じぃじ探検隊が出動!まだ誰も知らない“日本の大冒険”に挑んでみた

目次
はじめに…冒険家の日って何する日? じぃじは言いました「よし、出発だ!」と…
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8月30日――その日、世界がまだ見ぬフロンティアに心を馳せる日であることを、誰が予想しただろうか。
いや、たぶん誰も予想していなかった。
少なくとも我が家では、朝から納豆ごはんと牛乳を交互に飲んでいた双子(小学校2年生)が、そんな壮大な記念日に出発するとは夢にも思わなかった。
きっかけは、新聞のすみに載っていた小さな豆知識。
「今日は冒険家の日です」その文字を見つけたじぃじが、なぜかスイッチを入れてしまったのだ。
「よし。ワシが隊長だ。これより探検隊を結成する!」ママはカーテンを洗濯機に放り込みながら軽く聞き流していたが、双子の目はまんまる。
やる気スイッチが、カチッと音を立てて入った🩷。
そして玄関には、軍手・水筒・虫かご・自由帳・おやつ・帽子・謎のじぃじ専用方位磁石……誰も止められぬ出発準備が、もう始まっていた。
これは、そんな“身近すぎる大冒険”の一日を、我が家が全力で駆け抜けた記録である。
なお、出発地点はベランダである。
だって冒険は、意外とそこらに転がってるのだから。
第1章…虫眼鏡と双眼鏡 ― 探検はベランダから始まるんだぜ
探検隊の朝は、思ったよりも地味に始まった。
集合場所はベランダ。
ママは「まず部屋を片付けてからにして」と言いながらも、すでに軍手姿のじぃじを止められず、双子の好奇心はとっくに地球の裏側まで突き抜けていた。
男の子のユウくんは虫眼鏡を構え、女の子のミナちゃんは双眼鏡で隣のベランダのサボテンを観察中。
…ちなみに、そのサボテンはご近所のペットのうさぎに食べられて半分以下のサイズになっていたが、それもまた冒険の証らしい。
じぃじは言う。
「探検の基本は観察と記録じゃ。昔の探検家もまずは草むらから始めたんじゃぞ」なるほど、じゃあまずは洗濯物の陰に潜む謎の虫から調査だ。
ミナちゃんが「これってアリ?それともアリっぽいやつ?」と質問するたび、ユウくんが「これは“隊員B”にしておこう」と記録帳に謎のネーミングを書き込んでいく。
ママはママで「そこらの落ち葉集めないでね!コバエ湧くから!」と叫びつつ、でも笑ってる。
じぃじは「ほれ、これが“ベランダの境界線”じゃ。
ここから外へ出れば、そこはもう“外界”ぞ」と境目を指差す。
ミナちゃんがそのラインをジャンプで飛び越え、「外界、きたぁーっ!」と叫ぶ。
するとユウくんもすぐに追いかけて、「隊長!この植木鉢に“カニみたいな虫”発見しましたっ!」と報告。
カニではない、それはダンゴムシである。
とはいえ、彼らにとっては、もうここがアマゾンなのだ。
ベランダのすみに置かれた古びたプランターひとつが、広大な未踏の地。
じぃじは腰を伸ばしつつ、「うむ、まずは今日一番の大発見じゃ」と深く頷きながら、虫かごにダンゴムシを大事そうに入れた。
それはきっと、コロンブスが新大陸に足を踏み入れたときと同じ顔だった。
こうして、探検隊はベランダを“制覇”した。
次なる冒険の舞台は、すぐそこの公園らしい。
でもその前に、ママが言う。
「お茶飲んでからね。全員、日焼け止め塗るよーっ!」この掛け声も、なかなか勇ましいではないか。
この物語は、まだまだ始まったばかりだ🩷。
第2章…川のヌシを探せ!ママのサンダルが流された日
探検隊が次に向かったのは、家から徒歩5分の“伝説の小川”である。
じぃじが昔、ザリガニと格闘したという伝承が語り継がれている場所で、双子たちはすでに“ヌシ”の存在を信じて疑わない。
ママはクーラーバッグ片手に「お茶とタオルと絆創膏ね…あと虫刺されの塗り薬…」とひとりで装備が本格的。
完全に“補給部隊”である。
川に着くや否や、ミナちゃんは「この石、ヌシのうろだと思うの!」としゃがみこみ、ユウくんは「隊長、網の準備完了ですっ!」と、100円ショップの青い網をぶんぶん振り回していた。
じぃじは麦わら帽子をクイッと傾け、「うむ、ここからが本番じゃ」と気合い十分でズボンをまくり始める。
ママが言う。
「あのね、もう歳なんだから、転ばないようにね?」と釘を刺すが、じぃじは聞こえていないふり。
たぶん耳はアマゾン仕様に切り替わっている。
するとそのとき、事件が起きた。
ママが「ちょっとだけ足つけてみよっかな」と川辺に下り、片足をちゃぽんと浸けた次の瞬間、「ああっ、サンダルがぁああ!!」片足だけで仁王立ちするママの横を、ピンクのサンダルが、川の流れに乗って下流へと優雅に流れていった。
双子が叫ぶ。「ヌシが持ってった!」「サンダルは犠牲になったのよ…」
即座にユウくんが網を持って追いかけ、ミナちゃんはメモ帳に“ママのサンダル漂流事件、発生時刻11:25”と記録。
じぃじはサンダルに向かって敬礼し、「健闘を祈る」とつぶやいた。
10メートル先でユウくんが見事に回収したとき、全員が「おおーっ!」と拍手した。
ママは苦笑いしながら「ありがと…もう、裸足で帰るとこだったわよ」と言っていたが、ちょっとだけ楽しそうだった。
この出来事をきっかけに、双子は“川には何かが潜んでいる”という確信を強め、次は“流されない靴で来ること”を固く誓った。
ちなみにその日以降、ママのサンダルは“ヌシマーク”と呼ばれるようになる。
かすかに水の香りが残るそのサンダルを、ユウくんは宝物としてこっそりスケッチしていた。
水辺には何がいるのか、まだ誰も知らない。
だけど、探す理由がある。
それが、冒険ってやつなのだ🩷。
第3章…秘密の山道と落ちてた謎の“チョココロネ”問題
川のヌシとの出会い(とサンダル漂流)を経て、探検隊はさらに奥地へと進むことにした。
目的地はじぃじが昔「少年のころ、秘密基地を作ったことがある」という伝説の山道である。
とはいえ、実際は公園の裏にあるちょっとした斜面で、整備もされていて散歩コースとして人気がある…のだが、今日の我々にはそこがまぎれもない“未踏のジャングル”だ。
隊長ことじぃじは、「道を極めし者だけがこの奥に進めるのじゃ…」と声に深みを持たせながら先頭を行く。
双子は大はしゃぎで枯れ葉を踏みしめ、ママは後方支援で背中に保冷バッグ、手には虫よけスプレー。
最強の布陣である。
道中、ユウくんが突然止まった。
「隊長、なんか落ちてます!」ミナちゃんも身を乗り出して「パン…?ちがう、これは…チョココロネ…?」とささやいた。
落ち葉の上に、まるで“そっと置かれたかのように”存在するチョココロネ。
包装なし。
しかもかじりかけ。
現場に緊張が走る。
「これは…古代の供物かもしれんのう」とじぃじが眉をひそめると、ユウくんは「トラップじゃないか?」と疑いの目を向ける。
ミナちゃんは真顔で「中身がカスタードだったらどうする?チョコに見せかけて…カスタードだったら…それはもう、別物だよ?」と哲学的な問いを投げかける。
ママは、というと「触っちゃダメよ!食べちゃダメよ!写真はOKよ!」と慣れた様子でスマホを構えた。
結局、チョココロネには“現代文明の遺物”というタグが与えられ、その場に静かに残されることになった。
ユウくんは絵日記にスケッチし、ミナちゃんは「あれはあれで、ひとつの伝説よね」と意味深なメモを残す。
なお、じぃじは「あれはきっと、山の神様が腹減った探検隊のために…いや、これは言わんとこ」と、余計に気になる発言をして黙った。
山道の途中で見つけた落とし物ひとつにも、物語がある。
そこにロマンを見出せるかどうかが、探検隊の“素質”なのである。
チョココロネはただのパンではない。
時として、家族をひとつにし、笑いを生む、偉大なる“触れてはならぬ何か🩷”なのだ。
第4章…野外炊飯とカブトムシとじぃじのカレーは冒険の味
「隊長、お腹すきました!」というユウくんの訴えを皮切りに、探検隊はついに昼食の時間を迎えることになった。
じぃじが「ふむ…予定通り、野外炊飯を試みよう」とつぶやいたとき、ママの眉が一瞬だけピクッと動いたのを、双子は見逃さなかった。
舞台は公園のはじにある、バーベキューもできる小さなスペース。
テントを張るわけでもない、焚き火台もない、でも「じぃじのカレー」がある――それがこの日の最大の冒険なのだ。
荷物の中から、魔法のように登場したのは、じぃじ特製“缶詰セット”。
ツナ缶、コーン缶、そしてレトルトのカレー。
それをカセットコンロで温めながら「昔は火打石で火をつけたもんじゃ…」と語るじぃじ。
ママがすかさず「コンロ持ってきてる時点で文明寄りだからね」と小声で突っ込むが、それもまた日常と冒険の境界線である。
双子はそれぞれ、カブトムシ探し係と米とぎ係に任命された。
ミナちゃんは葉っぱをかき分けながら「いた!でもこれは…カナブンか?」と首をかしげる。
一方、ユウくんはまるで修験者のような顔で、小さなペットボトルの水を使い、袋の中で米をこしこしと洗っていた。
じぃじはその姿を見て「おお…立派な隊員じゃ」としみじみ。
ママは「いや、ちょっと雑だし、ぬめり残ってるけど…まぁいいか」と諦め半分、愛情半分で見守っていた。
そして、完成した「じぃじの野外カレー」。
味はというと…なんとも言えない。
レトルトの風味に、なぜかツナとコーンと大豆がごった煮になっていて、ミナちゃんは「これはカレーじゃなくて“カレー風サバイバル煮込み”だと思う」と言い、ユウくんは「うん…冒険の味がする!」と涙目で微笑んだ。
じぃじは満足そうに頷いて、「これが“未開の味覚”というやつじゃ」と言い切った。
ご飯を食べたあと、木の陰で見つけたカブトムシ(※本物)は、ユウくんの帽子にしばらくしがみついていた。
それを見たミナちゃんが、ふとつぶやく。
「虫も…このカレーのにおいに誘われて来たのかな」それは誰も否定しなかった。
カブトムシと、レトルトの冒険。
家族が輪になって笑い合うその時間こそ、じぃじにとっては、なによりの“冒険の成果”だったのかもしれない🩷。
第5章…発見!謎のキノコと“幻のラジオ体操カード”の真実
昼食を終えてしばらく休憩したのち、探検隊は再び歩き出した。
今度の目的地は、じぃじ曰く“神が住まう木”のある森の入口。
実際にはただの鬱蒼とした林だが、じぃじの言葉には、なぜか双子の好奇心を爆発させる魔力がある。
ママはというと、「もう帰って昼寝したい…」とつぶやきつつ、タオルを肩にかけて隊列の最後尾にいた。
森に足を踏み入れると、空気がひんやりと変わった。
虫の音、葉のざわめき、どこか遠くで鳥の声。
探検隊は静かに、しかし慎重に歩を進めた。
そんなときだった。
ミナちゃんが突然立ち止まった。
「見て!変な色のキノコがある!」そこには、赤くて白い斑点のある、いかにも“ヤバそうな”キノコがぽつんと生えていた。
双子は「食べちゃだめなやつ!」「見ただけで、お腹痛くなりそう!」と盛り上がり、ママは「触るなよー!ほんとに触るなよー!」と、もう吉本新喜劇みたいなリアクションを全力で出していた。
じぃじはと言えば、膝をついて真剣なまなざしで観察していた。
「これは…かの有名な“ヒガシニホンベニテングキノコ風”…かもしれんな」明らかに“~風”でお茶を濁した感があるが、説得力は謎にあった。
ユウくんは「この場所に“危険エリア”のマークを!」と木の枝で地面に×印を描き、ミナちゃんはそっとメモ帳に“毒のキノコ、わりと可愛い”と書き込んだ。
そのすぐそば、ユウくんが何かを見つけた。
「これ…なんかのカードだよ?」拾い上げて土を払いのけると、それはなんと“ラジオ体操カード”。
それも、スタンプが7日目までしか押されていないという、切なさ爆発の仕様。
ミナちゃんが静かに言う。
「この子、8日目に来なかったんだね…夏の終わりに何があったんだろう…」すると、じぃじがひと言。
「きっと…キノコを見つけたんじゃろうな」
全員が納得しかけたその瞬間、ママが「ていうか、それ私の昔のじゃない?この公園で子ども会やってたし…」とあっさり真実を明かす。
双子は「えーっ!」と叫びながら「お母さんの黒歴史、ここに眠る…」と記録した。
じぃじは苦笑いしながら、「ふむ…家族の記憶が地層のように積み重なっとるな」と、それらしいことを言ってごまかしていた。
森の奥で見つけたキノコとラジオ体操カード。
どちらも食べられないけど、家族で笑い合うには充分すぎるほどの“発見”だった。
探検とは、何かを見つけることじゃない。見つけたものを、どう語り合うか――そこにこそ、本当のロマンがあるのだ🩷。
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まとめ…日本ってまだまだ未踏のロマンであふれてるんだなぁ
夕方、探検隊は無事に帰還した。
隊員たちは泥んこ、ママはやや疲労気味、じぃじは満足げにお茶をすすりながら「うむ、全行程、制覇じゃ」と宣言していた。
双子はというと、帰宅してもなお「ベランダにあった“隊員B”のダンゴムシは脱走した可能性あり!」「ラジオ体操カードには続きがあるかもしれない」と、ミッションの継続を熱く語っている。
この日、彼らが足を運んだのは、家から数百メートル圏内のごく普通の町の一角。
だというのに、そこにはまだ見ぬ虫たちがいて、謎めいたキノコが生えていて、カレーの中から冒険の味が立ち上ってきた。
途中、チョココロネが落ちているという予想外の出来事もあったが、それすらも地球の神秘として記録された。
じぃじは夜、うとうとしながらつぶやいた。
「ふしぎなもんじゃのう。日本はもう、探検し尽くされたと思っとったのに、今日だけでこんなに発見があるとはなぁ…」それを聞いたママは「じぃじのカレーに入ってた“未知の味”のほうが、一番の衝撃だったけどね」と返し、双子はケラケラ笑った。
今の時代、世界地図にはもう“空白地帯”はほとんど残っていない。
だけど、目の前の草むらの中には、心の中のワクワクゾーンには、まだまだ手つかずの冒険があふれている。
虫眼鏡ひとつ、双眼鏡ひとつ、そして“ちょっとやってみるか”の気持ちひとつあれば、どこだってアマゾンになり得るのだ。
そして、何より忘れてはならないのは――この大冒険は、いつだって“家族の中”から始まるってこと。
明日もまた、ベランダの片すみにきっと、誰にも気づかれていない伝説が眠っている🩷。
準備はいいか?
次の冒険隊長は……もしかしたら、あなたかもしれない。
第6章…探検は終わっていない ― 偉人たちの足跡と、日本に眠る“空白地帯”
1492年、コロンブスがアメリカ大陸へ到達したその日から、世界の地図は次々に“色”で塗られていった。
ヴァスコ・ダ・ガマがアフリカ南端を回り、マゼランが世界一周を成し遂げた頃、人々は“地球上にもう未知の場所はない”と思い始めていた。
しかし、それはあくまで“外周”が埋まったに過ぎなかった。
日本でも、8月30日に記念される冒険家の日――そこには、実に驚くべき実績が刻まれている。
1965年、同志社大学の遠征隊がアマゾン川の源流から132キロをボートで踏破。
さらに1989年、堀江謙一氏がわずか全長2.8メートルのヨット「ミニマーメイド号」で太平洋を単独往復――それも、往復である。
どちらも、すでに“世界地図”が埋まった後の時代の出来事だ。
つまり、“知られているはずの世界”にすら、まだ誰も踏み入れていない領域が残っていたことを示している。
そして今――我々が暮らすこの日本列島にも、未解明の“探検地”はまだ存在している。
国内には現在、無人島が約6500島以上存在しており、その多くは上陸調査がなされていない。
海域調査では、深度1000メートルを超える駿河湾・相模湾の海底地形の詳細は未だ5割未満の把握率であり、“潜航可能な探査機”すら到達していない海溝がある。
地上においても、日本国内で報告されているキノコの種類は約3000種前後だが、未分類・未記載のものを含めれば、その倍近くにのぼるとされる。
また昆虫に至っては、日本で記録された種数が約3万種超であるのに対し、実際の推定種数はおよそ10万種。
つまり、7割以上は“名前もついていない”。
さらに文化的な領域においても、現存する神社仏閣の中で、由来不明・創建年未詳のものは約2万社以上。
伝承だけが残り、地中に何が埋まっているのかもわからない“村ごと失われた集落”が、戦前~昭和中期の地図の更新に伴って消えていった事例も多数存在する。
地図の中に線があっても、それが“探検済み”だとは限らない。
数字が語るのは、“調査された数”であって、“すべてがわかった”という証明ではないのだ。
かつての冒険家たちが命を懸けて切り開いた航路や、大陸の輪郭。
その遺志を、現代に生きる私たちはどう受け継ぐのか。
それは、もはや大洋に漕ぎ出すことではないかもしれない。
でも、目の前にある“わからない”を掘り下げること。
知っているつもりの世界を、もう一度見直すこと――それも、立派な冒険である。
そして冒険は、誰かの肩書や年齢や資金力に左右されない。
虫眼鏡ひとつ、メモ帳ひとつで、誰にでも世界は開かれている。
今この瞬間、あなたの足元にも、まだ誰も名づけていない“未踏の地”が眠っているのかもしれない🩷。
第7章…冒険には装備が要る ― 初級から上級まで備えこそが“探検の鍵”
冒険という言葉に、ロマンと自由を感じる人は多い。
しかし実際の冒険は、どれだけ装備が整っているかで、その成否が大きく分かれる。
かつての冒険家たちもまた、地図とコンパス、食料と医療用品、信念と準備をもって“未知”に挑んでいた。
現代の探検も例外ではない。
とくに日本の自然は、見た目よりずっと“ハードモード”だ。
たとえば日本の山岳地帯――国土の約73%が山地というこの国では、登山道といえども崩落や野生動物との遭遇、急な天候変化に見舞われることがある。
気象庁によれば、年平均で約250件の山岳遭難が発生し、そのうちの6割が「装備不足または事前準備なし」が原因とされている。
装備の基本は、まず「身を守るもの」である。
帽子・長袖・長ズボン・軍手・滑り止め付き靴――これらは最も初歩的なレベルでありながら、意外と省略されやすい。
特に夏場に多い虫刺されや擦過傷は、この“手抜き装備”が原因になる。
林野庁の調査によれば、夏の野外活動で発生する軽傷の約48%は「肌の露出によるもの」だという。
次に必要なのは「判断を助ける道具」。
地図、方位磁石、スマートフォンの予備バッテリー。
これらは遭難や迷子になった際、生命線となる。
特に電波の届かない山中では、GPS機器やホイッスル、ライトの有無が生死を分けることもある。
警視庁によれば、2023年に都内から出発した低山ハイキングの遭難例の中で、ホイッスルと懐中電灯の不携帯が直接の問題となったケースは、少なくとも27件報告されている。
さらに「持続力を支える補給」――水分、行動食、簡易食、糖分なども不可欠だ。
人間は汗をかいた状態で、水分を取らずに2時間歩き続けると、軽い熱中症を起こすリスクが急激に上がる。
環境省のガイドラインでは、屋外行動時には30分に一度、100~150mlの水分補給を推奨している。
水筒ひとつ忘れるだけで、冒険は“危険”に変わるのだ。
上級者になれば、持ち歩く装備も変化する。
応急処置セット、テントやタープ、浄水器、小型の発電機、気象予測アプリ、毒草や野生生物判別表など、自分の活動領域に応じた専門装備が必要になる。
たとえば日本では、国土交通省が発行している「地形図2万5千分の1」シリーズが全国的に役立つが、それを読むスキルがなければ意味がない。
“装備”とはつまり、道具だけでなく、知識と使いこなす技術も含めた総合力なのだ。
「備えあれば憂いなし」――この言葉は、まさに冒険の核心を突いている。
たとえそれが町内の小さな探検でも、虫刺され一つで全体の行動が制限されることがある。
“気軽に行けるからこそ、しっかり備える”という意識が、すべての冒険者に求められる。
そして、どんなに小さな旅であっても、「誰かが無事を祈っている」という前提を忘れてはいけない。
冒険は孤独な行為ではない。
準備とは、自分と、大切な人たちを守る行為でもあるのだ。
だからこそ、地図を握るその手に、軍手をはめよう。
方位磁石の横には、ポケットサイズのチョコを。
水筒には、たっぷりの冷たい水を。
もしそれが揃っているなら、あなたはもう立派な冒険者だ。
未知の世界は、すぐそこの草むらにも眠っている🩷。
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読み込み中…読み込み中…読み込み中…読み込み中…😌来場された皆様、今日という日の来訪、誠にありがとうございます
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