ケアマネージャーと梅雨の風景~靴は濡れるけど心は晴れる瞬間~

[ 6月の記事 ]

はじめに…

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雨の季節になると、空だけじゃなくて、スケジュール帳までずっしり重く感じるのはなぜでしょう。

朝から晩までアポイントがぎゅうぎゅうに詰まった日、玄関のチャイムを鳴らすと同時に「うわっ、靴下まで染みた…」なんてこと、ケアマネージャーなら一度や二度じゃ済みません。

は持ってるはずなのに、なぜか肩が濡れているし、気づけば書類もふやけ気味。

でも、不思議なことに、そんな雨の日ほど「今日は来てくれてありがとね」と笑顔で迎えてもらえる率が高いんです。

田んぼ帰りのおばあちゃんが手を拭きながら、ほっこりお茶🍵を出してくれたりして、こちらの心までほかほか。

玄関先でかわす他愛のない会話に、見逃せない日常のヒントが隠れていたりするから、ケアマネの仕事は侮れません。

今日はそんな、靴はびしょ濡れだけど、心がふっと晴れる…そんな梅雨のワンシーンを、ちょっぴり笑いと共にお届けしたいと思います。

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第1章 訪問スケジュールはまるで傘立てのように立て込む


朝、窓の外を見れば空一面のどんよりグレー。

天気予報は100%の雨予告。

まぁまぁ、ここまでは想定内。

でもカレンダーを見た瞬間、思わず「うそやん…」とつぶやいてしまう。

そう、なぜかこういう日に限ってアポイントがびっちり、詰め物の餅みたいにパンパンなのだ。

しかも訪問先は、どこも傘🌂が手放せない濡れ濡れルート。

車から玄関までの数メートルが、まるで修行の道のり。

アスファルトの水たまりは鏡のように世界を映し出す…が、そんな詩的な気分はすぐに濡れた靴下が台無しにする

車のワイパーはガンガンに働いているのに、気持ちはなぜか晴れていない。

書類が濡れないようにの口を閉めて、でもなぜか自分のズボンはぐっしょりという不条理。

そしてようやく玄関にたどり着けば、「わ〜よう来てくれたねぇ、こんな雨ん中」と満面の笑顔で迎えてくれるおばあちゃん。

そう、その瞬間だけ、雨粒のひとつひとつが祝福のシャワーに変わるのだから、人間って単純でいい。

「まあまあ、中に入ってお茶でも飲んでいきんさいよ」と勧められると、一瞬ときめく。

だが、はっと現実に引き戻されるのは、自分の足元。

びしょびしょの靴、じっとりした靴下、湿気を吸い込んだズボンの裾…この状態で畳に上がるなど、武士に二言はないレベルの申し訳なさが襲ってくる。

結果、今日も玄関先での滞在機会がぐっと増えるのであった

第2章 田畑の町には穏やかな時間が流れていた


ひと山越えたその先に広がるのは、畑と田んぼと、ぽつんぽつんと並ぶ古い家々。

ナビは途中でやる気をなくし、道は細くなり、カエルの大合唱が車のBGMになる頃、目的地にようやく到着する。

こういう地域では、雨の日の訪問が意外と“狙い目”なのだ。

なぜかって?

それは、ご家族がそろっている確率がグンと高まるから。

畑仕事ができない日は、家の中でのんびりしている方が多いのだ。

「おや、ケアマネさん、よう降るねぇ」と声をかけられ、傘を閉じるや否や、「あがってあがって、濡れとるやろう」と温かい言葉。

そのまま軒下で雑談に突入させていただくこともしばしば。

お嫁さんが「たいしたもんじゃないけど」と言って持ってくるのは、自家製のぬか漬け、梅干し、そして謎の野菜の煮物。

お茶もいつの間にか三杯目。

…あれ、訪問目的は?

いやいや、これも立派な関係構築だ。

ケアマネの“引き出し”は、濡れた書類だけじゃないのだ。

けれどやっぱり、畳に上がるには抵抗がある。

濡れた靴を脱いだら最後、靴下が「これはちょっと…」と自己主張を始めそうな状態。

結果、縁側で腰かけながらのお話タイム。

雨音と一緒に、ゆるやかに流れる時間に、心の中も少し緩んでくる

普段は仕事に追われるケアマネも、こういう日はちょっとした“雨休み”の気分🩷。

ぬか漬けのしょっぱさが、なぜか妙に沁みるのであった。

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第3章 見なくてもわかる…と言えるまでの道のり


「今日は玄関でええけんね、濡れとるやろ?」そんな言葉をもらった日ほど、ありがたくて、ちょっとだけ困る。

なにせ、ケアマネとしてはお部屋の様子もチラッと見ておきたい。

🥗食事のあとがどうか、トイレの動線が変わってないか、ほこりの量で生活のリズムがわかったりするものなのだ。

でもまあ、今の私は全身ずぶ濡れの生き物。

水を吸ったスニーカーと湿気でくるくるし始めた前髪が、玄関での滞在を最長20分と制限してくる。

それでも不思議なもので、会話の中からふっと出てくるひと言や、足音の速さ、家族の返事のトーン…そういう「見えない情報」が、雨の日にはやたらと冴えて感じる。

玄関のすぐ奥、茶の間から漏れてくるテレビの音量に「今日はおじいちゃんが耳遠くなってるかな」とか、おばあちゃんがちらっと見せた手の甲の傷に「これ、最近ついたな…」と察してしまう自分にちょっと驚いたりもする。

傘のしずくがポタポタ落ちる中で、「あぁ、ここまで来て良かったなぁ」なんて思える瞬間があるのも、きっとこの仕事の特権だ。

見えなくても感じられるものって、あるんだなとしみじみ思う。

次に来た時には、もう少し晴れた顔を見せてもらえるように。

びしょ濡れのメモ帳に小さく書いた「玄関先だけでも充分に貴重」という言葉が、今日の仕事のごほうびになった。


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まとめ


雨の日のケアマネージャーは、ちょっとした冒険者だ。

道はぬかるみ、足元は湿り、書類は膨らむ

けれどその先に待っているのは、畳のにおい、ぬか漬けの味、そして「よう来てくれたねぇ」の一言。

訪問という名の小さな旅の中で、靴は確かに濡れるけれど、心🩷のどこかがふっと晴れる瞬間がある。

たとえ室内に入れなくても、玄関先で交わされる言葉の数々が、支援の大切な手がかりになることもある。

雨に濡れた道の途中、ワイパー越しに見える風景の中には、きっと誰かの暮らしが息づいている。

だから今日もまた、びしょ濡れ覚悟でドアをノックする。

だってその向こうに、笑顔と日常のヒントが待っているのだから。

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