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介護施設でお勤めになると、高齢者さんたちの輪の中に入れていただくわけですが…。
何とも話題に困る…なんてことありませんか?
身近な親戚内でも、祖父母との話題に困る…と置き換えていただいても同じです…。
高齢者さんとの話題をどう弾ませるのか?
今日はその辺りを記事にしてみました(*^▽^*)
高齢者さんとの話題に困る場面ってないですか?
認知症で症状を抱えられる方に、お話に夢中になっていただけたら…。
親戚内の宴会で場を和ませる話題を提供してみたい…とか。
場面はいろいろあるものです。
レクリエーションでも、いきなりレクリエーションが始まるわけではなくて小話から入ってレクリエーションに突入して盛り上げて締めくくり終了という流れに話題・小話といったソフトな会話は必須ですからね。
一体何を話したら、会話が弾むのだろう?
まずネタは…となりますが、ネタの前に大事な要素があります。
あなたはお相手より年下。
お相手が障害やご病気を抱えていても人生の先輩の1人。
ここに敬意を表して接することを忘れてはいけません。
これが介護を提供している側だ!なんて傲慢な気持ちが少しでもあると、おかしくなっちゃいます。
例えばですね、一方的に話術を転回して終わるような会話になってしまいます。
会話はキャッチボールをして弾むのが理想です。
さて、前置き前提はとても大切なことなので覚えておいてくださいね。
そこからネタ探しなのですが、お話をしたい!
あなたの純粋な気持ちで接することから入りましょう。
それも複数人をお相手するのではなくてマンツーマン、1対1で丁寧に話をすることから始めましょう。
会話を深めるとお互いの理解が増し、信頼度が積み重ねられていきます。
まずはじっくり1対1の関係でお互いを知るようにしましょう。
純粋な気持ちでご挨拶から入り、お相手のことを教えていただくというスタンス。
かなり有効です。
ただ、それでも話が弾まないことも多いです。
それはですね、
□ 難聴で伝わっていない。
□ 呂律が回りにくい。
□ 会話の場面に意識が向いていない。
などなど、その時のご状態も大きく関わってきます。
ですから、意識を向けていただいたり、伝わっているかを確認しながら会話を深めていく必要があります。
身振り手振り、肩や腕に触れるといったゼスチャーも大事になります。
お相手の口元や目の動き、表情のあり方を捉えながら、疎通を丁寧に図るようにしましょう。
あ、ネタ探しを忘れてましたね…。
お相手の高齢者さんにお声掛けをして、意識を向けていただいたら、会話の始まり。
□ お体の調子
□ 今のご気分
□ 今の気温湿度などの環境
□ 今日のご予定
この辺りをお尋ねしてみてはいかがでしょう?
特にご気分は大事です。
不満やストレス満載でしたら、会話も弾みませんからね。
もちろん不満やストレスを思いっきり話すことで発散いただくことも大切ですが、重たい空気になりがちですからね。
さて、ご気分も良く、体調も良い。
お相手の好みもある程度、理解している関係の場合はニュースや看護、介護の業界でお相手のプラスになるようなネタかた話題を提供してみるのも良いでしょう。
例えば、
□ 介護シューズで新しい柄や機能の新製品が登場しましたよ。
□ リハビリグッズで便利な〇〇がありましたよ。
□ 体温計…今は1秒で計測できるんですよ。
□ コロナウイルス感染症で家に籠る人が増えてますよね。
□ 柑橘類は夜に食べると美容に良いそうです。
と、ネタはいろいろと思いつかれると思いますが、冒頭にある4つを踏まえた上で展開していきます。
次々とネタを転回していくわけではなくて、反応を伺いながら、深めていけるように会話を進めていきましょう。
高齢者さんを相手に話題作りをする際に、次々と話題を替えるのはよくありません。
1つの話題で時間を長く…と考えると話し手は難しさを感じやすいですが、そこが肝です。
イメージしてみてくださいね。
あなたがやっと入れる洞窟に入りました。
道はうねりつつ、最後は大きな空洞で鍾乳石がキラキラ輝いていました。
狭いうねり道は慎重に、到着した場所は絶景です。
キラキラ輝く鍾乳石が会話が弾んだ後に残った素晴らしいもの。
鍾乳石そのものが長い時間をかけて作られますが、煌めき具合も光の角度で様々であることから見飽きることがありません。
このようなイメージの結果を高齢者さんとの会話で見出だしたいと思われますよね?
一朝一夕には出来ないということ。
1つ1つの日常での会話が積み上げる結果を産むということ。
いろいろな結果が出ますけど、あなたが成した結果はお相手の心の中で煌めきを持てるものとなるように意識を持ちましょう。
あなたがお相手を考えて成した会話の数々は何事も無駄にはなりません。
さて、施設での高齢者さんとの話題作り。
日常、利用者さんと職員といった関係。
毎日の会話で話題作りを…と考えたら、似たようなお話ばかりになってしまう…なんてこともありますよね。
しかし、同じ話でも積み重ねると違う印象で違う記憶として残っていくこともありますので、あまり心配する必要はありません。
ところで、毎日を一緒に過ごすと1章で述べた傲慢さが垣間見えるなんて事態に陥ってませんか?
お相手と自分、互いに良く知る関係に至った時、けっして崩してはいけないのが目上の方、人生の先輩であるという意識です。
友だちではなくて1対1のお付き合い。
これを崩していますと、あなたはネタに困り、お相手も飽きてしまい、話題が弾まなくなります。
お相手が何を望まれるか、どう望まれているのか、達成するのにどのように工夫すべきか?
と、考えていますと主人と執事のような構図を考えてしまいがちですが、これもまた失敗に至る要素があります。
主人と執事ではダメです。
だって主従関係じゃありませんからね。
とかく介護保険ではサービスという言葉が飛び交いますので、利用者様はお客様と発想する勘違いする事業所も増えてしまうのですが…。
そういった事業所はお金を通じてしか人を見れなくなるので浅い表面的なサービスに留まってしまいます。
あくまでも対等。
敬うことと主従関係は全く異なるのです。
つまり、話題を作り提供することで信頼関係を築いた先にあるものはお金であるのがサービス。
しかし福祉職であるあなたが信頼関係を築いた先に置くべきものはお金ではなくてお相手にとって必要な何かであるべきなのです。
会話を弾ませることで、お相手の御心内にプラスの財産を築いていただくこと。
それを糧に、セラピストたちが提供するリハビリに臨んでいただくもヨシ。
ご家族との交流に華を添えていただいて活気を持って過ごしていただくもヨシ。
目に見えない斟酌すべき心を見つめて会話を成す…。
もちろん、成果は分かりにくいですが、お相手の方が声を弾ませて明るい表情で会話を締めくくることが出来れば第一歩の成功です。
その中に次の会話のヒントはありますし、新しい成果の芽も存在します。
次の機会を目指す…その過程にあるのは、お相手の御心から体、将来に向けたプラスを積み重ねていただきたいという心情です。
高齢者さんとお話をする。
重度な障害やご病気を抱えられる高齢者さんほど会話を弾ませるということは難しくなります。
難聴やお体の不調を受診やリハビリで乗り越えていただきながら、日々のお気持ちを支えていくのが介護職の役割でもあります。
目に見えないところですから、介護保険でお金になることもないので、三大介護などに目を奪われてしまい、希薄になっているのがこの部分だろうなぁと思いながら記事を書いてみました。
見えることから見えないことまで想像力を発揮して高齢者さんのプラスを追及することが大切です。
寝たきりになっても、お話が弾む空間を満喫されている方もおられます。
思い出が浮かび上がるとのことで嬉しさを感じられるのだとか…。
介護職員さん、今一度、基本の会話を高齢者さんと一緒に楽しまれてみませんか?
あなたにとっても、人生の先輩のお話は有意義なものが多いはずです(*^▽^*)