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私の発想が貧困なのか…。
梅雨というと高齢者さんのレクリエーションネタが室内での創作や体操など施設内での活動に限定されてしまうんですよね…。
ここはタブーかもしれませんが、外気浴や外遊びを企画してみても楽しいと思うのです。
今回は、特養や病院などの施設で行う梅雨時の高齢者レクリエーション!
是非、ご賞味くださいませ。
以前、農業をレクリエーションにどうですか?↓といった記事を掲載したのですが…。
お花の栽培にチャレンジされた施設さまはございますか?
農業でお野菜を育ててみんなで食べるご飯も格別ですが、目で見て愛でるお花も心を和らげてくれるものです。
梅雨時候が今回のテーマですが、この頃合いは紫陽花がとても綺麗に雨の中、健気に咲いてくれます。
雨露が流れる紫陽花の花びらや葉も、とても風情があって良いものです。
と、自然の観察やお花を愛でること、とても高齢者さんの心を宥めて効果的です。
是非、観賞いただきたいもの…そう思うのですが…。
雨に濡れてしまう、風邪を引いてこじらせてしまう…。
もちろんウイルスが引き起こす病ですが、ウイルスは目に見えませんから。
雨で体が冷え切る…。
食事や水分が減る…。
運動が不足する…。
こうした不調の原因で起こる風邪症状に直結しないように工夫することが大切です。
対策をして、高齢者さんに心を宥めて気分良く過ごしていただけたら、その日のレクリエーションは1つ大成功ではないでしょうか。
さて、梅雨の雨の中、庭を散策する…。
この風情を楽しんでみようという記事ですが…。
他にも実践できれば効果が期待できます。
雨に濡れないように傘や雨具で工夫します。
車椅子の方は帰所後の車輪の清掃も大事です。
効果ですが…。
1 雨天の悪路の歩行練習になります。
2 雨天の車椅子走行の注意点の確認になります。
3 水たまりなどでの足運びなど注意力の向上につながります。
4 常と異なる自然の景色を堪能することができます。
5 雨に濡れない工夫を含む介護技術の向上機会になります。
もちろん、まだあります。
1 冷えた場合の保温介護のあり方を研修できます。
2 スケジュールを調整する施設全体の動きを改善できます。
3 2に関連して食事や水分の中身を精査できます。
少し難しい話ですが、雨天に外出して濡れて帰宅しますと、常とは違う緊張や肌が感じる気温が違和感につながり、対処を怠りますと風邪に結びついてしまいます。
雨具にポツポツと降る雨音も、お風呂のシャワーの音とは違い、耳に新鮮で効果的かもしれません。
雨音を体中に探す意識が視野を広げ、何かしらの効果につながるかもしれません。
何もせずに施設内でのんびりと過ごせば何ら問題はありませんが、伸び代もそこそこです。
リスクを採るからこそ、伸び代も伸びるというもの。
ただ、それで風邪を引かせては本末転倒なので、良いところ取りをするべく対策して乗り越えてしまおうというわけです。
1 水分補給を温かい物でしっかり摂って外出する。
2 準備運動をラジオ体操クラスで整えてから外出する。
3 雨露に濡れないように傘は大きい80cm以上の幅のもので。長靴、雨合羽を用意しましょう。
4 帰所後にも温かい水分補給をしましょう。
5 その後、お風呂で温まり、リラックスいただいてから通常スケジュールに戻りましょう。
こうしてみますと、特養の大半を占める車椅子の高齢者さんでも達成可能ではありませんか?
帰所後は玄関からフロアまで、厚手の湿ったタオルを敷いておけば、車椅子を走行するだけでほとんどの泥汚れは取れてしまいます。
さて、このレクリエーションには問題点がいくつかあります。
1つは風邪そのものがこれを原因とせずとも発生するということ。
ですから、やはり責任を問われやすいネタになるので、バイタルサインやご家族の了解など施設ケアプランで十分に説明しておくことが大切です。
2つめはレクリエーションとして何かしらの成果を達成することが難しいことへのアプローチを忘れないことです。
紫陽花をみて、綺麗ですね…という感慨だけで終わってはいけません。
車椅子を介助したり、手引きする職員以外にフリースタッフを準備して参加した全利用者の全身と表情の写真を撮影しましょう。
全身は歩行訓練評価として看護師や理学療法士に姿勢や歩容などの評価コメントを添えていただくようにします。
表情はなるべく笑顔のベストショットを撮影して、ご家族様に思い出の1枚として贈れたら最高です。
〇〇時〇〇分~〇〇時〇〇分までのレクリエーション記録。
〇〇名参加。
帰所後、甘茶や新茶の緑茶を楽しむ…。
その後、お風呂に紫陽花の花びらを浮かべ、紫陽花風呂を楽しんでいただいた。
こうした介護の記録をもちろんお忘れなく…。
雨に濡れながらも自然を楽しんでみなされ…という記事ですが…。
普通はやらないです…。
でも、施設の高齢者さんって、ご病気や障害があります。
だからこその要介護なわけですが…。
本心では、元気になりたい、病気や障害を治したいと思うでしょう?
普通はやらないことを最高レベルの配慮をもって実践してみることには、とても有意義な価値が潜んでいると思います。
施設は大勢のスタッフがいますから。
みんなで議論しながらタブーを崩しつつ実践することに価値があると思うのです。
普通は治らないものも治る可能性が見出せちゃうかもしれませんから。
それを施設のスケジュールが…とか。
団体生活が…。
経費が…。
人手不足ですから…。
様々な理由でもってやらない…機会を逃すでは、真実がタイムマシンでもあって明るみに出た際に、後悔すること切りがない…。
全力であらゆる可能性を模索して実践する…こうでなければ…ダメだと思うのです。
是非、スタッフ全員の意思を前向きに、実践の工夫を研鑽してみてください。