Menu
物騒なタイトルでございますが…。
介護を受けて食べるお食事は…赤ちゃんの頃であれば問題にしようがありませんが、大人になってから食べさせてもらう行為は…なかなかに意味深いものがあります。
ひと箸…いえ食事介助になるとスプーンですよね。
スプーンに盛るひと口の量と中身…。
微妙な差ですけど、本人が食べてきた過去と介助を受ける量は一致しない…。
それが毎日、続くと最早、お食事の時間と言いますのは、過去と現在は別次元の世界に変化しちゃいますよね。
人によっては1日に3度以上、訪れる恐怖の時間…。
人によっては待ち遠しい機会の到来…。
今日はこの明暗に焦点を当て、こうだったらいいのになぁ…。
そんなところを記事にしてみました(*^▽^*)
脳梗塞で片麻痺を負ったり、高齢で虚弱になったりしますと、食道と気管を分ける弁の動きが悪くなり、切り替えが難しくなることがあります。
食べ物が肺に入りますと、食事や口内に付着していた菌と混ざり、肺で繁殖した結果に起こるのが誤嚥性肺炎です。
麻痺や老化の影響で、こうした病気になるリスクが発生する時には、食事時に咽込むことが増えたり、発熱することが増えてきたり、呼吸苦などの実感も出てきます。
こういった事態になりますと、食事を食べる工夫を対策します。
これが食事形態の変更です。
□ 一口大など大きさをカットする。
□ 1cm角やみじん切りまでに刻む。
□ ペーストになるまで磨り潰す。
□ 寒天などで固めゼリー状にする。
この変化がおおよその施設や病院で取り入れられている現状の食事形態の種類と変化です。
一口大は、歯と唇と歯茎の一体感ある動き、かぶりつきで食べることがなくなってしまいますよね。
1cm角や以下の食事形態に共通して見栄えがなくなりますし、刻むことで野菜などは渋みや味の苦みが出たりもします。
また義歯の場合、歯茎と義歯の間、歯と歯の間に詰まりやすくなり、不快感の元になることもあります。
ペーストやゼリー形態は咀嚼しなくなり、嚥下能力をさらに低下させてしまう可能性があります。
施設や病院では、さらに病気になって苦しまない対策として、食事形態が検討され、変更対応されますが、意味合いはとても深いところにあることが、この辺りでご理解いただけると思います。
次に施設や病院では大勢の食事を作る。
調理の段階から食事の終了まで時間が、とても意識されます。
調理後、摂取完了までに2時間以内と決めている施設もあります。
これは冷めて空気を合わさり、雑菌が繁殖して食中毒のリスクを考慮してですけども、一般のご家庭ではまずありませんよね?
ご家庭では購入したばかりの食材を用いて調理するなど鮮度を気に掛けます。
施設や病院では量が課題になりますので、どうしても旬の時期に大量に購入して、冷蔵保存しておいた野菜を解凍して用いる、あるいは他所でカット野菜にして運ぶなどするので、この辺りの課題が発生してくることになります。
さて、現場での介助方法と時間の課題はその辺りから圧されてくる面もありますが、単純に介護する人、される人の数が釣り合わず、大変という面もあるでしょう。
ですが、介助を受けて食べている利用者さんや患者さんの心理です。
特に重度な方ほど飲みこみにくく、飲みこむ瞬間は呼吸が一瞬止まります。
頑張って飲みこんでいるわけです。
次!はぃ次!と突っ込まれますと…しんどくなりますよね。
いずれ、口を空けなくなります。
この辺りの介助のテクニカルな課題もありますが…。
好き嫌いや一口の量など自分の好みと違い食べねばならないところが最大の苦痛になるかもしれません。
食べさせていただくのだから…。
お金は払っているのだから…丁寧に食べさせてくれ…。
考え方はいろいろでしょうが、現実として細かい点で違和感に確実になります。
この積み重ね…人によっては楽しみの崩壊の決定的要因の1つになりますよね。
これまでご紹介したような嚥下に支障が出る状態になった瞬間から…。
お茶漬けが食べられなくなります。
ラーメンもでしょうか…。
そばやソーメンもですかね…。
熱々を食べる楽しみもゼロになりますよね…。
食べて食べられないことはないですけども、啜る ( すする ) ことが大変、難しくなります。
もちろん介助を受けてこの啜る食事を独力で行うように再現することも不可能です。
次に強い酸味、刺激、臭いが伴う食材も減ります。
気管に入りやすくなるからですよね。
それに一般的ではない料理も喪失します。
でね、先述した一口の量と中身の話題。
人によってまちまちの一口の中身ですが…。
混ぜて一緒に一口にして良いのは食べる本人だけ。
自分で思い描いた一口を食べるから美味しく感じるのであって、同じことを他人にされたら、不快感しか残らなくなります。
ただ、この点には例外がありましてね。
ご飯+おかず1点。
このミックスはけっこう受け入れられます。
箸休めと汁物は例外です。
箸休めはご飯とあまりミックスせずにつまみますからね。
汁物は誤嚥の元になるので例外なんです。
そして、ここを追求しますと…。
最後にご提案する究極の介護食!
□ 木製スプーンと木製のお皿に変更!… 口当たりとお皿のガチャガチャ音を無くすのが狙いです。
□ 1人前の食事の木製のお皿に30本のスプーンを用意する。
… 一匙ずつ、ご飯とおかずを変えて、全体の量も変更して用意します。
… 同じ味は3回未満!これでいかがでしょう?
厨房さんの手間だらけで敬遠されますかね…。
でも、これで本当に匙加減1つで食事が変わる世界があるかもしれませんよ?(*^▽^*)
介護を受ける立場になると、お食事の楽しみは一気に減ってしまう。
リハビリを頑張って回復していただけたら、良いのですが、全員が全員、回復していくとは限りません。
介護を受けて食事を始めると失われてしまう楽しみ…。
毎日の食事に苛立つことも利用者さんや患者さんの中にはあるかもしれませんね。
でも、介護職員さんはいろんなことを考えて食事の介助をしてくださっています。
病気にならず、栄養をしっかり摂って、
大切なご家族との生活を継続していただく為に…。
栄養は体の基本!
しっかり摂取して、リハビリテーションを頑張ってくださいね(*^▽^*)