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長年、介護の世界で働いてきたんですけどとても不満だったことがあるのです。
それから途中で出産もありまして、また同じ不満を感じることになって…。
そして私自身が食事をする時にも少なからず不満につながったことが共通してありまして。
それは食器だったんです。
手に触れて口に付ける食器の感触と見た目はとても重要なポイントなのです(*^▽^*)
最初に。
介護と育児で取り入れようという視点なのですけども…。
対象となるのは高齢者と育児の必要な子供です。
2つ同時に並べるのは多少抵抗があったのですけど、物の良し悪しは共通しますし、対比して読んでいただくことも楽しいかと思いますので並べちゃうことにしました。
高齢者施設の食器はほとんど年中、共通した食器が用いられています。
ここで課題になるのは、予算の兼ね合いか効率化かもしれません。
ご家庭であれば季節に合わせて食器が登場することも珍しくはないことです。
そのことが食事時の楽しみを時に半減させ、素材がよくても魅力を低下させてしまう要因となるのです。
育児における食器は割れる、怪我の元になると安全性重視で作られることが多く、その多くがプラスチック製品になります。
分かりやすい原色で割れないプラスチックの食器にも利点はありますけれども、利便性に走り過ぎて子の感性が豊かに育たないのではないだろうかと、ふと心配になったのです。
食器は割れるもの。
割れたら怪我をしないように丁寧にお掃除をする。
怪我をしたら、適切な手当を行う。
育児は食べることも大事ですが、食べ方や食事が深い楽しみと感謝で出来ていることなど教えるべき点がたくさんあるものです。
介護も育児も関係なく、夏は特に夏バテや熱中症など暑さで、食が細り体力が低下してしまうと、困ることが多いものです。
夏であれ、年中を通して人の体が一定の栄養量を摂取することは大切なことであることは言うまでもありませんね。
食器を工夫することで視覚的に涼を感じることができ、脳内の認識から涼しさを感じやすいというわけです。
本当に気温が下がる、体温が下がるなどと科学的なデータはありませんけれども、私は『病は気から』『信ずれば…』というのを一定程度は信奉しております。
特に高齢者の場合、周囲の人の話をよく聞いており、周囲と共に動く協調性が豊かな傾向にありますので、
『皆で涼を楽しむために食器を取り入れました』
と、新しい出来事への期待に感動いただけたり、実際に涼しいと感じられる方も出てくることでしょう。
結果、摂取量はしっかり、がっつりに繋がっていきます。
育児の場合には…やはり陶器、ガラス製と割れやすいので、怪我に注意ですけども、透けて見えること、色の乱反射、淡色の繊細な彩りに目を奪われて視覚的に楽しむことから始まります。
視覚が充実しますと中身のおかずが『いつもの』であっても、違うものに見えるマジックにかかるようです。
結果、摂取量はしっかり、がっつりに繋がります。
まずは常飲用の湯呑み。冷水用のグラスにお気に入りを揃えることは外せません。
小鉢に大皿、お茶碗といろいろと食器すべてを揃えたくなるものですけれども…。
全部を一気に揃えるのは難しいものです。
介護の施設であれば各ご家庭から持参いただいてはどうでしょうか?
食器を大切に扱う施設というだけで、大切に自らも扱っていただけるかも…という好イメージに繋がります。
そして職員教育にも、物を大切にする習慣が身に付きます。
そして延長線上に介護に向かう丁寧さが生まれてくるものです。
…ですが、きっと人手不足や多忙を理由に職員が割りまくる…クレーム満載と悪循環を起こさないように注意が必要です…。
育児では見目麗しい点から、色彩感覚を養い、介護と共通して物を大事にする感性を育みます。
やはりグラスや湯呑みから入り、お茶碗や小鉢など順に用意していきます。
父母と御揃いという感覚も家族としてとても大切ですが、低年齢であるほど重さに配慮することが大切です。
家族で共通して食器を用いるということは成長を促して、様々な能力の開花につながることは間違いありません。
だって大人の気分が取り込めるのですから、自立心や成長意欲に結びつくのです。
食器と言いますと、和食器、洋食器、中華四千年の歴史ある食器、木調、陶器、ガラス…いろいろとあるものですが、高齢者の方には和食器、乳幼児から幼児には和食器と洋食器、木調の3点をオススメします。
和食器は日本人であればDNAに刻まれているかのような安心感と心の平静を得るのに向いています。
和の色彩はそれだけで日本人に馴染みやすいのです。
どこかしら穏やかさと柔和さ漂う気品を感じるものです。
一方、洋食器は鋭利、敏感といった鋭さやセンスを伺わせるもので、感じるニュアンスが違います。
ハイクオリティと洗練の極みです。
そして木調の食器は見た目の洗練さこそなく、和の風情も伝わりにくいのですが、木調ならではの実利性がありまして、口や手に触れた材質の温もりが伝わる利点があり、優しさを内包しています。
用途に合わせてお好みを選択いただいてもよいかと思います(*^▽^*)
是非にこれ!という強い押しは敢えて記載しておりません。
利便性はどの食器にもあるものですから。
目的意識を持って生活に取り入れることでより豊かな使い方ができるものです。
特に高齢者施設といった集団生活の場で個別ケアを推進して夏バテなど利用者さんの体調不良を改善するきっかけにまで昇華することも可能です。
また乳幼児にあっては成長の起爆剤にも成り得る日常の生活用品にもなります。
いろんな食器の世界、今はインターネットがありますのでいろんなサイトでも見れますし、デパートで専門ブースが開かれることも多いです。
是非、一度、深くご検討いただく価値が食器の世界にはあると思います(*^▽^*)