介護保険を利用する高齢者さんのお住まい事情のあれこれは…?介護支援専門員から見たカンジ?
はじめに
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高齢者になって家を新築しました!というご家庭ってあまり聞かないですよね…。
あるにはあるけど、子や孫と同居されているご家庭だとありますね。
けど、独居の方が夫妻だけのご家庭だと補強かリフォーム程度で新築することも稀な気がします。
そして20年も30年も前に建てられた家に住み続けている。
そんなお家に介護支援専門員として訪問して見るといろいろなことが見えてしまいます(/o\)
介護支援専門員としてお家に訪問して気づくことは?
ズバリ!
夏は涼しく冬は寒い…という言葉がぴったりですね。
新しい家と昔の家の違いがよく出ます。
他にも農家さんの機能的な家の作りに気づかされることもありますし、土間や縁側といった伝統的な日本家屋、欄間などの細工の細やかさ。
洋風でとても綺麗な環境でお住まいのお金持ちのご家庭まで…。
市営住宅、県営住宅の課題もありますかね…。
いろんなご家庭に訪問するのでよく見えるものです。
介護支援専門員としてお家で悩むことは?
利用者さんに合わせて悩みは生じるものですけど…。
家屋を見て、利用者さんが住み慣れた自宅でも加齢や体調によって体がうまく環境に合わなくなっている場合があります。
そんな時は住宅改修の手続きをするんですけど、手すりを壁に付ける工事だとするでしょ?
利用者さんの持ち位置を考えて、ここに手すり!となった時に釘を打ち込み固定できる桟が通っていない…。
補強版を付けても弱い…。
といった感じで壁の強度がとても低いなんてことによく遭遇します。
壁の薄さと桟という支えが極力少ない建て方になっているところが悩みますかね。
私は建築の専門家でもないので、大工さんや福祉用具貸与事業所さんと一緒に検証するんですけどね。
利用者さんや介護支援専門員が思うように工事がうまくいかないという壁に当たることが家屋面での障壁になりますね。
特に20年とか30年とか年季の入った家や急激に造成したいわゆる建て売り住宅なんかにも多い気がします。
築〇〇年といった農家さんの方が、しっかりした家だねってこともあるくらいです。
もちろん築〇〇年の農家さんのお宅には別の課題が多いですけども…。
農家さんの場合は土間があって上がり框の段差を含めて増築を重ねて段差だらけという課題に出くわしたり…雨戸も木戸で重いとか、家屋そのものが広く使われていて生活導線の全部を補強すると高額化してくるという課題もあります。
さて…あちこちに共通して見られる利用者さん宅の家屋の課題をまとめてみると…。
冬の寒さと隙間風と底冷えですかね…。
現代っ子としては底冷えするので、冬は隣にストーブを抱えていたくなります。
田舎だからか、冬の寒さの課題がないお宅はほとんどないんです。
底冷えする中で1時間…2時間と面談を重ねると…トイレ~(/o\)と、我慢のせめぎ合いで…とてもしんどいです。
アポイント尽くしの連続訪問の場合はトイレ管理がとても大変~と、なります。
お茶を出されても『結構ですから~』となります。
脱線しました(/o\)
お風呂も埋め込み式の深い浴槽もあちこちにあり、おトイレも汲み取りや和式があちこちにあります。
そして壁は薄い。
介護保険では20万円までが限度枠で支給されますけども県単位での併用支援制度もあまり普及していませんが、条件によっては活用できるかもしれません。
あと住宅改修をするよりも福祉用具貸与でレンタル商品で補うことで解消した方がお得な場合もあります。
いろんなご家庭を覗くことができる介護支援専門員ですけども…。
せいぜい福祉用具貸与事業所のツテで大工さんから方法を聞いて予算内で手当を相談して、決まった部分について介護保険の適用ができるように、住宅改修の理由書を書くくらいのことしかできませんよね。
初期の頃には理由書2枚で1000円とか報酬もあったんですけどね。
今やありません。
報酬はさておき…。
介護支援専門員さん、ここで注意点があります。
生活しやすいための家屋環境における助言提案、余すことなくできていますか?
まず捉われがちなのが介護保険でいう住宅改修20万円までなら認定のある利用者さんの場合、負担割合で改修でき、残りは公費ですよね。
この20万、最低限度の保障ですからね。
あくまで。20万円の枠で改修を抑えなきゃ…ではありません。
それこそ100万、200万円レベルで説明を行い、中から取捨選択するのが利用者さんの役割です。
どれを選択されて除外されたのかも記録しておく必要があります。
その除外の中から起こるリスクもありますので、リスクが最小限になるように手を打つ必要もあるわけです(*^▽^*)
最後に
高齢者の方…先が短いからと家の設備にお金を掛けない人が多いんですよね…。
子どもに現金を回さなきゃ…とか。
涙ぐましい努力の影がちらほらと…。
高齢、老齢になっただけで次代の礎の為に自分の生活を節制していく悲しい現実…。
高齢者になって、病気を負って、障害があったとしても…。
最後まで自分の為に楽しむ方向性は捨てちゃダメだと思うんだけどなぁ…。
子はいくつになっても可愛いし大事だけどもね…。
今の若い世代なんて高齢者の時代の3分の1くらいしか働いてないですから。
逆に3倍働けと尻を叩いても良いくらいで…。
最後の最後まで慎ましい美徳が溢れていると高齢者の方の年季の入った自宅を見るたびに思います(*^▽^*)
誠にありがとうございました。
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