6月1日のいぐさの日に考える…懐かしい香りが高齢者を癒す理由とは?

目次
はじめに…戦後を生きた昭和世代に寄り添ういぐさのやさしさ
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戦後まもなく生まれたあの人が、ふと微笑んだ。
「昔はな、畳の上で昼寝すると気持ちがよかったんだよ」と。
目を閉じれば、遠くからお味噌汁の湯気といぐさの香りが鼻先をくすぐる。
——そんな記憶が、どれだけの人の心に残っているだろう。
気づけば、私たちの足元はピカピカのフローリング。
掃除がしやすくて見た目もスタイリッシュ。
だけど、何かが足りない。
そう、それはいぐさの、あの「懐かしさ」だ。
あの香りはただの匂いではない。
記憶と心を繋ぐ、目に見えない糸のようなものだ。
今、いぐさが再び注目を集めている。
といっても、昔ながらの畳だけじゃない。
シートやマット、座布団にアロマグッズと、姿を変えて活躍している。
お年寄りの暮らしの中で、その香りが安心や落ち着きをもたらしている。
いや、それだけじゃない、実は“ケアの現場”にもじわじわ浸透しているのだ。
でも忘れてはいけない。
どれだけ良いものも、扱い方次第で「お宝💡」にも「お疲れ品」にもなる。
いぐさだって例外じゃない。
湿気がこもったまま放っておけば、立派な香りもやがて“納豆風味”に変身してしまう。
これは大変。いぐさは、優しくされるとちゃんと応えてくれる植物なのだから。
本記事では、「いぐさの日」にちなみ、その歴史や世界での使われ方、そして介護や医療の場における活用法まで、のんびり楽しく語っていこうと思う。
いぐさの香りに包まれながら、懐かしくてちょっと新しい旅に出かけよう。
もちろん、途中でいぐさ製品のお手入れのコツも、こっそりご紹介する予定だ。
さあ、お茶でもいれて、読み進めてみませんか?
畳の上でごろりとする気分で、ゆったりとどうぞ——。
第1章 いぐさの日にその歴史と由来をたどってみよう
6月1日になると、カレンダーの片隅でひっそりと「いぐさの日」が主張してくる。
誰もが毎年楽しみにするバレンタインや七夕のような派手さはないけれど、そこには“日本の暮らしの原風景”が詰まっている。
そう、いぐさという名の静かな主役が、今日も日本の片隅でひっそりと呼吸しているのだ。
この記念日を制定したのは、福岡県の大木町に本社を構えるイケヒコ・コーポレーション。
いぐさを使ったインテリア製品の企画や販売を行う、まさに「いぐさ業界の守り人」だ。
6月1日が選ばれたのには理由がある。
湿度がぐっと上がり始めるこの時期、いぐさの得意技である“湿気を吸って吐いてくれる”という働きが本領を発揮するからだ。
見た目は地味だけど、空気の中のモヤモヤをこっそり整えてくれる。
まるで空間のセラピストだ。
そんな魅力に満ちたいぐさだけど、日本の暮らしの中では今、ちょっと肩身が狭くなっている。
それは、ただ時代の流れだけではない。
実は、介護保険制度の中にある「住宅改修」の力が、いぐさ文化を静かに後退させてきた側面もあるのだ。
この24年間、多くの自治体では「床のバリアフリー化」が推進された。
畳は柔らかいけれど、段差になる。
踏み込みの力が必要で、滑る心配もある。
それに、ポータブルトイレでの“座り損ね事件”が起きた日には、掃除が大変。
そんな背景から、畳をクッションフロアや滑りにくい床材に替える改修が、あちこちの寝室で行われてきた。
国の制度と、県や市の補助金が手を取り合って、“介護に優しいフローリング”への大改装が静かに進行したのだ。
その結果、昔ながらのいぐさは「行動の主戦場」から一歩退くことになった。
でもこれは追放ではない。
実際、来客用の和室や仏間、茶の間には、いまだに立派ないぐさ畳が息づいている。
つまり、いぐさは隠居したわけではなく、第二の人生を送っているのだ。
あれだけ働きづめだったのだから、ちょっとくらいのんびりしてもらってもいいのでは…と思いたくもなる。
けれど、いぐさは忘れられていない。
熊本県の八代市では今でも国内産いぐさの多くが栽培されており、文化財の修復にも使われるほどの高品質な素材として健在だ。
あの懐かしい香りを、きちんと届けてくれている。
もっとも、いぐさは拗ねやすい。
「使ってもらえないからって、そんなに機嫌を損ねなくても…」と思いたくなるが、実は機嫌を損ねているのはこちらの方かもしれない。
ほったらかしにされて湿気を吸い込みすぎれば、たちまちカビの王様に君臨してしまう。
清潔にして、時折日なたぼっこさせてあげれば、「まだまだ現役!」とばかりに香り高く踏み心地も上々。
そう、いぐさはちょっと気まぐれなところがある。
でも、それもまた魅力の一つなのだ。
いぐさの日に思う。
今は見かけることが少なくなっても、私たちの心には、畳の上でゴロリとしたあの日の記憶がしっかり残っている。
いぐさの香りは、ただの草🪴の匂いではない。
昭和を生き抜いた多くの人にとって、それは“ふるさとの香り”なのだから。
さて、そんな愛しのいぐさが、海の向こうではどんなふうに扱われているのか。
次の章では、世界のいぐさたちに会いに行こう。
パスポートはいらないけれど、想像力のスーツケースだけはお忘れなく。
第2章 世界のいぐさ文化と日本の独自性
もしも、いぐさがパスポートを持って世界を旅したとしたら。
まず最初に訪れたいのは、やっぱりお隣の中国。
かつては「茣蓙(ござ)」と呼ばれる敷物があり、それはもう立派ないぐさ文化の仲間だ。
特に夏🍀になると、寝具の上に敷かれた涼感マットのようなものが登場し、これがまた見た目以上にひんやり気持ちいい。
しかも、漢方の世界では「燈芯草」として薬用にも登場してくるから驚きだ。まさかいぐさが、薬箱に入っているなんて、本人(?)もびっくりである。
そしてもう少し南に足を伸ばせば、韓国でも夏の床を飾るござ「トッチャリ」に出会える。
いぐさに似た植物を使って編まれたこのマット、韓国の夏には欠かせないアイテムだった。
今ではビニール製のものも多くなったけれど、お年寄りの中にはやっぱり「あの香りが落ち着く」と語る人もいるそうだ。
国は違えど、懐かしい香りに包まれたい気持ちは共通らしい。
さらに旅を進めると、東南アジアの市場には、まるでいぐさの親戚が大集合したかのような光景が広がっている。
バッグ、帽子、カゴ、スリッパ、ラグ。
あれもこれも、いぐさ……ではないが、似たような水辺の草たちで編まれていて、見た目も手触りもなかなかの風情。
色とりどりに染められた草のバッグは、もはやアート作品。
おしゃれと実用が見事に合体した「持ち歩ける畳」と言えるかもしれない。
そして地中海やアフリカの国々では、家具や建材に使われる草が活躍している。
エジプトではパピルス、モロッコではシーグラス。
編んでよし、敷いてよし、飾ってもよし。
まるで、いぐさの遠い親戚たちが世界のあちこちでそれぞれの役目を果たしているような風景だ。
そこに共通しているのは、「自然のものを暮らしに取り入れる」という知恵と、素材への愛着だろう。
では、我らが日本はいったいどうなのか。
答えはシンプル。
「畳がある国は、日本だけ」——これが日本の、いぐさ文化の、最大の個性だ。
畳はただの敷物ではない。
人が座る場所、眠る場所、時にはお茶を点てる場所や赤ちゃんの寝返りステージにもなる。
つまり、畳の上には“暮らしのすべて”が詰まっていたのだ。
ところがこの畳、最近はめっきり出番が少なくなった。
フローリングが便利だ、ダニが気になる、掃除がしやすい、などなど理由はいろいろ。
でも畳は心の奥でそっとささやいている。
「私はまだ、ここにいるよ」と。
それでも世界がいぐさに注目し始めている。
サステナブル素材として、エコ志向の人々にとって“いぐさ風”の製品は魅力的に映るらしい。
特に日本のZENや和モダンのスタイルに憧れる海外ファンには、いぐさの香りはたまらないエッセンス。
今や「ジャパニーズ・イグサ・マット」として売り出され、海を越えて旅立っている。
それにしても、どこに行っても、いぐさっぽいものが人々の暮らしに溶け込んでいるというのは、なかなかうれしい発見だ。
もちろん、日本の畳は唯一無二。
だけど、いぐさに似たものたちが世界のあちこちで「ちょっといい感じの暮らし」を支えているのを見ると、なんだか親戚が元気にしているようで誇らしくなる。
さて、次に向かうのは再び日本。
ただし、現代のいぐさは、もはや座布団の上であぐらをかいているだけではない。
高齢者の心と体にやさしく寄り添う、まさに“香るケア”として活躍し始めているのだ。
それでは、香りに導かれながら、いぐさと介護の未来について、もう少しだけ語ってみようじゃないか。
第3章 医療と介護の現場でいぐさが力を発揮する可能性
畳の部屋に足を踏み入れた瞬間、ふわっと香る、あの草のにおい。
目を閉じれば、おばあちゃんが縁側でうちわをぱたぱたしていた姿や、子どもだった自分が昼寝していた午後の空気まで思い出せる。
いぐさの香りは、記憶の奥深くにまで染み込んでいる。
特に、昭和を生きた今の高齢者たちにとって、それはまさに“ふるさとの香り”だ。
そんな香りが、実は医療や介護の現場でも密かに見直され始めている。
とはいえ、「じゃあ病室を全部畳にしましょう!」なんてわけにはいかない。
今や多くの施設や在宅介護の現場では、滑りにくく掃除がしやすい床材が主流。
失禁や食べこぼし、転倒のリスクを考えれば、確かにフローリングやクッションフロアの方が扱いやすい。
実際、介護保険の住宅改修制度でも「畳から床への変更」は人気メニューで、制度開始からこの20年以上、あちこちの寝室や居間が“さようなら畳”の波に飲み込まれていった。
それでも、いぐさはしぶとい。
どこかにちょこんと残っている。
仏間や来客用の部屋、あまり使わない和室。
たとえ現役の座敷でなくなっても、そこに残された畳は、いまだに静かに香りを放っている。
そしてその香りが、ふとした瞬間に高齢者の心を落ち着かせてくれることがある。
実際に、いぐさの香りにはリラックス効果があるとされていて、血圧の安定や自律神経の調整にも一役買ってくれるらしい。
なんとも健気な植物である。
さらに、認知症の方々にとっては「香り」が“今”と“昔”をつなぐきっかけになることもある。
目の前の風景が曖昧になっても、鼻が覚えている香りが、その人をほんの少し安心させてくれる。
これはもう、アロマセラピーならぬ“畳セラピー”と呼びたくなるような話だ。
そんな中、介護施設や在宅でひそかに人気を集めているのが、薄くて軽い「いぐさマット」や「いぐさシート」。
ベッドの上に敷いてもよし、椅子に乗せてもよし、まるで“持ち運べる畳”だ。
このミニ畳がまた優秀で、香りはちゃんといぐさ、でも管理は簡単。
湿気がたまりすぎたら、陰干しでご機嫌回復。
ちょっとした拭き掃除で美しさもキープ。
まるで世話のかからない孫のような存在である。
さらに、一部の介護施設では、いぐさ製の枕やクッションを使ったレクリエーションも行われている。
中には、昔ながらの「ござ運動会」まで復活させたところもあるとか。
滑りやすい床の上で畳風マットを敷いて、そこにごろんと寝転ぶ。
目を閉じれば、そこは縁側。
風鈴が鳴って、麦茶が冷えている気さえしてくる。
こんな穏やかなひとときが、どれだけの安心をもたらすか、数字には表せなくても心には残るのだ。
もちろん、忘れちゃいけないのが、いぐさ製品の“扱い方”だ。
いくら天然素材で、呼吸してくれて、香りがよくて…と言っても、放っておいたらすぐすねる。
湿気が溜まれば黴殿下が登場し、雑に使えば端がぴょこんと反乱を起こす。
だからこそ、使ったら風を通して、優しく拭いて、定期的に陰干しする。
それだけで、いぐさはまた機嫌よく寄り添ってくれる。
要するに、「手がかからないけど、ちょっと構ってあげるとすごく喜ぶタイプ」なのだ。
なんだか、ご高齢の方にも似ているような…ふふっ。
高齢者の暮らしにおいて、安心感というのは非常に大切なキーワードだ。
設備やサービスがいくら整っていても、心🩷が不安だと、落ち着かない。
そんなとき、いぐさの香りがそっと背中をなでてくれるような役割を果たしてくれたら、それはきっと「優しいケア」そのものだと思う。
さあ、いぐさと共に歩む暮らし。
それは、ただの“懐かしさ”だけではない。
今を生きる高齢者の心と身体にそっと寄り添う、未来へと続く静かなパートナーシップがあるのだ。
次はそんな旅のまとめ。
いぐさが教えてくれる“暮らしのあたたかさ”を、もう一度、見つめ直してみよう。
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まとめ 香りと心がつながる場所をつくろう
畳の上でごろりと転がる。
それだけで、ふわっと肩の力が抜けて、いつの間にか深呼吸している自分に気づく。
いぐさの香りには、どうしてこんなにも人の心をほぐす力があるのだろう。
特に、昭和を駆け抜けた世代にとっては、いぐさの匂いは記憶と手をつなぎ、あの頃の家族や風景を一瞬にして呼び戻してくれる魔法のような存在だ。
もちろん時代は変わった。
フローリングはピカピカで掃除もしやすく、クッションフロアは転んでも優しく受け止めてくれる。
ポータブルトイレの失敗も、床なら拭けば済む。
それはそれで、とても大切な“安心”だ。
実際、介護保険の住宅改修制度は多くの家庭を救ってきたし、その結果として畳が主役の座を下りたのも、時代の必然だったのだろう。
だけど、主役じゃなくなっても、いぐさはまだ舞台袖にいる。
いつ出番が来てもいいように、香りをたたえて、静かに待っている。
そして時々、「ちょっと休もうか」と差し出されるミニ畳やマットの上で、私たちはほっと一息つく。
高齢者にとっては、その香りこそが「帰ってきた」と感じさせてくれる鍵になる。
目の前の景色が不確かでも、鼻が知っている懐かしさが、こころをひとつにつなぎとめてくれる。
いぐさは、ただの草ではない。
人の記憶に寄り添い、空気をきれいにし、湿気やにおいにすら気を遣ってくれるという、まるで控えめな執事のような存在。
しかも、拗ねたり怒ったりすることもあるから、付き合いにはちょっとした愛情と手間が必要だ。
でもそれが、逆にいい。
人間関係と同じで、手をかけるほど愛着がわく。
🎐風を通し、そっと拭いて、時には日に当てる。
そんなやりとりの中で、いぐさもまた、私たちの暮らしの一員になってくれる。
これからの介護は、機械や制度だけじゃない。
香りや手ざわり、目に見えない心のよりどころが、実は一番大切なのかもしれない。
いぐさのある空間にふわりと座って、お茶をすすりながら昔話をする——それだけで、そこには“人間らしい介護”のかたちがあるような気がする。
いぐさの香りが、これからもたくさんの高齢者のこころをやさしく包みますように。
そして私たちもまた、その香りに励まされながら、ゆっくり、丁寧に、誰かのそばにいられる毎日を重ねていけたら——それが一番の“いぐさの恩返し”かもしれませんね。
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