夏野菜総選挙!きゅうりになすにトマトに…勝ち残るのは誰だ!?

[ 夏の記事 ]

はじめに…夏野菜の季節が来た!施設内に突如あらわれた“野菜のセンター争奪戦”

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――夏野菜の季節がやってきた。

暑さにうだる日々、それでも冷えたきゅうりをかじればなんとなく生き返る気がして、トマトの赤を見れば「夏が来たな」と実感し、なすの煮びたしを前にすれば「これぞ日本の夏」と背筋が伸びる。

ここはとある高齢者施設。

冷房が効いたこの空間の中で、今年も静かに、しかし熱く、夏の主役争いが始まろうとしていた。

それはある日、職員がぽつりと呟いた一言がきっかけだった。

「そういえば皆さん、夏野菜って何が好きですか?」――たったそれだけで火がついた。

利用者の顔がパッと輝き、職員室には「うちのばあちゃんはなす派で…」「いやいや、きゅうりを味噌で食べてこそ!」と、野菜談義が止まらない日々が始まったのだ。

どうせなら本気で決めてみようじゃないか。

名付けて『夏野菜総選挙』!

きゅうり、なす、トマト、ピーマン、ゴーヤ、オクラ――名だたる猛者たちが出馬表明をし、投票箱が用意され、職員は勝手にポスターを描き始め、まるで施設が夏フェス会場になったかのような盛り上がり。

この記事では、その一部始終を、思い出と笑いを交えながらお届けしたい。

夏野菜の中で、利用者の心を射止めた“センター”はいったい誰だったのか?

その野菜は、果たしてお皿の上でも輝けたのか?

今日もどこかで、きゅうりが、なすが、トマトが、名誉のために闘っている――これは、そんな夏の小さな大騒動の物語である🩷。

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第1章…お年寄りたちの心を揺さぶる夏の野菜たちとの再会


高齢者施設の朝は、いつも穏やかだ。

新聞を読んでいる方、テレビ体操を頑張る方、黙々と折り紙を折る方。

だが、ある日の朝食に出た冷やしトマトが、すべてを変えた。

「あら懐かしいわねえ。うちの畑のトマト、ちょっと酸っぱくて…」と、ある利用者さんがポロリと語り出した。

それはもう、トマトの皮よりも薄い沈黙をやぶって、野菜トークの嵐が巻き起こった瞬間だった。

「きゅうりはね、昔は井戸で冷やして食べたのよ」

「なすはお嫁に行かないと食べちゃダメって言われた時代があったの」

「いや、やっぱりトマトでしょ。畑で熟したやつをそのままかぶりついたら…ああ、口のまわりがベタベタになって母に怒られてさ」

それぞれの語る“夏野菜の記憶”が、まるで映画のワンシーンのように色鮮やかに蘇る。

畑のにおい、汗をぬぐった手の感触、そして、冷蔵庫のない時代に工夫して冷やして食べたあの味。

昭和、平成、令和を越えて、野菜はただの食材ではなく、人生のひとコマだったのだ。

こうして、利用者たちの「野菜を語る会」は連日開かれた。

スタッフのほうが聞き役に回るほどの熱弁が飛び交い、なす派がきゅうり派に物申せば、トマト支持者がすかさず応戦する。

中には「私はピーマン派よ!」という珍しい逆張り型の勇者も現れ、拍手喝采。

なぜか“もやし”が出てきた日には「それ夏じゃない!」と全員から総ツッコミが入り、場は爆笑に包まれた。

野菜たちは今、ただの副菜ではない🩷。

お年寄りたちの青春を連れてくる、立派な主役なのだ。

施設の食卓に再び立ち上がった“なつかしき夏の味”。

その中で、誰がいちばん愛されていたのか?

投票への期待が、しぜんと高まっていくのであった。

第2章…総選挙開幕!きゅうり派?トマト派?なすの伏兵も登場!


こうして始まった、施設史上初となる「夏野菜総選挙」。

あまりの盛り上がりに、職員は急きょ厚紙で投票箱を作り、手作りポスターをラミネート加工。

きゅうりのイラストには「涼しさNo.1!」、なすには「煮ても焼いてもいける万能型!」、トマトには「赤い宝石、あなたの元気の源」と、それぞれがまるでアイドルのキャッチコピーかのような輝きを放っていた。

だが、そう簡単には決着がつかないのがこの戦い。

まず立ち上がったのは、きゅうり支持層の厚い「味噌マヨ信者」たちだ。

「子どものころ、きゅうりに味噌つけて畑で食べたもんだよ」と語るご隠居様が何人も現れ、「あれが一番のごちそうだった」と頷き合う姿は、もはや信仰に近い。

中には「ぬか漬け一択」という通好みの意見もあり、味の深さで得票を稼ぐ勢いを見せた。

一方、トマトはというと、こちらはビジュアル担当。

「色が元気をくれる」「夏の太陽みたいで見てるだけで涼しくなる」「冷蔵庫で冷やした丸かじりが最高!」と、女性陣を中心に熱烈なファンを獲得。

さらに職員が「トマトにはリコピンが…」などと健康知識をねじ込んだものだから、「じゃあトマトで決まりね」と票が流れる始末。

これは戦略的な介入か、それとも自然な情報提供だったのか…記録に残すか迷うところである。

そして静かに、しかし着実に票を伸ばしてきたのが、なす派だ。

「なすの揚げびたし、あれを冷やして食べるとたまらんのよ」「麻婆なすが食べたいわぁ」「焼きなすで冷酒…いや、今は麦茶だけどね」と、食べ方のバリエーションの多さが高評価。

中には「なすって可愛いよね、あの形がなんだか愛らしいのよ」と話す方もいて、なすは今、新たな“癒し系”という地位を確立し始めていた。

こうして、きゅうり、トマト、なすという三大巨頭が一歩も譲らぬ激戦を繰り広げる中、「ピーマンに清き一票を」と掲げる孤高の一票や、「オクラも好きよ、ねばねばしてて…」と語るねばねば派も登場。

だが、多数決の壁は厚く、マイナー野菜たちはなかなか陽の目を見ない。

野菜とは、食べ物である前に、時に愛でる存在でもある――そんな哲学めいた言葉がこぼれるほど、投票は白熱。

このままでは投票用紙が足りなくなる…と、職員がコピー機の前で汗をぬぐったのは、言うまでもない🩷。

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第3章…愛と記憶の投票用紙──笑いあり涙ありの野菜にまつわる想い出


投票が始まったその日から、食堂の空気は明らかに変わった。

いつもは「おかず、ちょっと冷たいね」なんてぽつりと漏らしていた方が、「これはきゅうりに一票だわ!」と叫びながら小鉢を掲げる姿は、まるで某テレビ番組の食レポのよう。

そして、ただの一枚の投票用紙が、思い出のスイッチを押してしまったのだから、施設はもう小さな野菜博物館と化していた。

「若い頃はね、朝4時に起きて、きゅうりの収穫したのよ」

「トマトは難しいのよ、すぐ割れちゃって。でも味は格別だったなぁ」

「私はなすの花が好きだった。実をつける前のあの紫が、なんとも綺麗でね」

語られるのは、ただの食材の話ではない。

田んぼの匂い、朝露の冷たさ、祖母と一緒に種をまいた日、父が手製のスコップで耕した土の感触…。

それぞれの“野菜”の記憶には、人生の1ページがしっかりと書き込まれていた。

中には笑えるエピソードもあった。

「きゅうり嫌いだったのよ。でもね、好きな人が“きゅうりが美味しい”って言ってたから、無理やり好きになったの。結果、結婚したけど、今でもきゅうりだけはちょっと…」という、乙女時代の努力(?)に場は爆笑。

そして別の方が、「なすはね、煮ても焼いても息子が食べてくれなかった。でも結婚してから、嫁さんのなすは美味しいって言ったの。そりゃあ悔しかったわよ」と言えば、「それはショック!」とみんなで笑いながらもうなずくのだった。

笑いの中に、ちょっとだけ涙の気配もある。

「夫が最後に食べたの、トマトだったのよ。病院のベッドで、丸かじりして“うまい”って。それが遺言みたいになっちゃった」

その言葉に誰もが一瞬黙りこみ、「トマトに清き一票」と、小さく呟いて票を投じた方の姿が印象的だった。

野菜は、生きるための食べ物。

それはもちろん間違いない。

だけど、こうして語られるたくさんの思い出に触れると、それ以上の何かがあるような気がしてくる。

きゅうり、なす、トマト――それぞれの野菜に、人生の一部がそっと宿っていた。

投票用紙に書かれたその一文字一文字には、「好き」だけじゃ語りきれない、深くあたたかい想いが詰まっていた。

そして誰もが気づいたのだった。

これは、ただの総選挙じゃない。

これは、人生の夏を讃えるセレモニーなのだと🩷。

第4章…集計の舞台裏で起こった小さな事件…そしてまさかの結果発表!


投票箱がパンパンになったある日の午後、いよいよ集計のときがやってきた。

厨房スタッフが割烹着のまま手伝いに来て、ケアマネが本気で票を数える中、レクリエーション担当の若手職員が「これ、手作業でやるんすか…?」とボヤきながらも集計会場となった談話室に笑いが広がる。

だが、ことは思ったよりも大ごとだった。

というのも、「きゅうり」の書き方が人によってあまりに自由すぎたのだ。

「きゅーり」「キュウリ」「胡瓜」「きうり」「きゅうり?」などなど…。

そのたびに職員は「これは…たぶん全部きゅうり扱いで大丈夫ですよね?」と確認し合い、まるで古文書解読のような作業が延々と続いた。

そして予想外の出来事が起こったのは、票の仕分けも終盤に差し掛かったころだった。

「なす票」の山の中に、ひときわ目立つ色付きマジックの票があった。

そこには力強くこう書かれていた。

「なすび最高!でもオクラも入れてくれ!」――まさかのダブル投票。

本人に確認したところ、「気持ちは半々だったのよ、欲張りかしら?」とニッコリ。

職員は苦笑いしつつ、ルールに基づき無効票として処理。

投票がこんなに人間味にあふれた行事になるなんて、誰が想像しただろう。

ついに全票の集計が完了し、緊張の発表タイムがやってきた。

司会進行役の職員が、ホワイトボードを片手に壇上(という名のテレビの前)に立ち、「さあ、夏野菜総選挙、栄光のセンターは…!」と声を張る。

その瞬間、なぜか「紅白の勝ち抜き戦ですか?」というツッコミが飛び、会場は爆笑。

場が落ち着いたところで、いよいよ結果発表――

第3位、なす。地味だけど堅実な人気を獲得し、特に男性票が多かった。

第2位、トマト。華やかな存在感で女性陣から熱い支持を受けるも、あと一歩届かず。

そして栄えある第1位は……圧倒的得票数で、きゅうり!ぬか漬け、味噌マヨ、冷やしきゅうり、すべてのカテゴリを制した食卓の王者である。

発表された瞬間、拍手と笑いが施設中に響き渡り、「やっぱりきゅうりよねぇ〜」と得意げな表情を浮かべるおばあちゃんたち。

トマト支持派は悔しそうに、「次はミニトマトにするべきだったかしら…」と戦略を練りはじめ、なす推しは静かに「うちの票が割れたのが原因ね…」と政治家のような分析をしていた。

こうして、高齢者施設の夏を彩る一大イベント「夏野菜総選挙」は、きゅうりの勝利で幕を下ろした――…はずだった🩷。

だが、物語はまだ続くのだった。

次回、まさかの食卓に異変が――!?

第5章…勝者の野菜が今日のメイン!?厨房が急遽メニューを変えた日


きゅうりの勝利が決まったその日の夕方、厨房に緊急招集がかかった。

管理栄養士が集計結果を見つめながら頭を抱えていたからだ。

「……まさか、きゅうりが1位とは。いや、いいのよ?いいんだけど、メインになるにはちょっと地味すぎやしませんか?」

そこへやって来たのは、料理長のベテラン調理師・山田さん(仮名)。

おでこにバンダナ、手には包丁。

そしてひとこと、「ならば魅せましょう、きゅうりの底力を」。

まるで料理対決番組の始まりのようだった。

こうして、厨房はまるで秘密結社のように動き出し、「きゅうりで満足させる」という命題に向けて全力で戦いを挑むことになったのである。

そしてその晩、食堂にずらりと並んだのは、きゅうりのオンパレード。

まずは「冷やしきゅうりの一本漬け」――氷水でキンと冷やされた一本が、竹串にささって登場。

「屋台みたいで楽しいわねえ」と喜ぶ利用者さんの声に、職員もニンマリ。

続いて「きゅうりのごま酢和え」「ツナきゅうりのさっぱり和え」「炒めきゅうりの塩昆布あえ」…そしてなんと、メインディッシュには「きゅうりと鶏むね肉のピリ辛炒め」まで!

「きゅうりを炒めるなんて、初めて聞いた!」と驚く声もあったが、ひと口食べてみれば意外と美味い。

きゅうりの可能性、底が知れない。

その日の食卓は、もはや「おかわり戦争」状態だった。

普段はごはんを残しがちな利用者も、「もうちょっとだけ…」とおかわりをリクエスト。

「きゅうりでここまで盛り上がるとは」と厨房スタッフがこっそり涙をぬぐったのは、本当にあった話である。

投票で選ばれた野菜が、そのまま夕食の主役になった――ただそれだけの出来事かもしれない。

でも、「自分たちが選んだものが食卓に出てくる」というこの体験が、思っていた以上に利用者の心をくすぐったようだった。

ある方が、ぽつりと呟いた。

「まるで昔の家みたいね。お母さんが“今日はなにが食べたい?”って聞いてくれたのを思い出したわ」――それは、何よりものごちそうだったのかもしれない。

こうして「夏野菜総選挙🩷」は、ただのレクリエーションを超えて、利用者の心と胃袋にちゃんと届く、本物のイベントとなったのだった。

第6章…次は秋野菜でリベンジ!?ナスが語った“もう一度センターへ”


きゅうりがセンターの座を手にし、施設中が“冷やしきゅうり”フィーバーに包まれた翌朝、いつもどおり静かな談話室で新聞を広げていたおじいちゃんが、ぽつりと呟いた。

「あれで終わりか…いや、まだ“本番”はこれからだよ」。

隣の席のトマト支持派がピクッと反応し、向かいに座るなす派のおばあちゃんが、ゆっくりと立ち上がった。

「次は、秋よ」

この瞬間、野菜戦争第2ラウンドへの火蓋が切られた。

きゅうりの勝利はたしかに輝かしいものだった。

でも、トマトやなすの支持層だって負けっぱなしでいるわけにはいかない。

トマト派の利用者は、もうすでに“ミニトマトは来年別枠で出馬”とルール変更の提案を考えており、なす派にいたっては「秋なすは嫁に食わすなって言うくらい、実は秋が本番なのよ!」と目をギラつかせていた。

職員たちの耳にも、そのささやきが届き始めていた。

「秋野菜でもやったらどうですか?」「今度はカボチャやさつまいもも出てくるんですよね?」「栗は…野菜じゃない?でも出したい!」と、もはや投票イベントがレクリエーション年間予定の一大柱となりつつある気配

そしてなす派のひとりがつぶやいた。

「私はまだ、終わっていない…」。

そう、あの独特なフォルムで、さりげなく机の上に置かれた“なすのぬいぐるみ”が、まるで意思を持ったかのように静かに佇んでいた。

センターの座は譲っても、プライドは折れない。

野菜たちの戦いは、季節を超えてなお、続くのだった。

夏のきゅうりが去り、秋のなすがやってくる。

今度こそ、なすが主役の座を奪い返す日は来るのか。

いや、それとも――まさかのかぼちゃが台頭するのか!?

施設職員たちは早くも、「次回ポスター用に、さつまいものキャラも考えなきゃ」と真剣にデザイン案を描き始めていた。

投票は、レクリエーションではなく、“生きがい”である。

野菜の話が、これほどまでに人を熱くさせるとは、誰が想像しただろうか。

秋が、またやってくる。

次なるセンターは、いったい誰だ🩷。


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まとめ…レクは野菜で回ってる~笑いと健康とごはんはやっぱり旬がいちばん!


「どうしてこんなに盛り上がったんだろうねぇ」

夏野菜総選挙が終わったあと、ふと誰かがつぶやいた。

きゅうりが勝った、なすが負けた、トマトは惜しかった――その結果だけを見れば、ほんの小さなイベントかもしれない。

でも、そこには確かに笑いがあって、会話があって、そして“参加する喜び”があった。

高齢者施設での暮らしの中で、「何を食べるか」は、ただの栄養管理だけじゃない。

季節を感じたり、昔を思い出したり、誰かと一緒に笑ったり、そんなささやかなきっかけになる大切な時間だ。

今回の総選挙は、食事レクリエーションの可能性をぐんと広げてくれた。

投票箱ひとつで、ここまで会話が弾むのなら、次は何をやってもきっと楽しめる。

じゃがいもチップ対決?

味噌汁の具総選挙?

夢は尽きない。

そして何より、主役は“野菜たち”だった。

スーパーの棚に並ぶだけでは語られない、ひとりひとりの思い出の中にちゃんと生きていた。

その記憶を引き出し、今日の食卓につなげる――それこそが、ほんとうの「旬」の力なのだろう。

きゅうりが笑いを届け、なすが涙を誘い、トマトが彩りを添える。

高齢者施設において、こんなにもドラマチックな野菜レクがあるなんて、全国の栄養士さんにもぜひ知ってほしい。

野菜は健康の味方、そして思い出の語り部。

どんな高級食材にもできない、心をほどく魔法が詰まっている。

さぁ、次はどの季節にどんな野菜たちが登場するのか。

利用者も、職員も、そして読み手のあなたも、一緒に味わって、笑って、元気になっていきましょう。

レクは野菜で回ってる。

ごはんは、やっぱり旬がいちばん!🩷

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