介護を続けるための11の軸~家族も自分も守る福祉を彩る心とケア術~


はじめに…介護に“正解”はないけれど自分の軸は作れる

介護をしていると、「これでいいのかな」「まだ頑張れるかな」と、心の中でそっと呟く瞬間が何度もやってきます。教科書通りにはいかないし、人それぞれで家族もそれぞれ事情も性格も違うから、「これが絶対の正解です」とはなかなか言い切れません。

それでも、ゆっくりと振り返ってみると、介護が長く続けられているご家族には、ある共通点が見えてきます。相手の気持ちを大切にする会話の仕方、自分のストレスを上手に逃がす工夫、ほっと一息つけるリラックスタイム、仕事や家事との時間配分、お金のやりくりやサービスの選び方、そして「ここでは無理をしない」と決める勇気。形は違っても、どこかにしっかりした“自分なりの軸”を持っているのです。

このページでは、そんな介護の大事な要素を、分かりやすく大きく四つの章と含まれる11の軸にまとめていきます。目の前の人の会話と感情をどう受け止めるか、自分自身の心と体をどう守るか、時間と仕事をどう整理していくか、そしてお金や専門職との連携をどう考えるか。どれも難しい専門用語ではなく、日々の生活の中で「そうそう、これ大事だよね」と頷いていただける視点で語っていきます。

「福彩心」では、ここでお話しする考え方を土台にしながら、日々の暮らしに役立つ具体的な工夫や、時々、クスッと笑ってもらえるようなエピソードを交えた記事を増やしていくつもりです。このページは、その入り口となる“地図”のような存在です。今つらさの真ん中にいる方にも、少し余裕が出来てきて「次の一歩」を考えたい方にも、何度でも戻ってこられる「原点」として使っていただけたら嬉しく思います。

介護に完璧は求めなくて大丈夫です。大切なのは、自分と家族に合ったやり方を、1つ1つ選び取っていくこと。このページが、その小さな一歩をそっと後押し出来る存在になれたら幸いです。


第1章…会話と感情を受け取る力~介護の出発点はここから~

介護の現場で一番最初にぶつかる壁は、「何をしてあげるか」よりも、「この人は今どう感じているのか、本当は何を求めているのか」を掴む難しさかもしれません。同じ言葉でも、その奥にある気持ちは人によってまったく違います。「大丈夫」と笑っていても、本当は不安でいっぱいのこともあれば、「もういい」とそっけなく言いながら、心のどこかで「傍にいて欲しい」と願っていることもあります。ここを丁寧にすくい上げられるかどうかで、その後の介護の雰囲気が大きく変わっていきます。

会話の上手さというと、「話題が豊富」「説明が上手」といったイメージを持ちがちですが、介護において一番大切なのは、話す力よりも聞く力です。相手の話を途中で遮らず、結論を急がず、「この人はどんな気持ちでこの言葉を選んだんだろう」と、少しだけ想像してみること。沈黙があっても、すぐにこちらの言葉で埋めようとせず、「ゆっくりで良いですよ」と表情と言葉で伝えて待つこと。そうした小さな積み重ねが、時間をかけて信頼へと変わっていきます。

高齢になると、言葉の引き出しからピッタリの表現を取り出すのが難しくなったり、思ったことと口から出た言葉が少しズレたりすることも増えてきます。その時、言葉だけを表面でとらえると、「我儘」「理不尽」と感じてしまい、こちらの心がささくれ立ちます。けれど、「きっと不安なんだろうな」「体がしんどいからイライラしているのかもしれない」と一歩引いて受け止めてみると、見え方が少し変わります。表情の強張り、落ち着きなく動く手、ため息の回数…。言葉にならないサインまで含めて1つの“メッセージ”として受け取ることが、介護の会話ではとても大切です。

また、家族だからこそ感情がぶつかりやすい、という現実もあります。何十年も一緒に暮らしてきたからこそ、「どうして分かってくれないの」と互いに傷つけ合ってしまうことも珍しくありません。そんな時は、「介護の話」と「家族としての気持ち」を、少しだけ分けて考えてみると楽になります。介護の相談は第三者にも聞いてもらいながら、本人との会話では、「お父さんがこうしてくれて嬉しかった」「昔、あの時こうしてくれたよね」と、感謝や思い出の話も混ぜていく。機能だけを支えるのではなく、人生そのものを尊重する会話が増えるほど、介護の場に流れる空気は柔らかくなっていきます。

そして忘れてはいけないのが、介護をする側の感情もまた、大切に扱うべきだということです。「優しく出来ない自分はダメだ」「イライラしてしまう自分は失格だ」と責め続けると、心はアッという間に擦り減ってしまいます。しんどい時は「今日は正直、疲れているんだ」と自分の気持ちを認め、信頼できる人に弱音を吐ける場を作ることも、「会話と感情を大事にする」の一部です。相手の気持ちを丁寧に扱うのと同じように、自分の気持ちも柔らかく受け止めてあげる。その両方が揃って初めて、介護の時間は少しずつ穏やかなものへと変わっていきます。

この章でお話しした「会話と感情を受け取る力」は、これから続く他の章の土台にもなります。ストレスの消化も、時間の工夫も、お金や仕事の選択も、「自分と相手がどう感じているか」を理解しようとするところから始まります。福彩心では、こうした目に見え難い“心のやりとり”に光を当てながら、明日からの介護が少しだけ優しくなるヒントを、これからも丁寧に紡いでいきます。

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第2章…介護者の心と体を守る~ストレスとリラックスのちょうど良い距離感~

介護をしていると、「頑張らなきゃ」という気持ちと、「もうしんどい」という本音が、胸の中で何度もぶつかります。相手の体調や機嫌は日によって変わるし、夜中の対応が続けば眠りも細切れになります。自分の生活や仕事、家事も同時進行ですから、疲れが溜まって当たり前なのに、「家族なんだから」「プロなんだから」という言葉で、自分のつらさに蓋をしてしまう人はとても多いのです。

まず知っておきたいのは、介護で疲れるのは、決してあなたが弱いからではないということです。人の命や暮らしを支えるというのは、それだけで大きな負担です。しかも、終わりの時期がはっきりしないからこそ、「後どれくらい続くんだろう」という不安も、心のどこかに居座り続けます。この、見えない重みを抱えたまま毎日を回しているのですから、心も体も消耗して当然だと考えて良いのです。

大切なのは、「ストレスをゼロにする」ことではなく、「溜まってもいいから、ちゃんと流れる道を作っておく」ことです。誰かに愚痴をこぼす、泣きたい時には一人で泣ける時間を持つ、日記やメモに気持ちを書き出してみる。ほんの少しの工夫でも、「抱えっ放し」から「外に出す」に変わるだけで、心の中の圧力はグッと下がります。「こんなこと言ったら悪いかな」と躊躇う気持ちもあるかもしれませんが、人に話すことは、相手を責めることとは別です。自分を守るための、1つの方法だと考えてよいのです。

ストレスの出口と同じくらい大事なのが、「ホッとできる時間」と「何かに集中できる時間」を、意識して生活の中に埋め込んでいくことです。好きな飲み物をゆっくり味わう、お風呂で湯船に浸かりながらぼんやりする、好きな音楽を流して目を閉じてみる。たとえ〇分だけでも、「今は介護のことを考えない」と決めて、自分だけのリラックスタイムを作ることで、心の電源をいったん落として充電することが出来ます。また、短時間でも読書や手芸、ゲーム、園芸など、なにかに夢中になれる時間を持つと、頭の中のモヤモヤが一時的に脇に置かれ、心が軽くなりやすくなります。

もちろん、現実にはゆっくりする時間すら取りにくい日もあります。そんな時は、「全部を変えよう」とせず、日常の中のごく短い隙間から整えてみましょう。移動の間に深呼吸を数回してみる、トイレに入った時だけは肩の力を抜いて背伸びをする、寝る前に今日頑張ったことを1つ思い出して自分を労う。こうした小さな習慣は、一回では何も変わらないように見えても、積み重なるほどに、折れにくい心の土台になっていきます。

もう1つ忘れてはいけないのが、体のメンテナンスです。睡眠不足や食事の乱れは、心の元気をジワジワと削っていきます。完璧な生活リズムを目指す必要はありませんが、「夜は出来るだけ決まった時間に布団に入るよう意識する」「食事を抜くのではなく、簡単でも何か口に入れる」「水分をこまめに摂る」といった基本を、自分なりに守れるラインで決めておくと安心です。体が限界に近づくと、気持ちの余裕も一気になくなります。心と体は、いつもセットで考えるようにしてみてください。

そして何より、「疲れた」「つらい」「助けてほしい」と言葉にすることは、弱音ではなく、大切な勇気です。家族や友人、同僚、専門職など、信頼できる誰かに打ち明けることで、「その役割、うちでも手伝えるよ」「ここはサービスを使ってみませんか」と、新しい選択肢が見えてくることもあります。一人で抱え込んでいる間は、「自分が頑張るしかない」という考えから抜け出し難いものですが、口に出した瞬間から、少しずつ状況が動き始めることも少なくありません。

介護を続ける上で、相手を大切にすることと同じくらい、「自分を大切に扱うこと」は重要な土台です。ストレスを悪者にしすぎず、「溜まるものは溜まる」と認めた上で、上手く流し、上手く休む。そんなちょうどいい距離感を見つけていくことが、長い道程を歩き抜く力になります。福彩心では、心と体を守るための具体的な工夫も、これから様々な記事の中で紹介していきますので、自分に合いそうなものから、どうぞ気楽に試してみてください。

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第3章…時間と仕事の整理術~暮らしを壊さずに介護を続ける工夫~

介護が始まると、真っ先に圧迫されるのが「時間」です。同じ24時間のはずなのに、通院の付き添い、食事やトイレの介助、薬管理、見守り……と、気が付けば一日があっという間に終わってしまいます。気力で乗り切れるうちはまだよくても、その状態が何か月も、何年も続くとなれば話は別です。「このペースを続けたら、自分の生活が壊れてしまうかもしれない」と、どこかで一度立ち止まって考えるタイミングが必要になります。

時間との付き合い方を整える時、大事なのは「何を削るか」よりも、「何を残したいか」から考えてみることです。例えば、「毎日一緒にご飯を食べる時間は守りたい」「孫との時間だけは確保したい」「自分の仕事は、可能な範囲で続けたい」など、自分にとって譲れない時間を先に決めてしまいます。その上で、介護の時間をどこに差し込むか、家事をどこまで簡略化するかを考えていくと、「全部を背負い込んでいる」感覚が少し薄れます。逆に、何も決めないまま流されてしまうと、気が付けば大事な時間から削られていき、心が擦り減ってしまいがちです。

また、細かく予定を詰め込むより、「余白を意識して残しておく」ことも、介護には欠かせません。高齢の方の体調は天気や気温、前日の疲れ具合などで大きく変わります。予定通りに進まない日の方が多い、と最初から思っておいた方が現実的です。敢えて予定を入れない時間帯を作っておき、「ここで遅れを吸収できる」と考えておくと、何かトラブルが起きた時にも慌てずに済みます。完璧なスケジュールを目指すのではなく、「多少崩れても戻せるゆとり」を、意識的に散りばめておくイメージです。

家事や雑務については、「自分でやった方が早い」と頑張り過ぎないことも大切です。例えば、料理は手の込んだものを毎回作ろうとせず、数日分の作り置きをしておく、市販の総菜や宅配サービスを上手に使う、食器は食洗機に任せてしまう、洗濯物は乾燥機まで一気に回すなど、「人に頼む」「機械に任せる」選択肢を、少しずつ増やしてみてください。お金のことが気になる場合も、「その時間を浮かせたおかげで、自分の睡眠や仕事、心のゆとりが守られている」と考えると、ただの贅沢ではなく、生活を維持するための工夫だと感じやすくなります。

仕事との両立についても、一人で抱え込まないことが大切です。職場に事情を伝えるのは勇気がいりますが、「介護を理由に迷惑を掛けたくない」と黙ったままでいると、却って状況は悪化しがちです。勤務時間の調整や在宅勤務、有給休暇や介護休業制度など、会社によっては利用できる制度が用意されている場合もあります。全てが理想通りにいかなくても、「相談してみる」「情報を集めてみる」という一歩は、それだけで心の負担を軽くしてくれます。どうしても調整が難しいと感じた時には、思い切って働き方そのものを見直すという選択肢も、この章で予め心の片隅に置いて置いて良いと思います。

忘れてはいけないのは、「時間の使い方」を整えることは、単に予定表を綺麗に埋める作業ではなく、「自分の人生をどう生きたいか」を見直す作業でもある、ということです。介護が始まると、つい自分のことを後回しにしてしまいますが、「自分の人生の時間も、大事に扱っていい」と自分に許可を出すことが、長く続く介護の中で、心を守る大きな力になります。福彩心では、限られた時間の中でも暮らしを守りながら介護を続けるためのアイデアを、今後も具体的な事例とともに紹介していきますので、「これならできそう」と思えるものから、少しずつ取り入れてみてください。

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第4章…お金とチームで支える介護~ひとりで抱えないための準備~

介護のことを考える時、多くの人が一番触れたくないと感じるのが「お金」の話かもしれません。「お金のことばかり考えているみたいで気が引ける」「親の介護とお金を結び付けるのがつらい」と感じて、つい後回しにしてしまう気持ちも、よく分かります。それでも現実には、介護の形を決める上で、お金は避けて通れない大事な要素です。早い段階でざっくりとでも状況を整理しておくと、「知らなかったせいで損をした」「もっと早く準備していれば良かった」といった後悔を減らすことが出来ます。

まずは、「今、何にどれくらい掛かっているか」「これから増えそうな出費は何か」を、一度紙に書き出してみるところから始めてみましょう。通院や薬代、交通費、食費、介護用品、サービスの自己負担分などを、ざっくりで構わないので見える形にしておくと、「この部分は工夫できるかもしれない」「ここは削らず守りたい」といった優先順位が見えてきます。また、「どこまで家計で負担できそうか」「どのタイミングで貯蓄に手を付けるか」「兄弟でどう分担するか」といった話し合いも、数字が見えている方が冷静に進みやすくなります。

同時に意識したいのが、「お金だけで何とかしようとしないこと」と「人の力を当たり前のように頼ること」です。介護を支えるのは、家族だけではありません。地域包括支援センターやケアマネジャー、訪問看護、ヘルパー、デイサービス、ショートステイ、医師や薬剤師など、多くの専門職がそれぞれの立場から支えてくれます。「こんなこと相談して良いのかな」と迷うことでも、実は制度として既に用意されていることがありますし、「こういうケースなら、こういうサービスもありますよ」と、新しい選択肢を教えてもらえることも少なくありません。もちろん、全てを任せ切りに出来る世界線はありません。

ここで大切なのは、「一人で全てを背負い込まない」と最初に心の中で決めてしまうことです。介護の負担感が大きくなり過ぎると、心も体も限界を迎え、最終的には本人にも、介護をする側にも大きなダメージとして跳ね返ってきます。「自分でやる」「家族でやる」のラインと、「専門職やサービスに任せる」ラインを、予め緩やかに決めておくことで、無理をし過ぎる前にブレーキをかけやすくなります。例えば、「夜間の見守りはサービスを使う」「入浴介助はプロに任せる」「通院の付き添いは家族と交代で行う」といった形で、具体的な役割分担を考えておくと、日々の負担はグッと軽くなります。

また、「働き方」と「お金」のバランスを見直すことも、この章の大事なポイントです。介護のために仕事をセーブするのか、逆に仕事を続けるからこそサービスを積極的に利用するのか。どちらが正しいという話ではなく、「自分と家族にとって一番無理のない形はどれか」を考える視点が大事になります。今の職場での調整が難しいと感じる時は、時間に融通が利く職場や、在宅で出来る仕事への転職・就職を検討するのも、決して逃げではありません。「介護を理由に働き方を変える」という選択は、後ろ向きなものではなく、「家族と自分の生活を守るための現実的な判断」と言って良いでしょう。

お金とチームの話は、一見するとお金と数字のせいで冷たいように感じるかもしれませんが、本当はとても温かいテーマです。なぜなら、「誰か一人が犠牲になる介護」ではなく、「関わる皆で支え合う介護」を目指すための準備だからです。必要なところにはきちんとお金をかけ、使える制度や専門職の力を惜しまず借りる。そのことが、結果的にはご本人の安心感を高め、介護をする人の笑顔も守ってくれます。福彩心では、こうした考え方をベースに、具体的な制度の活用例や、チーム作りのコツなども少しずつ記事にしていく予定です。この章を読みながら、「お金の話も、人に頼ることも、家族を大切にするための一歩」と、やさしく受け止めてもらえたらうれしく思います。

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まとめ…家族愛と自分らしさを諦めない介護へ

ここまで読み進めてくださった方は、「介護って、やっぱり大変だけれど、それだけじゃないんだな」と、どこかで感じてくださったのではないでしょうか。綺麗ごとでは済まない毎日の中にも、ふと笑い合える瞬間や、言葉に出来ない安心の時間が確かにあって、その1つ1つを支えているのは、特別な資格よりも、家族を想う気持ちと、自分の人生を大切にしたいという静かな願いです。

このページのタイトルには、「介護を続けるための11の軸」という言葉を入れました。少しクイズのように読んでくださった方のために、ここで改めて“解答編”として並べてみます。目の前の人の言葉と気持ちを大切にする①会話と感情の受け取り方、頑張り続ける自分を守る②ストレスの消化と③リラクゼーション&集中、暮らし全体を見渡して考える④時間活用の工夫と⑥時間を買う時短の妙、そして介護の原動力となる⑤家族愛。さらに、「ここでは無理をしない」と決めて働き方を見直す⑦転職・就職の視点、避けて通れない⑧お金の整理と計画、命と暮らしを守るための⑨安全と健康の知識、一人で抱え込まないための⑩チーム連携、最後に、自分はどこまでやるかを決める⑪自分なりの線引き。この11本が、これからの介護を支える柱として静かに並んでいます。

もちろん、全てを一度に完璧に実践する必要はありません。今日は①だけ、明日は④と⑥を少し意識してみる、といった形で、「気になったところから少しずつ」で十分です。大切なのは、「自分には選べる余地がある」と思い出すことです。会話の仕方も、休み方も、時間の使い方も、仕事やお金の決め方も、本当は白か黒かの二択ではなく、その間にはたくさんのグラデーションがあります。その中から自分たちに合う色を少しずつ選び取っていくことこそが、介護と共に生きるということなのかもしれません。

福彩心は、この11の軸を“地図”として、これからも具体的な事例や、ちょっと笑えるエピソード、思わず試してみたくなる小さな工夫を、少しずつ記事にしていきます。「今日は心が折れそう」「どこから手をつけていいか分からない」と感じた時には、どうかまたこのページに戻ってきてください。そして、「ああ、一人で抱え込まなくて良いんだった」「自分の気持ちもちゃんと大事にして良いんだった」と、11本の柱のどれか1つでも思い出していただけたら、それだけでこのページを作った意味があると感じています。

介護は、誰かの人生を支える時間であると同時に、自分自身の人生をどう生きるかを問い直す時間でもあります。家族愛と自分らしさ、そのどちらも諦めない介護へ向かって、このページがそっと背中を押す一歩になれたなら、とても嬉しく思います。

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今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m


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