和尚どんと鬼どんと河童ぁと玉姫のちょっと不思議でおいしい昔話

[ 四季の記事 ]

はじめに…むかしむかしの村と和尚どんと妖怪たちのはなしを聞いておくれ

むかしむかし、いつとも知れぬ里山のことじゃった。ここには山がありがあり、海も控えた小さな村があって、人々は雨が降れば田を潤し、風が吹けば稲を揺らし、恵みに感謝しながら暮らしておったそうな。けれど恵みは裏を返せば試練でもある。雨が続けば川は牙をむき、海は荒れて漁師を寄せつけず、田畑は泥に沈む。そんなとき村の人々は決まって「和尚どん」と呼ばれる、ちょっと変わったお坊さんを頼ったそうな。

この和尚どん、雨でも風でも雪でも見回りを欠かさぬお人で、いつも肩には玉姫という気高い雌猫をちょこんと乗せておった。玉姫は…まあ気分屋で、しっぽを揺らしながら「和尚どん、あれもこれも大変だわね」と口をはさむ。けれどそれがまた可愛らしく、和尚どんも「そうじゃな、玉姫」と笑って相手をするもんじゃった。

ところが村の人々だけでなく、この里山には鬼どんや河童ぁといった、ちょっとばかり不思議な顔ぶれも暮らしておる。いや、暮らしておるというより「住みついておる」とでも言おうか。鬼どんは山を守る怪力自慢で人前では恥ずかしがり、河童ぁは川の流れを見張りながらも胡瓜さえあれば機嫌がいい。和尚どんはそんな連中とも話をつけ、時には助けを借り、時には説法を垂れて「功徳とは分け合う心」と説いて回ったという。

今日はそんな和尚どんと玉姫、鬼どん、河童ぁが繰り広げた、ちょっと不思議で、ちょっと笑えて、そして読んだあとに「なるほどな」とうなずける、里山の昔話を聞いておくれ。さあ、囲炉裏の火も赤くなってきた。湯呑みを手に、ゆっくりと耳を傾けてくだされ。

[広告]

第1章…雨がしとしとと鬼どんの一夜橋と和尚どんの濡れた合羽

雨がしとしと降り続く夏のころ、村を分ける大きな川がごうごうと音を立てて膨れ上がったそうな。昨日まで人が行き来した仮の橋はあっけなく流され、右岸と左岸は行き来もできず、互いに困り果てておった。右岸には怪我人が出て薬が要る、左岸には病人がいて名医に診てもらわねばならない。だけど川が荒れて渡れんとなると、ただにらみ合うばかり。

和尚どんは玉姫を肩に乗せ、雨合羽をびしょぬれにしながら川べりを歩いて回ったそうな。玉姫はしっぽをくねらせて「和尚どん、風邪をひきますよ」と言ったが、和尚どんは「雨の日こそ村を見て回らねば」とにっこり笑った。

そしてある夕暮れ、和尚どんは「こりゃあ人の力では無理じゃのう」と小さくつぶやくと、玉姫がぴんと耳を立てて「山のどんに頼みましょう」と言い出した。和尚どんは「鬼どんは人前を嫌うぞ」と言いながらも、山道をずんずん登っていった。山は雨に煙り、青葉から雫がぽたぽた落ち、葉むらからは蝉がうるさいほど鳴いていた。

鬼どんは大きな赤い体で、腕を組んで座っていた。和尚どんが「村を助けてくれぬか」と頭を下げると、鬼どんは鼻を鳴らして「人前に出るのは嫌だが、雨で畑仕事もできんし暇じゃ」と立ち上がったそうな。そして山の大木を根こそぎ引き抜くと、ばきん!どーん!と音を立てて大木を川むこうまで放り投げた。

その音に驚いたのが河童ぁで、「何ごとだ⁉」と水面を割って飛び出した。玉姫が「おや河童ぁ、手伝っておやり」と言うと、河童ぁは皿の水をぽたぽた垂らしながら「しょうがねえな」と笑い、川の流れを整えて橋脚を安定させた。和尚どんは袖を絞りつつ「皆の命をつなぐ橋じゃ、こりゃ大きな功徳じゃのう」とつぶやいた。

橋が出来上がると、村人たちは朝霧の中でそれを見つけて、声をあげて喜んだそうな。右岸の人も左岸の人も、互いに駆け寄り、怪我人も病人も助けられた。鬼どんは報酬に和尚どんの雨合羽を欲しがり、「雨でも目に入らず畑ができる」と満足げにかぶって帰ったそうな。それ以来、和尚どんは秋になると鬼どんに合羽を贈るようになったという。

川音の響く村の昔話じゃ。分け合えば道も橋もできるということを、和尚どんは雨の中、教えてくれたそうな。


第2章…秋雨長雨の田んぼに河童ぁがニヤリ~胡瓜で治水の大作戦

秋の長雨がしとしと続くころの話じゃ。村の田畑は水浸しになり、せっかく実った稲も泥水に沈みそうだった。稲刈りを待つ黄金の穂が、冷たい雨に打たれてしょんぼりとうなだれる姿は、まるで泣いているようだったそうな。

村の人たちは顔を曇らせ、「河童が怒っておるのかもしれん」と囁き合った。中には「人を生贄に捧げねば雨はやまん」という声まで出てきた。和尚どんはそれを聞いて、肩の玉姫を撫でながら、「なんとも悲しいことを言うものじゃ」と深いため息をついた。

玉姫はしっぽをふわりと振って「和尚どん、河童ぁは胡瓜で機嫌が直るような奴ですよ。話してきたらどうです?」と提案した。和尚どんは頷き、合羽を着込んで川辺へ向かったそうな。川は冷たい雨で増水し、ざわざわと不気味に流れていた。和尚どんは合掌し、「河童ぁ、話を聞いてくれ」と呼びかけた。

しばらくすると、水面がぐるりと渦を巻き、ぬうっと河童ぁが姿を現した。頭の皿から水がぽたぽた垂れて、「和尚どん、こんな日に何の用だい」と眉をひそめた。和尚どんは静かに告げた。「村の田が水をかぶっておる。人々はおぬしが怒っていると思い、生贄を差し出すなどと言っておる」

河童ぁは目を丸くして「冗談じゃねえやぃ。そんなもん要らんわ!」と手でバシャバシャと水面を打った。「ただ川筋が詰まって流れが狂っただけだ。分けりゃあいいんだよ。水を分けりゃあな」玉姫はにやりと笑って「ほら和尚どん、胡瓜を忘れずにね」と小声で言った。和尚どんはしっかりと胡瓜を供えたそうな。

すると河童ぁはニヤリと笑い「これだこれ。じゃあちょいと工事してやるよ」と川の中を潜った。村人が見守る中、河童ぁは川筋を掘り、田ごとに水を分ける流れを作り出した。余った水は下流に逃がし、上流には小さな堰を築いた。雨はしとしと続いても、田は泥を吐き出し、再びしっかりと立ち上がったそうな。

その上流からは、ある日ぽこぽこと湯気が立ち上がるようになった。「温泉じゃ!」と村人が喜び、のちには湯治客が訪れるようになったという。和尚どんは「これも分け合おう…大きな功徳じゃ」とにっこり笑い、玉姫は「河童ぁの専用露天風呂ができたとかできないとか…」としっぽをゆらゆらさせて笑ったそうな。

秋雨に濡れる田んぼを潤し、村を救ったこの話、分ける心が村を満たしたということを忘れぬように、と今でも里の人は語り草にしているそうじゃ。


第3章…冬の荒波と塩と魚と玉姫が教えた干物と佃煮の秘密

冬の海は灰色の波が高く荒れ、冷たい潮風が吹きつけて、漁師たちは浜でじっと空を見上げるしかなかったそうな。沖へ船を出せば転覆する、けれど村には干した魚も残り少なく、子どもたちの腹も鳴る。海辺に立つと足元の砂は冷たく、頬を切る潮風に涙が出るほどだったとか。

和尚どんは玉姫を肩に乗せて浜辺を歩いた。玉姫はしっぽをぴんと立てて「和尚どん、この風は骨身にしみますわ」と小さく震えたが、和尚どんはにっこりして「寒いからこそ、村を見ておかねば」と潮風に髭をなびかせた。

漁師たちが嘆く声が耳に届いた。「波が高くて船を出せねえ」「魚が捕れねえ」「子どもに食わせるものがねえ」。和尚どんは川辺に向かい、河童ぁを呼んだ。「河童ぁ、海が荒れて漁師が困っておる」。河童ぁは皿の水を凍えさせそうな寒さに鼻をすすり「この冷たいのによく来たな和尚どん」と言いながらも、「川の流れをちょいと見てみるか」と腰を上げた。

玉姫はしっぽをくゆくゆさせながら「和尚どん、河童ぁは文句を言いながらもホント働き者ですね」とにんまり笑った。川から海への水の注ぎ方を調べた河童ぁは「流れが荒れて砂をかき混ぜすぎてる。波を落ち着かせるには川筋を整えねば」とぼそり。和尚どんは手を合わせ「お願い申す」と。

河童ぁは川の流れを掘り直し、浜辺に砂を集め、波を静めたそうな。すると海はしんと落ち着き、漁師たちの船はまた沖へ出られるようになった。冷たい海の底からは銀色に光る鯵や鰯が跳ね、網には鯛や太刀魚、鰤までかかったとか。村の大人も子どもも大喜びで、笑い声が冬空に響いた。

その砂でできた穏やかな浜辺には塩田もつくられ、真っ白な塩が宝物になった。和尚どんは「海の恵みも、分けて使うことじゃ」と頷いた。玉姫は魚がずらりと並んだ浜の台を見て目を輝かせ、「和尚どん、これは保存せねばなりませんね。私に任せてくださいな」とすました顔で言ったそうな。

玉姫の知恵で、鰯は尾をくるりと丸めて干物にされ、鯵は背開きにされて風にさらされ、塩をまぶして旨味を閉じ込めた。大鍋では太刀魚が甘辛く煮込まれ、佃煮になって長持ちばかりか特産品にまでなった。村のあちこちの家の台所から…鯛は醤油と砂糖で煮つけられ、湯気とともに香ばしい香りを漂わせた。

和尚どんは湯気の立つ煮魚をつつきながら「分け合えば、冬も越せるものじゃ」としみじみ言った。玉姫は「これで村中、誰もお腹をすかせませんわね」とご満悦でしっぽをゆっくり振ったそうな。

こうして冬の荒れる海も、知恵と手間と分け合う心で村を養ったという話、今も浜辺に立つと潮風の中にその笑い声が聞こえるとか聞こえないとか。


第4章…春爛漫に宴が続く和尚どんと妖怪たちの海苔餅巻き寿司誕生祭

春になれば里の空気は柔らかく、冷たい風もどこへやら、草の芽吹く匂いが村中を満たしたそうな。川辺には菜の花が咲き、土手にはつくしが顔を出し、山の桜はぽんぽんと花を咲かせていた。田畑を手入れする村人の頬も赤らみ、子どもたちの声が明るく響いた。

和尚どんは玉姫を肩に乗せ、縁側でぽかぽかと日を浴びておった。玉姫は気持ちよさそうに喉を鳴らし「和尚どん、春は眠たくなりますわ」と目を細めた。和尚どんも「うむ、村の心もほぐれる時分じゃ」と穏やかに笑った。

そんな折、鬼どんが山から背負子を抱えてやってきた。中にはつきたての真っ白なモチがずっしり。「和尚どん、祭りも近いしモチを搗いてきたわい」鼻息荒く言うその顔は照れて赤かった。玉姫はしっぽを立て「モチはお腹にたまってよろしいですわ」とにっこり。

間もなく河童ぁもぬめぬめと現れ、籠いっぱいの胡瓜や海苔、川辺で採れた野菜を持ってきた。「これでも礼のつもりだぜ」と皿の水をぽたぽた垂らしながら、気恥ずかしそうに鼻をこすった。和尚どんは目を細め「ありがたいのう」と手を合わせた。

玉姫はというと魚を抱えて戻ってきた。川で漁師が獲った新鮮な鯵や鰯を受け取ってきたらしい。「和尚どん、海の幸も忘れずに。醤油と酢も調達済みですわ」玉姫はしっぽをくるんと巻いてご満悦。和尚どんは「これは大宴会じゃな」と声をあげて笑った。

さて和尚どんと玉姫、鬼どんと河童ぁの四人は、縁側にござを敷き、集めた食材を並べて頭を寄せ合った。「こう巻いてみたらどうだ」「それじゃモチがはみ出すぞ」「酢飯にモチを組み合わせるのも良いかのう」鬼どんは大きな手でご飯を押さえつけてしまい、玉姫が「それでは潰れますわ」と耳を伏せて怒るやら笑うやら。

河童ぁは海苔を丁寧に広げ、「胡瓜は真ん中にだな」と得意げ。玉姫は魚を切り分け、酢と醤油で味を決め、和尚どんはまとめ役をしながら「皆で工夫すれば、うまいものができるものじゃ」と感心しきりだった。

そうして出来上がったのは、酢飯に胡瓜や魚、野菜をぎゅうっと詰め込み、モチまで巻き込んだ海苔巻き寿司。ひと口かじればモチの弾力と魚の旨味、胡瓜のシャキシャキ、酢のさっぱりが渾然一体。和尚どんは「これは祭りのごちそうじゃ」と目を丸くし、玉姫は「我ながら良い仕事ですわ」としっぽを誇らしげに揺らした。

噂は村中に広がり、人々が集まってきた。鬼どんのついたモチをほおばり、河童ぁの胡瓜をしゃきしゃき噛み、玉姫の魚料理をつつき、和尚どんの笑顔を囲んで宴は二晩も三晩も続いたそうな。こうしてこの村には、春になるとみんなで分け合い食べる祭りが生まれたと語り草になっている。

春の陽気に誘われるように、人も妖も笑い合って作った宴のごちそう。それは分け合う心を包んだ、ひと巻きひと巻きの幸せだったそうな。


第5章…烈火の夏に欲を焼かれて役人と商人が都落ちする話

夏の盛りになると空は青く澄んで、太陽はぎらぎらと大地を焼き、畑からは陽炎が立ち上る。がこれでもかと鳴きしきり、村人たちは汗をぬぐいながらも笑顔を交わしていた。塩田も光り、海は穏やか、田は水を分け合い、浜には干物や佃煮の香りが漂い、村はまるで宝の山のようだったそうな。

ところが、その噂は風に乗って上方まで届いた。ある日、立派な装束を着た役人が、ずかずかと村へやって来た。日差しを避けるためにでかい笠をかぶり、鼻を高くして「こりゃ豊かな村だ、税を上げねば」と役人衆を引き連れて蔵を覗き込む。

玉姫は和尚どんの肩で尻尾をぶんぶん。「和尚どん、あの連中、見てくださいな。村人のための蔵を自分の腹に入れる気ですよ」和尚どんは小さく頷き、「あれが欲の業じゃ、放っておくと村を焼いてしまう」と静かに言った。

悪徳商人も役人とつるみ、「上様への献上のため」「御上の決まりですぞ」と札をちらつかせ、村人から米や胡瓜、魚の塩漬けまでかき集めた。人々は泣きながら娘を奉公に出し、じいさまばあさまは肩を落として、たちまち自分の空となった蔵を悲し気に眺めた。

和尚どんは雨の日も風の日も、村を回って人々の話を聞いた。玉姫は「和尚どん、私に少し考えがありますわ」と目を細めた。その夜、村外れの蔵の影をすり抜ける影が一つ。化け猫となった玉姫だ。蔵の戸をするりと開け、奥に潜む役人と商人の札束や宝物をごそっと運び出した。

村娘は泣きながら外を見つめていたが、気づけば縄はほどけ、和尚どんに手を引かれて外へ出た。外には玉姫がちょこんと座り「もう大丈夫ですわ」とぺろりと前足を舐めた。村人たちは奪われた米や胡瓜や魚を少しずつ分け合い、蔵へと戻した。

そして、その夜半。遠くに雷鳴が轟き、空は真っ黒な雲に覆われた。雷光がひらめき、大きな音とともに役人と商人が住む屋敷に雷が落ちた。火の手が上がり、蔵は焼け落ち、役人と商人の私物の財も札束も灰になったそうな。役人たちは慌てふためきながら、何も持たずに都へ落ちて行った。「こんなひでぇ村には二度と来るものか」と泣き言を漏らしながら。

やがて新しい役人たちがやって来た。だがその人は違っていた。村人と共に畑に出て鍬を握り、荷車を引き、泥だらけになりながら村人と同じご飯を食べた。村人が「もういいですよ」と言っても「わしも食べる口がいる」と笑ったそうな。

その役人の蔵は、米や胡瓜や魚の塩漬けで満ちた。飢饉が来た年には惜しみなく無償で分け与え、子どもも大人もひもじさで泣くことなく冬を越した。和尚どんはその姿を見て「分け合う心こそが功徳じゃ」と言った。玉姫はしっぽをくるりと巻いて「和尚どん、これでしばらくは安泰ですわね」と笑ったそうな。

夏の熱気に焼かれた欲は、雷に打たれて消えたという話。けれど分け合う心は、秋風が吹こうと冬の雪が積もろうと、消えることなく村をあたため続けたということじゃ。今でも村人は、田んぼの稲を見て、魚を干して、子どもにおにぎりを握りながら、「分け合えば、増えるものだ」とそっとつぶやき教えるのだそうな…。

[ 広告 ]


まとめ…分け合えば増える笑って過ごす功徳のおはなし

さてさて、こうして和尚どんと玉姫、鬼どんに河童ぁが織りなした村の話は、今も静かに伝えられておるそうな。雨に川が膨れれば橋を架け、田畑に水が溢れれば流れを分け、海が荒れれば波を鎮めて魚を呼ぶ。どれもこれも、皆が飢えずに笑って過ごすためじゃった。

和尚どんはいつも言った。「分ければ増える、奪えば消える。功徳とは水のように流れて、皆を潤すものじゃ」と。玉姫はしっぽを揺らし「和尚どん、功徳を貯め込む人には雷が落ちるかもしれませんわよ」といたずらっぽく笑った。鬼どんは黙って頷き、河童ぁは「胡瓜の分だけ働くさ」とにやりとした。

村人は最初こそ欲や恐れに惑い、互いに睨み合いもした。けれど橋が架かり、田が蘇り、魚が干され、宴が生まれ、飢えた娘が帰り、雷に焼かれた欲の蔵を見届けて学んだ。「分け合えば、また育つ」「皆で食べれば、誰も泣かないで済む」

今でもその村では、祭りの日に海苔巻き寿司を作るとき、もちを巻き込んでみたり、河童ぁに習った胡瓜を真ん中に置いたり、玉姫直伝の煮魚や佃煮を用意するんだそうな。鬼どんのモチはむっちりして腹持ちがよく、河童ぁの胡瓜はしゃきしゃきと青い香りがする。玉姫が選んだ魚は塩をまとい、冬を越しても旨味を増す。

和尚どんの教えはむつかしいことは言わない。ただ「分け合え」と笑っただけじゃ。それだけのことが、村を救い、笑い声を育てたのだそうな。

だから今を生きる私たちも、ちょいと耳を傾けてみるのもよかろう。「分け合えば増える、欲張れば失う」、そんな昔話の声を胸にしまっておけば、今日のごはんもなんだか少し美味しくなるかもしれんのう。

⭐ 今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m 💖


応援リンク:


人気ブログランキングでフォロー

福彩心 - にほんブログ村

ゲーム:

作者のitch.io(作品一覧)


[ 広告 ]
  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。