冬の鍋に人生が染みる!おでん愛が止まらない具材の大冒険~味変と締めまで~

[ 2月の記事 ]

はじめに…湯気が立ったら開演です~おでんは“待てる人”のご褒美~

2月22日はおでんの日。フーフーフーと息を吹きかけて冷ましながら食べるから。記念日の由来だけでもおでんの日が待ち遠しくなりませんか?

冬の夕方、どこからともなく出汁の香りがしてきたら、それだけで心が先に温まります。おでんって、食べる前からもう勝ち確定してるんですよね。鍋の蓋を開けた瞬間の湯気で「ヨシ、今日は大丈夫」って気分になる。あれはもう、料理というより小さな救護班みたいなものです。

高齢者さんの中には、若い頃や現役の頃に「仕事帰りの居酒屋で、おでんをつつくのが最高のご褒美だった」という方、きっと多いと思います。あの頃は“たまにの贅沢”で、今は“懐かしい安心”。同じ具なのに、時間が経つと味の意味が変わるのが、おでんの不思議で強いところです。

おでんの魅力は、ただ「沁みてて美味しい」だけじゃありません。完成まで待つ時間、アツアツをフーフーして口に入れる瞬間、推しタネを語り合う楽しさ、そして「今日はからし?柚子胡椒?」みたいな味変の自由度。さらに大人の楽しみとして、出汁の一杯でホッとするやつもあるし、締めに“卵と出汁とご飯”でしっとり決める裏技もあります。おでんって、実は一晩かけて遊べるエンタメなんですよ。

この記事では、おでんの定番をちゃんと愛でつつ、「こんな具もアリ!」という変わり種まで、出来るだけ楽しく広げていきます。最後は、施設でも“選べる楽しさ”を取り戻す提案まで持っていきます。鍋の前で笑って、湯気でホッとして、「ああ、おでんって良いな」と言ってもらえるように。さあ、湯気の舞台、開幕です。

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第1章…完成はまだか…その焦らしが旨さを育てる~おでんの第一法則~

おでんは、急いだら負けです。ここで焦って強火にした瞬間、鍋の中は「味が沁みる前に形が崩れる」という悲しい未来へ突入します。おでんは、ゆっくりで良い。むしろ、ゆっくりじゃないとダメ。コトコト、コトコト。鍋蓋が小さく呼吸しているみたいな音がして、部屋の空気がほんのり出汁の香りに染まっていく。あの時間って、眺めていると料理というより“冬の儀式”みたいですよね。

待っている間、人は何故か強く忍耐を求められます。「まだかな」と思いながら、つい蓋を開けてしまう。開けたら温度が下がると分かっているのに、開ける。これはもう人間のサガです。おでんは、そんな私たちの弱さを全部受け止めてくれる。おでんはとても繊細で優しい鍋です。

でも、待つ時間が長いほど、あの一口目が効いてきます。アツアツを箸でつまんで、フーフーして、口に入れて、「熱っ!」ってなる。ここまでがセット。熱いのに、何故か笑ってしまう。おでんって、たぶん“口の中で冬の花火みたい”なんですよ。派手じゃないけど、じんわり打ち上がるやつ。

沁みるとは何か?おでんは「時間」を食べる料理

味が沁みるって、言葉は簡単だけど実際には凄いことをしています。大根なんて、最初はただの白い根っこなのに、時間が経つと出汁の旨味を抱え込んで、箸を入れた瞬間に「ジュワッ」って言いそうな顔になる。こんにゃくも、最初は無口なのに、沁みた途端に急に存在感を出してくる。あれ、実は“沁みたふりしてる哲学者”かもしれません。

卵も同じです。ゆで卵がただそこに居るだけだと思ったら大間違いで、外側の色がゆっくり変わっていくほど、味の層が増えていきます。「卵に味が入るって何?」と思っていた頃の自分に言いたい。おでんの卵は、鍋の中で成長するんだ、と。

アツアツフーフーはご褒美の儀式

おでんが他の煮物と違うのは、アツアツで食べる前提になっているところです。冷めたら冷めたで美味しいけれど、やっぱり最初の一撃は熱くてこそ。フーフーして、息を整えて、食べる。忙しい日ほど、この“ひと呼吸”が効きます。つまりおでんは、食事に見せかけた休憩時間なんです。

仕事帰りの居酒屋でおでんがご褒美だった人が多いのも、きっとここです。冷えた体に、熱い湯気。静かな出汁の香り。派手な料理じゃないのに「今日もお疲れ」と言ってくれる感じがある。鍋から立ち上がる湯気って、たまに神様みたいに優しいんですよね。

この章で言いたいのは1つです。おでんは、完成してから食べる料理じゃなくて、完成までの時間も含めて味わう料理。だからこそ、次の章では“具”の話に入っていきます。家ごとに正義が違う、推しタネ論争の世界へ。湯気の舞台は、まだまだ続きます。


第2章…家ごとに正義が違う!推しタネ論争がここに開幕

おでんの凄いところは、「これが正解!」が存在しないことです。逆に言うと、家ごとにちゃんと正解がある。だから、おでんは“味”だけじゃなくて“家の物語”まで一緒に煮込んでしまうんですよね。

例えば、同じ「大根」でも家が変わると別人です。透き通る出汁で上品に沁みさせる家もあれば、練り物のうま味で力強く仕上げる家もある。卵だって、外側がほんのり色づく程度を良しとする家もあれば、「もう卵が茶色い…だがそれが良い!」という家もある。こんにゃくに至っては、存在感が薄い顔をしつつ、沁みた瞬間に急に“語り部”になります。黙ってるのに、味でしゃべり出すタイプです。

そして、おでんの面白さが本気を出すのは「推しタネ論争」が始まった時。大根派は、沁みた瞬間の“ジュワッ”を語りたがる。卵派は、あの落ち着いた安心感を語りたがる。もち巾着派は、箸で持ち上げた時の重みで勝負してくる。ちくわ派は、出汁を吸った瞬間の万能感を誇る。はんぺん派は、フワッとした幸せを主張する。厚揚げ派は、外と中のギャップで攻めてくる。どの派閥も、だいたい話し方がちょっと熱い。何故なら、それが推しだからです。

「うちはこれが入る」で鍋が家になる

家庭で作るおでんって、具材の種類はだいたい8~12くらいに落ち着きやすいんです。ところが、その8~12が家によってバラバラだから面白い。例えば「ちくわぶ」が入る家と入らない家は、もう別文化です。ちくわぶを初めて見た人の顔、だいたい「え、パン?」みたいになります。でも食べると「もちもち…旨い…」となる。これが家庭文化の衝突と和解ポイントです。

我が家の場合は“全種類コンプリート方式”です。最初に全員が全種類を1個ずつ食べられるようになっていて、そこから先は「2個目3個目は自由に狙え」というシステム。これ、鍋が一気にゲームになります。最初は「全種制覇」で冒険気分、次は「推しの追い食い」で本気モード。しかも、誰が何をおかわりに選ぶかで性格が出るんですよね。大根を連打する人は堅実派、もち巾着を連打する人はロマン派、卵を連打する人は安心派…と見せかけて、ただ腹ペコなだけの可能性もあります。冬は言い訳ができるから助かります。

推しタネの話題は年齢を超えて盛り上がる

おでんの良さは、子どもも大人も高齢者さんも“同じ話題で笑える”ところにもあります。しかも、昔の記憶がフッと戻りやすい。仕事帰りに居酒屋でおでんをつついた思い出がある人なら、鍋の湯気だけで胸が少し緩むこともあると思います。「あの頃は、牛すじがある店が当たりだった」とか、「厚揚げがデカいと嬉しかった」とか、そんな話が出てくるだけで、もう食卓が温かい。

だからこの章で言いたいのは、1つだけ。おでんは“具材の集合”じゃなくて、“会話のスイッチ”です。推しを語って良い料理って、意外と少ない。おでんはそこの魅力が強いんです。

そして次の章では、その強さをさらに広げます。定番を愛しつつ、変わり種も遠慮なく入れて、「鍋の世界はそんなに狭くないぞ」という話へ進みましょう。湯気の舞台、ここからカオス並みに楽しく話題を広げていきます。


第3章…定番で安心で変わり種で大騒ぎ~鍋のカオスに微笑む章~

お気づきの方、確かに前の3章は「変わり種」と言いながら、まだ優等生の組でした。ここからは鍋の蓋を外して、攻めます。ニッチでも高額でも「そんなの入れるの!?」でも、おでんはしっかり受け止めてくれる。鍋は懐が深い。今日はその懐に、思いきり突っ込みます。

ジビエが入った瞬間に鍋は“山の居酒屋”になる

まずはジビエです。鹿、猪、鴨。これが入った瞬間、おでんは急に大人になります。牛すじのコクが“居酒屋の思い出”だとしたら、ジビエは“山の空気”が混ざる感じ。香りに野性が少しだけ立って、出汁がグッと深くなるんですよね。

鹿肉は赤身が綺麗で、下処理を丁寧にしてから、つくねにしたり、薄切りをサッと煮たりすると「おでんでこんな上品な肉の旨味が出るの?」って驚きます。猪は脂が旨いので、薄く仕込んで煮ると鍋の中に“ご馳走の湯気”が増える。鴨は言わずもがなで、香りが出汁に移るだけで勝ち。ここに白ねぎを合わせると、鍋が一瞬で“専門店の顔”になります。

しかもジビエの良さは、食べた人がだいたい一言目に「え、これおでん!?」って言うところ。鍋が会話を作るどころか、鍋が話題をぶん投げてくるんだか…です。

海の高級組が来ると鍋が静かにざわつく

次は海の王様たち。たとえば、蟹、帆立、牡蠣、真鯛、金目鯛、ふぐ。ここを入れると、鍋の雰囲気が「屋台」から「しっとりした大人の店」に変わります。

帆立は、入れると出汁が甘くなる。牡蠣は、入れ方次第で鍋の空気が一気に濃厚になる。ただし、煮過ぎると縮んで悲しくなるので、ここは“鍋の見張り役”が必要です。蟹は、身をほぐしてつみれにするのも良いし、蟹のエキスが出汁に落ちるだけでも強い。真鯛や金目鯛の「アラ」を使うと、鍋が“魚の上品さ”をまとって、同じ大根が急に高級な顔をし始めます。ふぐは、身よりも皮のぷるぷるで遊ぶのが面白い。ぷるぷる系は、おでんの幸福度を引き上げます。口が喜ぶからです。

ここでのポイントは、具が高級になるほど「鍋の音」が静かになること。みんな黙って食べ始めます。おでんって、賑やかにも出来るし、静かにも出来る。鍋って、優秀です。

発酵と乳製品を入れると鍋が急に“異国”へ行く

ここからが攻めの楽しいところです。チーズ系、いきます。モッツァレラを巾着に入れる“チーズ巾着”、カマンベールを小さくしてそっと沈める、クリームチーズを味噌だれ側に寄せる。こういう方向に進むと、おでんは「和」から一瞬で「洋」に寄って、鍋が旅を始めます。

さらに発酵。キムチを少し足して“ピリ辛おでん”にする、酒粕をほんのり溶かして香りを足す、にんにく味噌でパンチを出す。これ、やり過ぎるとおでんが別料理になりますが、別料理になってしまっても良いんです。おでんの凄さは「別料理になっても成立する」こと。懐が深い鍋は、こういう時に本気を出します。

山の珍味と和の高級組で鍋を“料亭っぽく”する

和の方向でも攻められます。例えば湯葉、生麩、焼き豆腐、里芋、れんこん、かぶ。ここを入れると、鍋がしっとり上品になります。湯葉は、吸い込む出汁の量が多いので、薄い顔して一番沁みます。生麩は、見た目も楽しいし、食感が変わるだけで鍋に“遊び心”が出る。里芋は、丁寧に煮ると「おでんってこんなに優しくなれるの?」という味になります。

そして、ここに“香りの王様”を少しだけ使うと、とんでもなく化けます。ゆずの皮をほんの少し、山椒をほんの少し、黒七味をほんの少し。トリュフ塩みたいなものをひと掛け…とまで行くと、もはやおでんがドレスアップしていきます。鍋がスーツ着てくる感じです。

付けダレは、鍋の外にある“第二の鍋”

そして、変わり種を完成させる最後の仕上げは「付けて変えるやつ」です。からしは王道、柚子胡椒はキリッ、しょうがは体が喜ぶ、味噌だれは濃厚、ポン酢は軽やか。さらに攻めるなら、ラー油をほんの少し、黒こしょうをガリッ、ねぎを山ほど、すだちをキュッと。ここまで来ると同じ大根でも「今日は何味の大根?」って話になって、鍋がまた新しい会話を煮始めます。

おでんは、定番が強いからこそ、攻めが映えます。安心できる足場があって途中で何段もジャンプできる。つまり、鍋は遊具です。遊び心満載な分だけ、おでんは面白くなる。

次の章では、この“選べる楽しさ”を、家の鍋だけじゃなく、施設の食事の場でもちゃんと作れるよね?という話に進めます。鍋ごと運んで、指さしで選べる。あの居酒屋の「どれにします?」のワクワクを、もう一度…が次のテーマです。


第4章…病院と施設は鍋ごと運べ!選べるおでんは笑顔が増える~バイキング作戦~

おでんって、本来は「選ぶ料理」なんですよね。鍋の前で、湯気を浴びながら「うーん……今日は大根を攻めるか、卵で落ち着くか、それとももち巾着で心を満たすか」と悩む。あの悩みが、もう楽しみの一部。だから、施設や病院みたいに、お皿に盛られて“完成形が固定”になってしまうと、おでんの面白さが半分くらい消えてしまうことがあります。

もちろん、安全や食形態、温度管理、塩分など、大事な理由があるのは分かります。けれども同時に、思うんです。おでんは「食べる」だけじゃなく、「選ぶ」「語る」「思い出す」がセットの料理。だったら、危なくない形で、選ぶ楽しさを取り戻せないかな、と。

皿盛り固定の弱点は「会話が生まれにくい」こと

皿盛りが悪いわけじゃないんです。食べやすいし、提供もしやすいし、統一もしやすい。だけど、おでんに限って言うと、皿盛りはどうしても“居酒屋のワクワク”や“鍋の前の雑談”を削りやすい。

高齢者さんの中には、昔、仕事帰りに居酒屋でおでんをつついた人が多いかもしれません。あの時間って、味だけじゃなくて「どれにします?」のやり取りがセットだったはずです。つまり、鍋の前の一言が、思い出の扉を開ける鍵になる。だったら、その鍵をこちらが用意してあげたいんですよね。

“選べる”を叶えるコツは鍋を出すのではなく「鍋の気配」を出すこと

ここで大事なのは、鍋をそのまま各テーブルに置く、という話ではありません。熱い鍋は危ないし、取り分けで火傷のリスクも出ます。なのでおすすめは、鍋を“見せる”けれど“触らせない”方式です。

具体的には、ワゴンに鍋を乗せて、職員さんが各席を回る。利用者さんは「大根」「卵」「はんぺん」みたいに指さしで選ぶ。職員さんが器によそって手渡す。これなら安全を守りながら、ちゃんと選べる。鍋の湯気も香りも、目の前で出せる。つまり「鍋の気配」を届けられます。

この方式の良いところは、会話が自然に生まれることです。「今日は大根いきます?」「卵は外せませんね」「もち巾着、人気です!」みたいに、職員さんの声掛けがそのままレクリエーションになります。おでんって、話し掛けるだけで盛り上がる料理なので、ここが強いんです。

味変コーナーは“少量”が正義で選べると嬉しい

さらに、おでんの楽しみを一段上げるのが、「付けて変える」です。からしや柚子胡椒って、味が変わるだけじゃなく、「自分で選んだ」という満足感が生まれます。

施設向けなら、量は少しでいい。ほんのちょん、で十分。からしは刺激があるので、希望者だけ。柚子胡椒も同様に“少量で香り”を楽しむ。味噌ダレやポン酢も、地域性があるところでは「懐かしい!」が出やすい。味変って、舌の楽しみと同時に、記憶の楽しみでもあります。

ここで職員さんが「今日は柚子胡椒もありますよ」と言った瞬間、場がフワッと動くことがあります。「昔それで食べた」「うちの父が好きだった」みたいな話が出てくる。料理が会話を連れてくる瞬間です。

“おでんバイキング”は実は「食のリハビリ」にもなる

選べる仕組みって、実は気持ちの面でも凄く大きいです。選ぶことは、意欲に繋がります。自分の好みを表現することは、生活の力に繋がります。だから、おでんを「選べる形」にするだけで、食事の時間が“受け身”から“参加”に変わることがあります。

しかも、おでんは軟らかい具が多く、香りも穏やかで、冬の行事食として取り入れやすい。だからこそ、施設での「おでんバイキング」は、ただのイベントではなく、「その人らしさ」を引き出す仕掛けにもなり得ます。

おでんって、鍋に入っている具材の数よりも、「どれを選ぶ?」の一言で楽しくなる料理です。次のまとめでは、ここまでの“おでんの楽しみ”を、もう一度ギュッと温かく包んで締めましょう。湯気の舞台も、いよいよ終幕です。

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まとめ…明日のおでんが本番~沁みた分だけ幸せも増える~

おでんって、食べ終わってから「もう一回美味しい」が来る料理です。鍋の前で待っている時間も含めてご褒美で、アツアツをフーフーする一口目で冬が開幕して、推しタネ論争で食卓が賑やかになる。さらに、変わり種を入れれば鍋は旅に出るし、付けダレ1つで世界が変わる。ここまで来ると、おでんはもう“煮物”ではなくイベントです。

そして、裏技たちが効いてきます。からしで王道、柚子胡椒でキリッ、味噌だれで濃厚、しょうがで体ぽかぽか。食べる人が「自分で選ぶ」だけで、おでんは急に楽しくなるんですよね。さらに大人の楽しみとして、出汁の一杯でホッとするやつもある。鍋の旨味って、飲み物にまでなれるんだなと気づいた瞬間、人生が少しだけ得した気分になります。

締めも強い。おでんの卵を崩して、出汁と混ぜて、ご飯へ。生卵のたまごかけご飯とは違う、沁みた分だけ複雑な味わいの“上質なたまごご飯”。これは、鍋が最後にくれるボーナスです。おでんは最後まで優しい。

それから忘れちゃいけないのが「明日のおでんが本番」という事実です。一晩置くと、具がさらに沁みる。昨日のおでんが今日も旨い。今日のおでんが明日も旨い。つまり、おでんは“時間を味方にする料理”。忙しい日々の中で、こんなに気前よく幸せを増やしてくれる鍋、なかなかいません。

施設や病院の食事で考えても、おでんは本当は強い存在です。やわらかい具、香りの安心感、会話が生まれやすい雰囲気。ただ、皿盛り固定だと、おでんの楽しみである「選ぶ」が弱くなることがある。だからこそ、鍋の気配を運んで、指さしで選べる形にしてみる。安全を守りながら“選べる楽しさ”を取り戻すだけで、食事の時間がフワッと明るくなる可能性があります。おでんは、食べ物でありながら、思い出の引き出しを開ける鍵でもあるからです。

結局、おでんの主役は具じゃないのかもしれません。沁みるまでの時間、湯気の匂い、フーフーのひと呼吸、そして「どれにする?」の一言。冬のおでん鍋は、体を温めるだけじゃなく、会話と気持ちも温めてくれる。今夜のおでん鍋が、誰かの小さなご褒美になりますように。

今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m


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