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ハロウィンは10月31日の行事です。
古代ケルト族が、大晦日と収穫祭と厄払いを兼ねた儀式をした日の名残りで、
欧米を中心としたお祭りの風習になっています。
宗教的にはキリスト教が引き継いでいるのですが、歴史的にはもっと前のこと。
そんな古くからあるお祭りですから、
日本でもグローバル化の波に沿って、取り込んでみても良いと思うのです。
日本では1990年代頃から世間に伝わったところがある比較的新しい文化である
『 ハロウィン 』
是非、高齢者さんの施設でも取り入れてみてください。
取り入れてみてください!
どうですか?
ハロウィンをしよう…と言われても…。
現代の高齢者さんの人生における文化背景とは違うし…。
高齢者さんが抵抗あるのでは…。
そう思うのは、情報の氾濫した現代の若者の感性です。
当の高齢者さんは、じつは新しいものが大好きなのは間違いありません。
だって、明治維新で育った親に教育され、
戦後復興や高度成長期の激しい変遷を乗り越えてきたのが今の高齢者さんの方々ですよ?
古き慣習に縛られたままでは生きられず、新しいものに積極的に順応されてきたのです。
それこそ、現代の介護職の我々の人生における変化以上の両極端の変遷を経てこられたのです。
きっとハロウィンもすぐに取り込まれてしまいます。
とはいえ、欧米アレルギーがあるのも、現代の高齢者さん世代です。
先の大戦の余波です。
無理強いはもちろん、不快感を抱かせてもいけません。
そこでハロウィンがレクリエーションの題材として導入されるに向けて、本記事を企画してみた次第です。
ハロウィンは、最初に述べたように大晦日、収穫祭、厄払いを兼ねた風習です。
ですが、現代の欧米では子どもたちが主役のお祭りに変遷している向きがあります。
この辺りをレクリエーションを楽しんでいただく高齢者さんたちに
適切に説明することから導入は始まります。
丁寧な説明を行うようにしましょう。
さて、ハロウィンをレクリエーションに導入することで
得られる効果がなければ企画書は成立しません。
介護保険では企画と効果検証が最も大事な点だからです。
ハロウィンは子どもが主役となる祭りです。
高齢者はセカンドポジション、脇役にして二位の序列に位置します。
お客様は子どもたち。
もてなすホスト役が高齢者さんたちとなるのです。
ハロウィンを実施するために、保育園とのコラボレーションも1つの鍵となります。
『 世代間交流 』ですね。
子どもたちは、
『 トリックオアトリート! 』( お菓子をくれなきゃいたずらするぞ )
と、お決まりの文句に、お化けに仮装してお菓子をもらって回るという風習があります。
高齢者さんは、お菓子を用意して、
『ハッピーハロウィン!』
の掛け声と共にお菓子をあげるわけです。
単純には、これだけのことですが、風習としては玄関先に、
『 ジャックオーランタン 』
という、かぼちゃをくり抜いたランタンの精霊を飾ることが、
子どもたちをお招きするというサインになります。
ハロウィンには仮装する部分がありますが、これは子どもたちに任せましょう。
高齢者さんたちはホストです。
おもてなしを最大限どうすべきかに知恵を絞ります。
日中のことですので、
□ 10月31日の時期に相応しいおやつを手作りで用意する。
□ ジャックオーランタンを作り飾る。
□ ハロウィンの飾りつけを行い、雰囲気を盛り上げる。
□ 音楽を選び、雰囲気を盛り上げる。
□ ハロウィンの会を進行する。
この5つが中心となります。
具体的には前日や午前中に準備を行い、
午後に1時間程度の会とおやつ会を開催できる流れになります。
手先の活用を行うこと。
…調理全般に加えて、かぼちゃをくり抜いていきますので、けっこう重労働です。
裏越ししたり、いろんな調理法を用いて
おもてなし料理を作るための知恵を高齢者さんに発案いただくことで、
よりホストらしいポジションが成立します。
おもてなしの心の確立も眼目の1つです。
高齢者さんの各家庭でのおもてなしのあり方は様々なところがあります。
その意見の集大成と実践で知識の共有を図ることが出来ます。
□ 高齢者さんの団結を図ること
□ おもてなし知識をまとめること
□ 実際に手先を用いた活動をすること
□ 世代間交流を円滑に進め成果を記録すること
人数によっては、分担して子どもたちに渡すお菓子に添えるメッセージカードも作れます。
当日の様子はビデオ撮影をして残し、
作成物のいろいろも事前に写真を撮影して残すようにします。
終了後の記録では、必ず考察を行い、資料と共に記録を残します。
もちろん、保育園の子どもたちには感想文と言う名のお礼状をもらうようにしておきます。
これも記録物の1つになります。
高齢者さんには思い出の品の1つになることでしょう。
どうですか?
ハロウィンを導入することで得られる効果って、とても多いのです。
注意点ですけども、やはりハロウィンは西洋の文化です。
壁画制作にしましても、仮装されることが多いのは西洋系の魔物です。
壁画の1枚を、日本風の妖怪にアレンジ…というのもアリだとは思います。
身近な素材だけに、リアルに凝り過ぎてオドロオドロシイ雰囲気を仕上げてはいけません。
子どもたちは仮装して来訪されますけど、お化け屋敷のように怖過ぎる雰囲気は求めていません。
おもてなしで、驚かせすぎて子供たちにトラウマが出来た…なんてことにならないように注意しましょう。
成功しますと、次は文化の日のイベントか、クリスマス会、大掃除なんかで交流の機会を持てるかもしれません。
1回の交流に終わらずに、続きを模索して良好な交流を維持する視点も大事です。
西洋文化のハロウィン。
日本人にはまだまだ馴染みの薄い文化ではありますけど、
新しいものを施設に率先して取り入れることは心が沸き立つ効果があります。
ハロウィンでは保育園の子どもたちをお招きしておもてなしする構図になりますし、
会そのものも盛り上がりやすく、準備から当日まで期間をかけて煮詰めて実行することが出来ます。
是非、ハロウィンを楽しんでみてください。