湿気でふやけ、乾いて固くなり、白癬菌が喜ぶ環境が整い…そして、気づけば爪の厚みが戦闘力を超えてしまう。
だが厚くなった爪は、“破れる”リスクと常に隣り合わせだ。
靴下の繊維1本が引っかかるだけで、ポロッと割れたり、剥がれたり。
本人が痛みを訴えないからといって、無傷で済んでいるわけではない。
爪が割れて生じた小さな傷から、黙って侵入してくる白癬菌。
そしてその感染は、気づけば他の指、他の人にまで静かに広がっていく。
靴下を脱がせたとき、職員の胸に走るあのイヤな予感――「爪、大丈夫かな…」という、もはや“予知”。
そしてその的中率は、ちょっとした占い師並み。
もしも入浴の回数がもう少し多ければ。
もしも爪を見る機会がもう少しあれば。
もしもあの靴下が、もう少しだけ優しかったら…。
そんな“もしも”を積み上げた先に、今日もまた新たな勝者が生まれる。
勝った靴下、負けた爪。
そして敗戦処理に追われる、介護職員の小さなため息🩷。
破れた爪と、満足げな靴下を見送ったあとの世界には、ある種の静寂が漂う。
それは、言葉にならない問いかけ。
――「さて、次は誰が爪を切るのか?」
この問い、実は介護現場においては一種の“あるある謎解きミステリー”でもある。
ベテラン職員はそれを避けるように視線をそらし、新人は「私がやるんですか…?」と目を丸くする。
中堅クラスはというと、爪切りセットを持ちながらも、心の中で「巻いてない…巻いてない…」と念じながら足元をチェックしている。
そもそも、巻き爪や肥厚爪のケアというのは、誰でも気軽にできるようなものじゃない。
分厚く変形した爪は、市販の爪切りでは太刀打ちできないし、下手に切れば肉までざっくり。
しかも、切ったあとの飛び散る爪片が周囲に舞う。
あれはもはや武器。
フットケアどころかフットリスク。
そして何より難しいのが――靴下の謎を解くこと。
なぜかというと、靴下には「物語」が詰まっているから。
左足は新品、右足はつま先に3回縫い目がある謎。
真夏なのに、裏起毛のハイソックス。
“あれ?前回も同じ靴下だったような…”と思ったら、まさかの“靴下ループ現象”が発生していたりする。
そして職員は気づくのだ。
「この爪、この靴下、なんか…仲悪いな」って。
そう、靴下が敬遠するように見える爪は、だいたい巻いていたり、厚くなっていたり、白癬の兆候があったりする。
清潔ケアのチェックポイントは、実は“靴下の脱がせにくさ”に現れているのかもしれない。
そこを見逃さない職員は、ケアのセンスが高い。
靴下の色、爪の色、そして利用者さんの表情から、まだ言葉にならない小さなトラブルを察知する。
それはもう一種の探偵力であり、感性のフットワークだ。
だからこそ思うのだ。
「もっと頻繁に入浴ができれば」「足をよく見られる時間があれば」――
巻き爪も、靴下事件も、もう少し静かに幕を閉じるのではないかと🩷。
「まさか自分が…」――このセリフ、介護職がよくつぶやくフレーズランキングに入るかもしれない。
とくに足元に異変が出たとき、最初はみんな笑ってごまかす。
「いや~最近、靴キツいからかな?」「蒸れてただけでしょ」なんて。
けれど、ある日ふと気づくのだ。
爪が白っぽい。
厚くなってきた。
あれ?これ…利用者さんとおそろいじゃない?
そう、爪白癬というのは、ただの高齢者の話じゃない。
気づけば職員の足にも忍び込んでくる、立派な“職業病”なのだ。
現場では、毎日素手で靴下を脱がせ、足浴を行い、爪切りもする。
そのうちの何人かは、巻いていたり、厚くなっていたり、うっすら白く濁っていたりする。
最初は「大丈夫そうかな」と思っていたその爪、ちょっとしたすれ違いの中で、見えない菌がするっと侵入してくる。
しかもやっかいなのは、白癬菌ってやつは、けっこうしぶとい。
靴の中、マット、タオル、スリッパ…どこにでも潜んでいる。
足の指に小さなキズがあれば、そこが立派な“入り口”。
職員の足だって、立ち仕事で蒸れているし、時にはかさついてもいる。
感染しないわけがない。
けれど、忙しい職員は、自分の足の異変を後回しにしがちだ。
「まあ大丈夫」「気のせい気のせい」なんて言ってるうちに、白癬菌の一大コロニーが育っていたりする。
しかも家庭に持ち帰って、家族にうつしてしまうという二次被害まである。
そのとき初めて気づくのだ。「えっ、もしかしてあの利用者さんの足から…?」って。
でも、誰が悪いわけじゃない。誰も責められない。
だって、予防策を誰も本気で教えてくれなかったのだから🩷。
「手袋してるから大丈夫」なんて言葉を信じていたあの頃の私に伝えたい。
足元には、けっこうスリリングな真実が転がってるよって。
本当は、職員にだってフットケアが必要。
職員にも爪の専門外来、あっていい。
そんな視点があってもいいと思うのだ。
だって、毎日あれだけ他人の足をケアしてるんだもの――
自分の足、見落としてる場合じゃない。
巻き爪。
それは小さな足の親指が描く、くるりとしたCのカーブ。
だがこのC、もしかすると「Care(ケア)」のCかもしれないし、「Cry(叫び)」のCかもしれない。
あるいは、「Clean(清潔)」や「Chance(気づき)」のCでもあるのかもしれない――そんなことをふと思う。
爪はしゃべらない。
でも、ものすごく雄弁だ。
色がくすんできた、分厚くなってきた、巻き始めた。
これらはすべて「何かが足りていませんよ」という、身体からの小さなメッセージ。
特に高齢者の足爪は、入浴回数の少なさ、靴の合わなさ、皮膚の乾燥、体重のかかり方など、いろんな生活習慣の“積み残し”が、全部見事に集約されてしまうパーツだったりする。
それなのに、爪は静かすぎる。
「痛い」とも言わないし、「苦しい」とも叫ばない。
巻いても、肥えても、白く濁っても、ただそこに在り続ける。
だからこそ、見過ごされやすい。
でも、もしもそのCカーブがしゃべれたなら、きっとこう言うはずだ。
「私が巻いてる間に、あなたのQOL、下がってるかもしれませんよ」って。
夏になると、サンダルを履く季節がやってくる。
けれど高齢者の中には、「恥ずかしいから素足になれない」という声も多い。
それは単なる見た目の問題じゃない。
自尊心、そして生活の自信の欠如。
足元から湧き上がる、見えない不安の正体だ。
そんな不安を、私たちがほんの少し爪先を気にかけるだけで、やわらげられるかもしれない。
爪の色、爪の形、爪の匂い。
たったそれだけの観察が、生活の質を守るきっかけになる。
爪は語る。
「美しくなくてもいい。でも、気づいてほしい」と。
日々のケアで変わるのは見た目だけじゃない。
痛みなく歩ける喜び、人前で靴を脱げる安心感、自分の身体に手をかけてもらえる嬉しさ――
全部が、QOLという名の足元のしあわせなのだ🩷。
巻き爪というのは、皮膚科に行けば矯正ワイヤーもあるし、特殊な器具でケアもできるし、なんなら爪を部分的に除去することだってできる。
だけど、どれもこれも“医療”の話であって、“日常”の話ではないのだ。
巻き爪が本格的に痛みを出す前に、誰かが気づいて、誰かがケアして、誰かが「巻かせないように」していれば、そもそも病院に行く必要なんてなかったかもしれない。
というわけで、爪の治療もいいけれど、その前に巻き直したいのが――介護の現場、である。
たとえば、入浴回数。
週2回を「標準」と呼ぶこの世界観を、そろそろ見直してもいいと思う。
だって現場はもう分かってるはず。
週2回の入浴では、巻き爪は予防できないし、爪白癬も広がるし、靴下も巻き込まれるし、爪も負ける。
しかもそこから感染すれば、病院代だって靴下代だって余計にかかる。
“手遅れコスト”を払うくらいなら、最初から“こまめケア”の方が、どう考えても経済的である。
ついでに言えば、爪切り業務だってそうだ。
誰が切る?どう切る?どのくらい切る?
その判断が現場まかせになっている施設も多い。
だったらもう「フットケア係」なんて役割を設けて、巻き爪警戒レベルとか作ってもいい。
「この方、巻きレベル3なので爪切りは慎重にお願いします」なんて。
現場に“足元会議”があっても、誰も文句は言わないと思う。
今までは「爪なんて後回しでしょ」という空気があった。
でもこれからは「爪を見れば、その人の生活が分かる」という時代だ。
だとしたら、巻き爪の矯正より先に、ケアの優先順位そのものを巻き直す方が、ずっと建設的じゃないか。
だって、爪はちゃんと語ってる。
「私はただの巻き爪じゃない。この施設のケアの“巻き具合”そのものです🩷」って。
巻き爪と靴下の抗争から始まり、爪が負ける日もあれば、爪が語る日もある。
足の親指は今日も黙って巻きながら、現場のあれこれを吸い込んでいる。
でも、黙ってるからって無関心なわけじゃない。
ただ、きっかけを待っている。
誰かに見つけてもらって、「もう大丈夫ですよ」と言ってもらえる、その日を。
たかが巻き爪、されど巻き爪。
靴下の中に隠されたその小さなカーブには、その人の生活スタイルも、清潔度も、自尊心も、ぜんぶ詰まっている。
そして何より、「介護のあり方そのもの」が、うっすらと浮かび上がってくる。
じゃあ私たちはどうする?
毎日入浴してる側の私たちは、週2回しかお風呂に入れない人の爪先に、ほんの少しのやさしさと気づきを向けるだけで、QOLは変わる。
爪の色を見て、巻きぐあいに気づいて、靴下をそっと脱がせるその瞬間に、“これはちょっと”と思える感性を磨くことが、予防の始まりになる。
そうして巻き爪の日、7月10日が、ただの皮膚科記念日じゃなく、足元から介護を見直す日になる――そんな未来があったらいいなと思う。
巻き爪は、巻き込んでくる。
靴下も、介護の課題も、そして私たちの気づきまでも。
だけど今度はこっちが、巻き返そうじゃないか🩷。
ケアの質も、清潔の感覚も、そして人の尊厳までも。
足の親指から始まる、ささやかな革命。
今年の夏は、サンダルを履くその前に――爪、見てみよう。
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