Menu
高齢者の方が、いかなる施設であれ、入居する時には保証人が必要となるケースが多くなっています。
ほとんどの方の場合は子世帯が保証人となり、手続きをしています。
さて、入居されるご本人様、またご家族様、オススメする介護支援専門員さん、閲覧者の皆様……入居って現実的にどうよ?
という話の負の側面でまとめた記事です(*^▽^*)
もちろん話ができる方であれば、『嫌だ』の一言に尽きる?実際に表面的な言葉を拾うとしたら、経験上、『こんな良いところに入居させてくれてありがとう!』という声も無きにしもあらず…。
そういう方ほど、数日が過ぎると帰宅願望という形で問題が表面化するものだ…。
私も介護支援専門員として入居申し込み書類を何枚も書いて提出したものですが…辛辣な結果に直面したこともあります。
行き場がなくて、場所も自分で選ばれたのに、『お前が手続きしたせいで!』と、特養で面会した際に車椅子上から指を指して怒鳴られたことがあります(/o\)
歩けたら、掴まれて怒鳴られていたかもしれません。
別件で用事があって訪問した時の場面ですけども…。
その時にいろいろと個室で面談して聞いた世界は、その方にとって苦しいご事情もあった様子です。
施設のタイプも多様化しておりますが、それでも共通して入居すると単独で外出できる施設は1割に満たないという印象が私にはあります。
刑務所ではありませんけども、入居とは安全性の担保と人手不足から、そういった拘束的イメージがあります。
そして介護をする人が少数で介護を受ける入居者の方が多い。
自然と流れ作業や順番を意識せねばならない場所になります。
個室が得られたとしても、施設は集団生活を重んじる場であることの理解も大切です。
個室でプライバシーが保たれているようで完全に保たれていない空間なのです。
中には私が知らないだけで、理想的な施設もあるかもしれませんけど…私の経験上では遭遇したことがありません。
集団生活の場ですから、朝は5時頃には物音を感じて睡眠の支障になります。
日中、夜間を通じてナースコールという呼び出し音が鳴るので耳に付いて離れないという方もいます。
晩は8時頃には就寝。日中にテレビや新聞を独占できる環境も少ない施設もあります。
お風呂は週2回しかありません。
食事は3回、おやつは1回。
お茶は間に5回くらい別に出ます。時間と流れ作業の中で生活せねばなりません。
私が介護支援専門員として利用者さんと家族さんを前に入居申し込みの説明をする際には、必ず本人が同意していることとコストなどの説明に加えて、提出前に施設見学を必須にしてもらっています。
それが済んで、意向が変わらなければ書類の手続きに施設へ向かいます。
前項の事例の方もこのプロセスを踏みましたけども…私の説明不足があったとも言われましたね。
利用者さんにボスがいて虐められるとか…日辺りが悪いとか…家族が面会に来なくなって捨てられた…と…。
それはもう…たくさんの怨嗟の声でした(/o\)
ホンマに事実か?と、疑うような話も混ざってましたし…。
ともあれ、入所後の後追いはしないというか、する間がなかったんですけども偶然、お会いしたら、こんな調子だったので…。
施設の相談員さんと打ち合わせしていろいろとサポートをしたこともあります。
入居後には先述したようなタイムスケジュールや集団行動などのパターンが出来るまではけっこうしんどいものです。
早寝早起きを毎日続けることや個室があったとしてもアパートなどと違い、個室は職員であれば容易に開閉できますし、1日誰にも会わない日なんて絶対にありません。
食事の時間に出て来なければ必ず訪問者が部屋を訪ねます。
自宅と施設はその辺りが大きく異なってきます。
閉じこもりであった方ほどプライベートな時間がないと感じて、心理的な圧迫感を受けることになります。
そして入居施設はその中で集団生活を営むので、良好な人間関係を作らねばならないという側面もあります。
あの人と意見が合わないから避ける…ということが不可能であるということです。
逃げ場がないと心理的に感じやすくなります。
だって食堂でもお風呂でもおトイレでも、同性であれば顔を合わせる頻度は高くなっていきますし、集団レクリェーションや行事と機会はどんどん増えてしまうものです。
ですから、避ける行動ではなくて協調していく能力がとても求められることになります。
家族さん、介護支援専門員さん、利用者さんを施設に入居の手続きをして送り出しをします。
入居にはお金もかかりますし、良いところを選んであげたいという気持ちがありますよね。
どこの施設も、『お宅様の施設のここやここが気に入って、是非、入居したいんです』と並べて具体的に言えるほどにアピールすると結構、早く入居に結びつけることができるものです。
しかしです。
家族さん、介護支援専門員さん…。
利用者さんの立場で深く入居について思案してくださいね。
十年、二十年後、浅い視野で親を送り出した貴方は自らも軽率に施設入居の選択をしてしまいかねませんよ?
私は老人保健施設での朝礼の発表で…何を言っても良いというお墨付きをもらった上で、
『施設は実質、形を変えた牢獄と変わらない』
『私は餓死しても入所は絶対にしない』
と宣言したことがあります。
個室が担保されるサービス付高齢者住宅であれ、ケアハウスであれ、ユニット型介護福祉施設であれ、最も大切なのは新しいコミュニティと生活に適応できるのか…そこが課題となるのは間違いありません(*^▽^*)