冬の土用は立春前18日間~未の日の験担ぎご飯の大図鑑~
目次
はじめに…冬の土用って何?“季節の切り替え期間”を解説
冬って、ただ寒いだけじゃなくて、どこか「空気が切り替わる瞬間」がありますよね。年末年始を越えて、節分が近づく頃。朝の光がほんの少し変わって、「あ、春が来る準備をしてるな」と感じる日が増えていきます。今回の主役は、そんな“切り替わり”を昔の人がちゃんと名前で呼んだ期間――冬の土用です。
土用は、春夏秋冬それぞれにあって、ざっくり言うと「次の季節に入る前の、助走期間みたいなもの」。冬の場合は、立春の前の約18日間が冬の土用になります。有名なのは夏の「土用の丑の日」ですが、実は土用の考え方そのものは一年中あって、冬にも“ちょっとした験担ぎの楽しみ方”が残っています。
その中で、冬は何故か「未(ひつじ)の日」が話題に上がることがあるんです。ここが最初、一番引っかかりやすいポイント。土用そのものが未になるわけではなく、**土用期間の中に巡ってくる十二支(今日は何の日の干支)**に注目して、季節の変わり目を元気に越えるための“食の合図”みたいに扱ってきた、というイメージで読むとスッと入ります。
そして冬土用の面白いところは、食べ方がちょっと可愛いこと。合言葉は、「ひ」が付く食べ物と、赤い食べ物。語呂合わせみたいで軽やかなのに、冬の体には実は理にかなっていて、温かい料理、やわらかい料理、とろみのある料理にもつなげやすい。高齢者にも子どもにも“やさしくて縁起がいい”献立が作りやすいんですね。
この記事では、まず「冬の土用って結局いつ?」を迷わない形にして、そのうえで「未の日って何?」を噛み砕きます。最後はお待ちかね、食材と料理をどっさりいきます。ご家庭でも、施設でも、「今日はちょっと縁起を担いでみるか」と笑って食卓に出せる、冬の小さなイベントにしていきましょう。
【2026年 冬の土用の未の日は1月21日と2月2日の2回あります】
[広告]第1章…なぜ冬は「未(ひつじ)の日」?土用と十二支の不思議な関係
夏の土用といえば「丑の日」があまりにも有名なので、つい「土用=丑」と思ってしまいますよね。でも、ここでいったん言葉を解いてみると、スッと理解できます。
まず「土用の丑の日」という言い方は、もともと「土用という期間の中にある、十二支が丑の日」という意味です。つまり、土用の主役はあくまで“期間”で、丑は“その期間の中でたまたま当たる日”なんです。十二支は年の干支だけじゃなく、日にも順番に割り振られていて、だいたい12日で一巡します。だから土用の期間に丑が入ることもあれば、別の干支が目立つ時だってあります。
では、冬はなぜ未(ひつじ)の日が話題に出てくるのか。これは「決まり」として全国一律にガチガチに残っているというより、昔の暮らしの中で生まれた“験担ぎの目印”が、冬の土用では未の日として語られることが多い、という理解が一番自然です。よく紹介される整理として、春は戌、夏は丑、秋は辰、冬は未、という風に季節ごとに「この干支の日を気にしてみよう」という見立てがあります。夏の丑の日だけが、特に強烈に広まって残った結果、他の季節は「知る人ぞ知る」になった、という感じですね。
そして、未の日が“冬らしい”のは、語呂が可愛いからです。未(ひつじ)に合わせて「ひ」の付く食べ物を選ぶ、さらに赤い食べ物を組み合わせる、というセットが語られます。ここで大事なのは、験担ぎを難しくしないこと。カレンダーを睨んで気合いを入れるよりも、「冬の土用の間に未の日が来たら、今日は“ひ”と赤を少し足してみよう」くらいの軽さがちょうど良いんです。
ちなみに、冬の土用がいつなのかは毎年ズレます。だからこそ記事の中では、読者さんが迷わないように「立春の日を調べて、その前の18日間が冬の土用」という一本の道筋にして記事に仕上げます。その上で、「十二支は日にも付くから、未の日は土用の間に1回か2回やってくることがあるよ」と伝えると、「なるほど、冬は未の日ってそういう意味か」と納得しやすくなりますよね。ですから、今回の記事は冒頭で2026年の日付を紹介しています。
次の章からは、いよいよ主役の食材たちに入っていきましょう。冬の食卓で使いやすくて、高齢者にも子どもにも優しい「ひ」の付く食材を、気持ちよく増やしていきます。
第2章…「ひ」が付く食材で験担ぎ!食べやすくて冬に強い主役たち
冬の土用の“未の日ごはん”で大事なのは、難しく考え過ぎないことです。「ひ」が付く食材って、探すと意外にたくさんあります。しかも冬に嬉しい、温かい料理に向くものが多い。ここでは“高齢者と子どもに出しやすい”を基準に、主役になれる食材をどんどん増やしていきます。
「ひじき」は万能の主役~やわらかくしてこそ光る~
「ひ」と聞いて、まず思い浮かぶのがひじきです。乾物だから常備しやすいし、煮物だけじゃなく、混ぜご飯、スープ、卵焼き、コロッケのタネにも入り込める。何より“やわらかく仕上げれば”高齢者にも子どもにも出しやすいのが強みです。
煮物にするなら、にんじんや玉ねぎを細かくして一緒にくたくたに煮ると、食べやすさが一気に上がります。食感が気になる方には、仕上げに少し刻んで混ぜる、あるいは最初から短めに切って煮ると安心です。「ひじき=噛み切り難い」と思われがちですが、火の入れ方で別物になります。
「ひき肉」は子どもが喜び、高齢者も食べやすい“やさしい肉”
次の主役はひき肉です。これはもう強力な魅力を持ってます。噛む力が弱い方でも食べやすく、子どもも大好き。しかも、丸めたり、崩したり、トロミを付けたりで形を変えられるので、同じ食材でも家族の状態に合わせて調整しやすいんですね。
例えば肉だんごを作って、野菜たっぷりのスープに入れる。あるいは豆腐を混ぜてフワッとしたつくねにして、あんかけにする。ハンバーグも、玉ねぎをよく炒めて軟らかくしておけば、口当たりがグッと優しくなります。冬は温かい汁物にひき肉を少し入れるだけでも「今日はちゃんと整った」感が出るので、験担ぎを“無理なく続ける”のにも向いています。
「ひらめ」「干物」は“白身でやさしい魚”、冬の汁と相性がいい
魚でいくなら、ひらめが分かりやすい“ひ”食材です。白身で淡白なので、濃い味に頼らず食べやすく、胃にも優しい印象があります。高齢者には蒸し焼きや煮付け、子どもにはムニエルやフライ風(衣を薄く)も良いですね。嚥下が心配な場合は、身をほぐしてあんかけにすると安心感が増します。
同じ流れで干物(ひもの)も使えます。干物は「焼くだけ」で香りが立つので、冬の食卓が一気に“整う”んです。ただ、干物は塩分が気になることもあるので、味噌汁にほぐして入れて旨みを活かす、野菜と一緒に煮て塩気を分散させる、という使い方にすると優しくまとまります。
まだまだいる「ひ」食材たちで冬の土用を“選び放題”にする
「ひ」は、ここまででもう十分に戦えます。でも、せっかくなら“選び放題”にしておきたいですよね。ひよこ豆は、やわらかく煮るとホクホクして、スープにもサラダにも、つぶしてディップにもなります。ひらたけ(平茸)は、火を通すとしんなりして汁を吸い、鍋や味噌汁でとても使いやすい。雑穀のひえは、おかゆに少し混ぜるだけで食感が増えて、冷えやすい冬に「温かい穀物」を足す感覚で使えます。
さらに「ひ」で始まらなくても、「ひ」が入る言葉として広げるやり方もあります。冷えを意識して“ひやし”の反対に寄せた温かい調理にする、という発想も良いですよね。冬の土用は“頑張る験担ぎ”より、“温める口実”のほうが長続きします。
次の章では、この「ひ」食材たちに合わせる相棒、赤い食材の世界へ行きましょう。赤が入ると、見た目がパッと明るくなって、冬の食卓がちょっと元気になります。そこで最後の章で、「ひ+赤」を一気に料理へ落とし込んで、どっさり提案していきますね。
第3章…赤い食材で体も気持ちも温める冬の彩りパワー
冬の食卓って、気づくと茶色が増えます。煮物、鍋、汁物、炒め物。もちろん冬はそれが正解なんだけど、だからこそ、赤い食材が1つ入るだけで「今日のご飯、元気そう!」って空気が変わるんですよね。冬土用の験担ぎで言われる“赤いもの”は、難しい縁起物じゃなくて、毎日の台所にちゃんといる身近な仲間たちです。
赤い食材がありがたい理由は、見た目の華やかさだけじゃありません。冬は体が冷えやすく、食欲も波が出やすい。そんな時に、色がはっきりしたものがあると、自然と「食べてみようかな」という気持ちが起きやすいんです。高齢者も子どもも、実は味より先に“目”で食べることが多いので、赤はすごく頼れる味方になります。
赤の定番は「にんじん」~柔らかさを作りやすい優等生~
赤い食材の王様は、にんじんです。火を通すほど甘みが出て、刻み方で食べやすさを調整できる。細切りにしても、みじん切りにしても、すりおろしても使えるので、同じ料理でも家族の状態に合わせて変身できます。
例えば、にんじんをすりおろして味噌汁に溶かすと、汁がほんのり甘くなって飲みやすい。煮物に入れるなら、小さめに切ってしっかり煮れば、舌で潰せるくらいまで軟らかくできます。冬は煮込み時間が長くなりがちだからこそ、にんじんが“ついでに美味しくなる”のが嬉しいところです。
トマトは「酸っぱさ」を丸くして冬の味方にする
次に強いのがトマト。赤の代表だけど、冬に出すと「酸っぱくて苦手」という人もいます。ここでのコツは、トマトを“生のサラダの顔”のまま出さないこと。加熱して、甘みを引き出して、酸味を丸くする。そうすると高齢者にも子どもにもグッと寄り添ってくれます。
例えば、トマトはスープにすると本領発揮します。玉ねぎと一緒に煮ると甘みが増えて、優しい味になります。ここに前章の「ひき肉」を合わせれば、自然に“ひ+赤”が完成します。ミートソース系も同じで、酸味は砂糖や玉ねぎの甘みで整えて、辛味は入れずに香りで満足感を作ると、家族みんなが食べやすい冬の赤になります。
いちごとりんごは「小さなご褒美」になる赤
赤い食材は料理だけじゃありません。冬の験担ぎは、頑張り過ぎると続かないので、デザート側で赤を取り入れるのも上手いやり方です。いちごやりんごは、子どもにとってはご褒美で、高齢者には“食後の楽しみ”として力があります。
ただ、ここは優しさが大切です。高齢者には、りんごは薄く切って加熱すると食べやすい。すりおろしてヨーグルトに混ぜるのも良いですね。いちごは小さく切って、飲み込みが心配ならゼリー寄せにする。こういう「少しの工夫」が、験担ぎを“安全な楽しみ”に変えてくれます。
赤身の魚や鮭の「赤」は冬の食卓の安心感になる
赤い食材というと野菜や果物に目が行きますが、魚の赤も使いやすいです。鮭は焼いても煮ても色が残るので、冬の鍋やちゃんちゃん焼き風でも映えます。骨が気になる場合は、ほぐして混ぜごはんにしたり、あんに混ぜたりすると安心です。
赤身の魚を使うなら、軟らかく仕上がる調理が向きます。刺身のままではなく、火を通してほぐして、汁やとろみに包む。冬は“温かい、軟らかい、咽難い”が正義なので、赤を使う時もそこを軸にすると、家族の満足度が上がります。
赤い食材は、冬の土用を「元気に越えるための色」としてちょうど良い存在です。そして次の章では、この赤い仲間たちを、前章の「ひ」の付く食材とガッチャンコさせていきます。ひじき+にんじん、ひき肉+トマト、ひらめのあんかけに赤い野菜、みたいに、組み合わせを増やして“料理の数”でワクワクさせましょう。
第4章…高齢者と子どもに優しい「ひ+赤」料理アイデア大量盛り
ここからは、いよいよ“実戦編”です。合言葉はシンプルで、「ひ」と「赤」を同じ食卓に並べるだけ。全部を完璧に揃えなくても大丈夫で、主菜で達成してもいいし、副菜と汁物で分担してもいい。むしろそのくらいの緩さが、験担ぎを“毎年の楽しみ”にしてくれます。
高齢者と子どもに向けるなら、優しさのコツは一つだけ。「軟らかく」「汁気」「トロミ」を味方につけること。噛む力や飲み込みに不安がある場合は、その方に合う形を優先して、必要なら専門職の助言に従ってくださいね。
汁もの編~あたたかい一杯で「ひ+赤」を完成させる~
まず強いのが、汁ものです。たとえば、ひき肉を小さくほぐして団子にせずにそのまま煮る“そぼろスープ”にして、にんじんをすりおろしで入れると、口当たりがやさしくて色もきれいです。トマトを加えて酸味が立つようなら、玉ねぎをしっかり炒めて甘みを出すと、子どもも食べやすくなります。
ひじきを入れるなら、味噌汁に少量からが安心です。ひじきは戻したあとに短く刻んでおくと、飲み込みが気になる方にも寄り添いやすいですし、にんじんの細切りと一緒に煮れば“ひ+赤”が一杯の中でまとまります。干物のほぐし身を少しだけ入れて旨みを足すのも冬らしくて、食欲が落ちやすい日にも助けになります。
魚系でいくなら、ひらめなど白身魚をほぐして、とろみのあるあんにして汁に落とすのも良いです。赤は、にんじんや赤パプリカを小さく切ってくたくたに煮ると、見た目だけじゃなく食べやすさも増します。
主菜編~ひき肉と魚で「食べやすい満足感」を作る~
子どもが喜んで、高齢者にも合わせやすい主菜の王道は、ひき肉です。トマトを使ったミートソースは鉄板で、酸味は玉ねぎの甘みや少量の牛乳でまろやかにすると食べやすくなります。パスタだけでなく、ご飯にかけても、軟らかいパンに載せても成立するので、家族の食べ方の幅が広がります。
同じ路線で、豆腐入りのフワフワつくねも相性抜群です。ひき肉に豆腐を混ぜてやわらかくして、仕上げににんじん入りのあんをかけると、“ひ+赤”が綺麗に一皿で完成します。ケチャップ味のミニハンバーグも赤の印象が出て子ども向けですが、濃くなり過ぎないように、トマトと出汁を合わせると大人にも食べやすい味になります。
魚の主菜なら、ひらめの蒸し焼きや煮付けを、にんじんのすりおろしやトマトの優しいソースでまとめると、冬のご馳走感が出ます。鮭を使うなら、ほぐして“鮭の赤”を主役にして、ひじきを少し混ぜた卵焼きにするのもおすすめです。卵が入ると全体がふんわりして、食べやすさがグッと上がります。
副菜編~ひじきとにんじんで「安心の定番」を何通りにも~
副菜は、ひじきとにんじんが最強コンビです。定番のひじき煮はもちろん、にんじんを細かくして甘みを出すと、子どもも食べやすくなります。さらに“飽きない工夫”として、ひじき煮を刻んでコロッケの具に混ぜたり、ポテトサラダに少し混ぜたりすると、同じ食材でも別料理になります。
ひじきが苦手な人には、存在感を薄くするのがコツです。ひじきを細かく刻んで、ひき肉のそぼろに混ぜると「何か入ってるけど美味しい」になりやすいですし、にんじんのすりおろしを一緒に使うと、口当たりもなめらかになります。ひらたけなどのきのこ類を合わせてトロッと煮ると、冬らしさが一段上がります。
主食編~ごはん・麺・パンで「ひ+赤」を自然に増やす~
主食は、いちばん“こっそり験担ぎ”が出来ます。ひじきご飯は分かりやすいですが、にんじんを多めにして色を出すと、見た目が一気に明るくなります。さらに、ひき肉そぼろをのせて二色丼にするのも良いです。赤は、トマトを刻んださっぱりダレにして少量添えるだけでも成立します。
麺なら、うどんにひき肉あんをかけて、にんじんを細切りでくたくたに煮ると、喉越しが優しい一品になります。パン派なら、ミートソースを薄く塗ってチーズを少し載せる“優しいピザトースト風”も子どもに強いですし、高齢者向けにはパンを小さく切ってスープに浸す形に寄せても良いですね。
おやつ編~赤い果物で「優しいご褒美」を作る~
冬の験担ぎは、おやつでやると失敗し難いです。いちごは小さく切ってヨーグルトに入れるだけでも十分ですし、飲み込みが不安ならゼリーにしてもいい。りんごは加熱すると軟らかくなって食べやすいので、すりおろして温めて“即席りんごソース”にし、パンやヨーグルトにかけると喜ばれます。
ここに「ひ」を足したいなら、ひよこ豆をやわらかく煮て潰した“甘くない豆ペースト”を少量混ぜるのも面白いです。甘さを控えたい家庭でも使いやすく、食感も調整しやすいので、意外とハマります。
仕上げの考え方~家族で分担してゆるく達成する~
「ひ+赤」を一皿で完成させようとすると、頑張り過ぎて疲れます。だからおすすめは、汁もので「ひ」、副菜で「赤」みたいに分担して、食卓全体で達成するやり方です。今日できなかったら、明日やればいい。冬の土用は毎年やってくるので、今年は“ひじき+にんじん”だけでも大成功です。
次はいよいよまとめ。今回の章で出した料理を“組み合わせの地図”にして、読んだ人がそのまま真似しやすい形に整えていきますね。
[広告]まとめ…冬の土用は“知るだけで楽しい”~家族で緩く験担ぎしよう~
冬の土用は、立春の前の約18日間という「季節の境目の期間」。話題としては夏の土用ほど派手ではないけれど、知ってしまうと、節分までの時間がちょっとだけ面白く見えてきます。寒さの底にいるはずなのに、暦の上では春がすぐそこまで来ている。このズレが、冬の楽しさでもあるんですよね。介護の現場やご家庭で四季を彩る話題に添えやすいテーマの1つです。
そして「冬は未(ひつじ)の日が注目される」という話も身構えずに大丈夫ですか?土用は期間で十二支は日ごとに巡るもの。その土用の期間の中で、未の日を“験担ぎの目印”として取り上げる言い伝えがある、というだけのこと。夏の丑の日だけが有名になり過ぎて、他の季節の遊び方が隠れてしまった、と思うとしっくりきます。
食べ方はもっと簡単で、「ひ」が付くものと赤いものを、食卓のどこかに置いてみる。それだけで、ちゃんと冬土用らしい“緩い縁起”になります。ひじきとにんじんの定番コンビでもいいし、ひき肉とトマトで子ども向けに寄せてもいいし、魚をほぐしてあんかけにして高齢者に合わせても良い。全部を一皿で達成しなくて良いのが、冬土用の良さです。
それに、ここまで料理が増えると、験担ぎというより「冬の献立の引き出しが増えた」感覚になってきませんか。汁物にひじきを少し入れるだけで、冬らしい安心感が出る。にんじんをすりおろして混ぜれば、見た目も味も優しくなる。赤い果物を食後に添えれば、子どもも高齢者もにっこりする。こういう“小さな工夫”が、季節の行事を特別にしてくれます。
もし今年の冬土用で1つだけ選ぶなら、私は「ひじき+にんじん」を推します。簡単で、食べやすさを調整しやすく、冬のどの家庭にも入り込みやすいからです。そこに余裕があれば、ひき肉やトマト、いちごやりんごを足して、家族の好みに合わせて広げていく。そうやって毎年少しずつ“我が家の冬土用”が育っていくのが、一番楽しい形だと思います。
冬の土用は、頑張る行事じゃなくて、笑って温まる口実。節分までの寒い日々に、ほんの少しの色と、ほんの少しの語呂合わせを足して、今年も優しく乗り切っていきましょう。
今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m
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