Menu
高齢者施設は多かれ少なかれ、日常的に苦情・クレームの嵐にさらされるリスクと隣り合わせです。
そう断言してしまいますと、
『 いや、うちは苦情ないで… 』
と、思われるかもしれませんが、逆に聞き取り不足なだけでしょう。
尋ねて回れば、必ず何かしらの苦情・クレームが挙げられることでしょう。
今回はそんな今後もより重い苦情の世界が想像される介護業界。
年々下がる介護報酬…。
これからの施設はどうなる?
そんな考察を記事にしてみました(*^▽^*)
日夜、デイサービスであれ、老健であれ、特養であれ…。
いわゆる箱物施設では、何かしらの苦情を受けていませんか?
苦情にも種類がありますが、発信者となる高齢者さんとそのご家族様が、
□ 心理的に苦痛
□ 身体的に苦痛
□ 身体的に実際に被害が出た
□ 物の紛失
□ 根本的な意思疎通の失敗や誤解
と、いろいろと中身はあるものです。
特にご病気が発病した時の対処が悪い場合なども後に大きな苦情になりかねません。
また小さな皮下出血であっても、広がりを見せるにつれ、目にしたご家族の心情から苦情に肥大化するなんてことも少なくありません。
そもそも、ご家族が介護が不足したり、出来ないご事情から委ねられる性格の介護保険です。
入所施設になるほど、丸投げ状態で口だけを挟む…そんなお金を払っているのだから当たり前!
そう言わんばかりの苦情が増えていきます。
ここ大事です。
1つは介護保険事業所は全部、企業で経営されていること。
年々、人件費や光熱費など数値を見て、より利益を達成するのが企業体というものです。
箱もの施設の場合ではベッド数が決まってますし、上限の収益が見えます。
すると長い期間、働いて年々昇給を重ねるベテランには早期退職、もしくは2人前の働きを期待していくことでしょう。
まさに…使い潰しの世界です。
また一人が二人に化けるなんてことはあり得ませんから、職員が退職するごとに施設全体の介護力が低下する直接の要因になりかねません。
苦情を受け、訴訟…なんて事態が繰り返されたとしても、施設側は保険をかけていることで安心感があるとはいえ…地域における風評もあいまって入居者減は必ず回ってくることでしょう。
このような経営と結びついた現代福祉が失ったものは、
□ 1人1人に丁寧に向き合うこと
□ お金と単価しか見えなくなっていること
□ 大人数をいかに合理的に日夜過ごしていただくかに固執すること
この辺りではないかと私は思います。
…と、ここまではこれまでの記事の中で、いろいろと書いてきたところです。
今回はですね、この辺りの内容の将来性を考えてみたのです。
将来性に見えるもの。
将来的なお話ですよ(*^▽^*)
苦情を言われ続けるならば、施設がカバーする裁量はどんどん減少する。
いろいろな怪我やご病気、大小に関わらず全部、ご家族に常に報告が回るようになります。
日夜、情報だけでも先に、ご家族へ先行してお伝えするわけです。
さらに、都度、電話を受話するに施設へ来訪いただき、目視確認、説明応答、ご家族付き添いにて受診へ出発いただく…。
このような傾向が強まるでしょう。
ご家族は施設に預けても、常に施設と行動を共にしていただかねば現場が成り立たないとなるわけです。
もちろん、朝昼晩のご飯を食べる量が少なかった…などとまで連絡が入り出しましたら、ご家族は生活どころじゃなくなってしまいますよね。
でも、苦情を多く寄せるご家族にはそのような対応がきっと近い将来、現実化してくることでしょう。
嫌なら、退所して別施設をお探しくださいと…。
あるいは入院と同時に退所の話題が暗に進められる…という具合に。
介護知識は日本語を習得していれば、どなたでも資格取得までも辿り着くことができます。
専門資格を極めた人材は本当に一部で施設が回る…そんな次代になるかもしれません。
だって、他のパン屋さんとか職人さんなどの方が同じ技術と呼ばれる世界でも難易度が高いでしょう?
さて、ネガティブな発想の記事は2章まで。
ここからは真剣に将来的な発展を見つめて、試行錯誤を記事にしてみました(*^▽^*)
居室ベッド脇にタッチパネル…設置はお済みですか?
寝たきりの方がワンボタンでお食事から排泄介助まで依頼できる未来型のナースコールです。
在宅高齢者さんの一部で活用されていますよね。
このタッチパネルをちゃんとそれぞれの方が扱えるように工夫はきちんとお手伝いしましょう。
やはり意思を的確に表現できる。
必要な時に必要な介護が手に届くこと…ここは忘れてはいけませんよね。
設備を常設してコスト面が課題となるようでしたら、電気代として高齢者様から月々にいただきましょう。
もちろん、ここは無料で提供することがベストです。
あ、設備投資の無駄、間違いの方を書いていませんでしたね。
□ コミュニケーション型ロボット
□ 介助補助機器
この辺りは不要でございます。
だって介護士が動く方が早いこと、匙加減がスムーズであること、何より人のぬくもりある介護がご家族から見てもベストであることが理由です。
施設に入居されている方の生活を見ていて、思うこと。
ここは施設であり、家ではない。
当たり前のことですが、どこまで行っても施設は施設なんだなぁと思います。
これを生活と家に変化させていくことが発展の礎になるのではないかと思います。
ご家庭の雰囲気を取り入れる方向で考えた時に方法はいろいろとあるのですが…。
今回は、私のネタ帳の中から1点、ご紹介しますね。
□ 高齢者さんの居室に金庫!中には財布!
高齢者さん、施設に入ると紛失を恐れることもあって財布や現金を持ち込まないんですよね。
もちろん、施設では朝昼晩のご飯に、おやつの提供はあるし、衣類や道具も揃う。
一ヶ月分まとめての請求書と支払い口座の通帳はご家族様のお手元…。
これ、不自然じゃないですか?
寝たきりの方で意思表示できない方であればやむを得ないところかもしれません。
そう、この形式ってお買い物を始めとする経済活動から生じるお楽しみから、入居者さんは完全に隔絶されているってことなんですよね。
□ 与えられた物しか手元に置けない。
□ 自由に品物を選ぶ楽しみを失う。
ここを解消出来たら、すご~く、あちこちに良い効果が現れると思いませんか?
ですから、紛失対策と出納管理を丁寧に行う環境を整えましょう。
もちろん、品物もいろんな物を見て買えるようにして差し上げましょう。
タッチパネルはタブレットになり、ネットショップの検索が扱えるように…。
着る物、身に付ける物、食べる物…あらゆるものを高齢者さん個人が個性に基づいて購入できましたら精神的にも物的にも施設で豊かに過ごせることになるでしょう。
自己管理が進むことでご家族から自立的な立ち位置も確保できますし、介護職とも対等な余力あるスタンスで向き合えるでしょう。
…と、このような環境になりますと介護職さんはお金の勘定が増えてしまい、大変になりかねませんけどね。
さらに物が盗られた…紛失した…あったはずと…苦情も広がるのでしょうけど…。
管理が徹底して出来ましたら、施設経営は…人件費をまずは給料1.5倍にしても、おつりが出来るのではないでしょうか?
けっして安物を高額で売りつけるような真似はしてはいけませんよ(*^▽^*)
入居される高齢者さんの買い物の機会は本当に限られる。
ショッピングモールで1日を過ごす…なんてことも出来ませんからね。
インターネットの扱いも不慣れな方がまだまだ多いです。
施設にいながらにして、化粧品から衛生用品まで自己決済で好きな品物を選んで活用できるようになると、高齢者さんの生活は向上するかなと思います。
そのような制限がなく自由に出来るからこその自宅への帰宅願望かもしれませんよね。
是非、施設の固定観念を捨て、経営者さんも介護者さんもご自身の生活と対比して様々な取り組みを導入してみましょう(*^▽^*)