八十八夜といえば新茶!縁起物で静岡や京都はにぎわいます

1はじめに

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夏も近づく八十八夜~♪バンバン!

と、小学生の唱歌にもあります皆様お馴染みの茶摘みの歌。

皆さんの頭にもこのフレーズが浮かんできませんか?

その年の新しく登場したものを初物と言いますが、
昔から初物を戴くのは、とても縁起が良いとされています。

今日は八十八夜からお茶の話題です。




2八十八夜と新茶は唱歌でお馴染みだけど?


八十八夜って何?

立春から数えて八十八日目を『 八十八夜 』と呼びます。

5月初頭になることが多いです。

二十四節気の暦では、穀雨の期間の終わり頃に含まれます。

二十四節気と七十二候に含まれない暦を、雑節と呼び、大切な農業の目安の1つとして数えてきました。

八十八夜が何の目安だったのかといいますと、
『 八十八夜の別れ霜 』
といいまして、季節外れの霜に注意を呼びかける警鐘の日でした。

他にも八十八は組み立てますと『 米 』の一字に繋がることから、
この頃の苗の生育具合で今年の米の出来具合を図る占いの日にも当てられてきたのです。

つまり警告の日でもあり、注目して注意する日です。

それだけにこの日はよく働く日なので、一服してくつろぐことも大切なのでお茶が結びついたのかもしれません。

八十八夜が新茶とセットになったのはどうして?

お茶の文化は平安時代に最澄など中国に留学して学んだ僧侶たちが
種を持ち帰ったのが由来と言われています。

それ以降の文献の端々にお茶が登場するようになります。

中国ではさらに数百年さかのぼる昔から
高貴な薬湯として親しまれていた歴史があります。

3八十八夜の新茶は縁起物?


八という漢字は末広がりといって、縁起が良いことの象徴の1つとされてきました。

富士山の山裾に広がる様子や扇を逆さにして広げる末広がりが、
お正月の初夢で縁起が良いとされる由来と同じです。

八十八夜は八の漢字が2つも入るとして大切にされてきたようです。

中でも八十八夜に収穫された新茶は 『 一番茶 』 と呼ばれ、不老長寿につながるとして大事にされました。

長い冬の間に蓄えられた栄養分が多く新芽に蓄積されているので、重宝されました。

鰹や卵、お茶、新芽や初物の息吹をありがたく思う風習ですよね。

その年に初めていただける、今年もいただくことが出来た…。

そういう喜びも一緒に味わうものなのでしょう。

是非とも心穏やかに新茶の風味、味わいを楽しみたいものです。

4八十八夜の新茶の催しは静岡や京都でにぎわいますよね


さて、現代の八十八夜。

新茶の試飲イベントや茶摘み体験など産地の静岡や京都ではにぎわいます。

でも、現実には当日よりも早く摘まれる傾向もあるようです。

自然の産物ですから、収穫日が八十八夜のその日とは限りませんし、茶葉の生育具合で前後してしまうものです。

イベントの映像はテレビでも中継されていますので、
例年、多くの観光客で賑わい、新茶を楽しまれている様子が伺えます。

最後に、お茶と言ってもいろいろな種類がありますのでご紹介します。

□ かぶせ茶 ( かぶせちゃ ) … 遮光して栽培された若葉を集めたお茶。
□ 玉露 ( ぎょくろ ) … 遮光して栽培された柔らかい若葉を厳選して使用したお茶。
□ 玄米茶 ( げんまいちゃ ) … 炒った玄と煎茶を混ぜたお茶。
□ 茎茶 ( くきちゃ ) … 煎茶を作る時の茎を集めたお茶。
□ てん茶 ( てんちゃ ) … 蒸した後、揉まずに乾燥させたお茶。
□ 番茶 ( ばんちゃ ) … 二番茶以降の茶葉を強火でいっきに乾燥させたお茶。
□ 煎茶 ( せんちゃ ) … 茶葉を蒸したり、炒った一般的なお茶。
□ 深蒸し煎茶 ( ふかむしせんちゃ ) … 煎茶よりも時間をかけて十分に蒸されたり炒られたお茶。
□ 焙じ茶 ( ほうじちゃ ) … 煎茶や番茶を直火ではなくて炒ったお茶。
□ 抹茶 ( まっちゃ ) … 煎茶などの製造過程で残った粉を集めたお茶。
□ 芽茶 ( めちゃ ) … 茶葉の芽を集めたお茶。

番茶や玄米茶、ほうじ茶は香りを立てるために熱湯で作り、
かぶせ茶・玉露など茶葉中心のものはぬるま湯でじっくり香りを引き出し、
最後の一滴まで楽しむのが美味しい飲み方とされています。

新茶の季節。

お近くの試飲会場に向かわれて、五月の陽気と共に風味をお茶で楽しまれてみてはいかがでしょう?

外の外気の中で楽しむお茶も、またピクニックの要素と同じでひと味、格別かもしれません。

5まとめ


農家さんにとって茶摘みは農作業の開始に近いかもしれません。

夏の本格的な作物の栽培に向けたお茶の一番茶の収穫。

もちろん二番茶、三番茶と続くわけで…。

お米も苗を育ててこれから手間暇がかかっていきます…。

最後に、かぶせ茶や玉露は太陽の光を遮って栽培されます。

遮るのは寒冷紗などの人工の覆いですが、覆われることでうまみ成分のテアニンが守られます。

日光を受けますとテアニンが渋み成分のカテキンに変化することが分かっています。

どちらも風味の違いで、渋みが好きな方は煎茶などへ。

渋みが苦手な方はかぶせ茶や玉露を選ばれると
美味しくお茶を召し上がることが出来るでしょう。

管理人
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