車椅子への移乗方法!声かけやトランスファーなどのコツと注意点をご紹介です

はじめに

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車椅子はご存じですよね。

車椅子へ患者さんに乗っていただく場合にお手伝いすることを介助すると言いますが、この介助の際のコツや注意点をまとめてみました。

患者さんには怪我なく安全に異常していただくことが大事ですし、介助者さんにも日常的になりますと姿勢が不安定になりがちで腰痛の原因にもなりかねません。

対象者・支援者双方が長く安全に介助が出来る工夫をまとめてみました(*^▽^*)



車椅子へ移乗する方法はたくさんある

車椅子に移乗していただく…。

まっさきに何をしますか?

担いで乗せたらOK…ではないんです。

救急の事態とかであればそうなんですけども…。

日常的に車椅子を活用されている患者さんの場合には特に担いで乗せたらOKにはなりません。

この場合、
1 介護者さんの負担が大きい。
2 患者さんの介護への依存度が高すぎる。
3 患者さんが自立に向かえない。
こういった課題を引き起こしてしまうのです。

日常的に移乗が課題にある方については、
1 患者さんが自立して移乗できるようにする。
2 介護者の身体への負担を少なくする。
こうして患者さんと支援者さんが介護場面を継続できるようにバランス調整をする必要があります。

単なる移乗方法のご紹介あれこれ

1 患者さんの上半身側と下半身側で介護者が2人で支えて車椅子へ移乗する。
2 患者さんが一時的に立てる場合にふらつかないように背後もしくは前側で介護者1名が支えながら移乗する。
3 患者さんが自力で移乗していただくのを見守る。

大きくわけますとこの3タイプに移乗の場面はまとまります。

特に1と2の場面で、最も知恵を活用して患者さんの能力の自立化と介護者の介護負担の両面が並立できるように工夫することが多いです。

車椅子への移乗で最も大事なのは声かけとトランスファーイメージを持ってもらうこと

さて、患者さんに車椅子へ移乗していただくのに介助の支援を行うとします。

最も大切なことは何だと思われますか?

これが絶対に1番!と言うのは声かけ・意思疎通です。

十分に意図が伝わっていないのに介助を行うなど、患者さんと介護者の動作タイミングがズレを起こすことが一番危険です。

声かけを丁寧に行い、患者さんが自発的に動作しようとするタイミングと支援を実行する支援者が力をこめるタイミングを合致させることが重要です。

このズレがふとした拍子に大事故への一歩になりかねません。

これを防ぐためにも、最初から最後まで丁寧な声かけと意思疎通を図るようにしましょう。

声かけの次に大事なのはセッティング

ベッドから車椅子、車椅子から椅子への移乗など場面がありますが、いずれの移乗についても最初の位置から終着までの動きのイメージを描くことと、そのルート上への車椅子や椅子などのセッティングが重要になります。

セッティングが適当だったりしますと介護負担が増す、患者さんが苦痛を伴うという事態にもなりかねません。

車椅子から椅子への移乗で、一部介助での移乗が可能であれば、角度は健常者が座り直し出来る範囲30度程度が目安です。

一時起立が可能な方の場合であれば、椅子を近くに置き、テーブルなどを支えに起立いただいて椅子を介助者が差し入れるという方法も可能でしょう。

このように移乗前にセッティングが適切であることが大事です。

車椅子移乗介助のトランスファー

患者さんでも健常者の方でも立ち上がる際に頭の位置がU字を描くように前傾して足位置より前に頭を出すようにして立ち上がります。

患者さんのように脚力が低下しますと頭を前に出す動作が恐ろしくなり、脚力の不十分に加えて立てない原因にもなります。

このような方の場合は、患者さんと向き合う形で前に介護者さんが立ちますと安全性を伝えられますし、前方への傾斜がとりやすくなりますよね。

…この時にですね、前項のセッティング。

立つだけであれば両足を肩幅程度に開き、膝と地面を結ぶラインより後ろに踵が出るように患者さんの姿勢を整えます。

また車椅子の最奥ではなくて全面に、座面を移動しておくことも重要なポイントです。

ここまで整えて手引きでU字移動を支援しますと一時起立はとてもスムーズに達成できます。

もう1つ。

先述の方よりも脚力が弱く、一時起立が不十分ながら、自重をふらつきつつも支えられる方の場合。

車椅子から椅子への30度の角度での移乗を介助する場合。

移乗先側にある足を逆に前に出します。遠い側は後ろに引いてセットしてもらいます。

前に手すりなどしっかりした掴まる物を用意するか、介助者が付く。

あるいは車椅子と椅子の間に介助者が入り、患者の腰部を支えて移乗いただくという方法がとれます。

前後に足を動かすセッティングがポイントですが、これは起立動作の次の転回時における膝への負担の緩和と転回動作の訓練の獲得を意図しています。

このように移乗…といいましても、患者さんのお体の状態によって大きな方法の差になりますよね。

車椅子への移乗のコツや注意点

声かけやイメージを患者さんに適切に伝えておく重要性は先述した通りです。

介護者さんは患者の思いや健康状態、つまり心身の状況に合わせて介護方法をおすすめせねばなりません。

一時起立が出来る患者さんなのに介護者2人で空中移乗をしていては何も成果が出てきませんよね。

患者さんは自立に向かえませんし、介護者さんは2人とも腰痛が悪化しちゃいますもの。

まずは患者さんの能力を把握。

ご病気は?足腰の骨や筋力は?

この把握により、方法は大きく違ってきます。

車椅子への移乗のコツ

車椅子そのものも進化しています。

肘置きから背もたれ、足置きまで全部がバラバラに解体できて、患者さんの体のサイズに合わせて調整できるモジュール型車椅子も充実してきています。

車椅子から、操作1つでストレッチャー ( 移動寝台 ) に変化するタイプの車椅子も登場しています。

車椅子とストレッチャーでは移乗方法は全く違いますものね…。

他にも移乗元から移乗先にかけての橋渡しをするスライディングボードという特殊可能の滑る為の板も登場しています。

また昔からある吊り式の道具を活用して座った姿勢のまま移乗いただく道具もありますよね。

こうした道具の活用もコツの1つと言えるかもしれませんね。

車椅子への移乗の注意点

これまでにご紹介した方法は一般的なところだと思います。

自立移乗を補助する場合にも事故は起こりますが、少ない方です。

注意するのは一時起立をサポートするタイプと全て介護者に委ねられてしまう場合のタイプで事故につながりやすいです。

これも患者の能力と介護者の負担、このバランスの見極め不足で生じます。

介護者の技量が不足しますと、事故を起こすわけにもいかないので力技になりますよね。

患者さんの腕を力強く握ったら…皮膚が弱くて皮下出血…。

何とか移乗したけども、ドスンと下ろしてしまうと背骨の圧迫骨折や尾てい骨を骨折したり、筋を傷めたり、打撲してしまうなんて事態にもなりかねません。

ですから環境セッティングの際に到着までの安全なイメージをシュミレーションすることが大切です。

例えば一時起立が1人の介護者でシミュレーション上では成り立つ場合であっても、意思疎通が難しい、認知症があるなど阻害要因があってリスクが残る場合は1人で介助を行うべきではありません。

え?人がいない?

そうなんですけども…無理をして事故を起こすと損害賠償も大きいですからね…。

介護者さんは板挟みに頑張りますが、無理なことは無理、危険性はこれ!こう指摘を残すことを心掛けましょう。

怪我なく、事故なく過ごせてこその日常ですからね(*^▽^*)

まとめ

最後には蛇足でしたが…。

患者さんの能力と介護者の支援が無理なく並び立つところが重要なポイントです。

患者さんには自立してもらいたいですし、介護者さんも自身の生活や今後のお仕事の持続が大事ですからね。

まずは観察。

次は環境のセッティング。

最後に実行。

もちろん、課題や懸念があれば分析と考察が大切です。

何より、全般を通じて声かけとイメージを患者さんと介護者さんが共有していることも大切です。

特に外出前などですと、冬場に上着を着こまれるので、車椅子のあちこちにひっかけないようにするとか、座る時に上着が座位姿勢の邪魔にならないかなど細やかな確認も大切ですよね。

どうしても移乗は必要ですからね。

無理なくお仕事を頑張ってくださいね(*^▽^*)

管理人
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niiro makoto