高齢になると食べられない物が増える?~咽込み予防と施設ご飯を楽しむコツ~

[ 介護現場の流儀 ]

はじめに…その一口に未来の自分が泣いて喜ぶかもしれない話

高齢者の食事って、いつの間にか「食べられないもの」が増えていく――そんな話を聞くと、ちょっと寂しい気持ちになりますよね。しかも理由がただの好みじゃない。「咽込む」「噛めない」「飲み込み難い」「お腹が受けつけ難い」など、体の変化がじわじわと食卓を狭くしていく感じです。まるで、冷蔵庫の中の好物たちが、こっそり引っ越していくみたいに。

でも、ここで大事なのは「高齢者=もう食べられない」ではなくて、「体の仕組みを知れば、守れる一口が増える」という考え方です。咽込むのは、体がサボってるからじゃありません。むしろ、喉が全力で守ろうとしているサインなんです。問題は、その門番(喉の仕組み)が年齢とともに疲れやすくなり、守り切れない日が増えてくること。だからこそ、予防や工夫が効いてきます。

そしてもう1つ、食事を難しくするのが「暮らしの場所」です。自宅では“自分のペース”で食べられていたのに、施設という集団の場に入ると、安全と管理の都合が前に出やすくなります。すると、献立が似てきたり、刺激のあるものが減ったり、「あれ?昔好きだったやつ、最近見てないな…」が増えていく。食卓って、栄養だけじゃなく、思い出と楽しみも一緒に並ぶ場所なのに、そこが薄くなるのは切ないんですよね。

この先の記事では、まず「何故、咽込むのか」を、難しい言葉をなるべく使わずに、体の仕組みから優しくほどいていきます。その上で、「飲み込み難くなりやすい食べ物の特徴」や、「施設でメニューが削られやすい理由」を、現場目線も混ぜながら、ちょっと笑える感じでまとめます。最後は、今日から出来る予防のコツと、“好きなものを諦めないための作戦”まで持っていきますね。

ちなみに、この記事は高齢の方だけの話じゃありません。未来の自分のための「食べる筋トレ貯金」の話でもあります。今、食べているその一口が、将来のあなたを助けることがある。そう思うと、いつものご飯も少しだけドラマチックに見えてきませんか。さぁ、喉の門番の話から始めましょう。

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第1章…咽込みは悪者じゃない!~喉の「門番」が疲れる仕組み~

「最近、咽込みやすくなった気がするんだよねぇ」。このひと言、実はすごく大事なサインです。咽込むのは恥ずかしいことでも、弱った証拠でもなくて、体がちゃんと働いている証拠なんです。咽込みは“喉の警備員”が「おい!そっちじゃない!戻れ戻れ!」と全力で笛を吹いている状態。つまり、守ろうとしている。ここをまず誤解しないで欲しいんです。

人の体の中には、食べ物が通る道(食道)と、空気が通る道(気管)が並んでいます。口から入ったものは本来、食道に行くのが正解。ところが年齢を重ねると、この分岐点の“切り替え”が少しずつ遅くなったり、力が弱くなったりします。いわゆる、飲み込みの反射が鈍くなる、というやつですね。若い頃なら、ほんの少しでも変な方に入りそうになると、咳が「ドーン!」と出て一気に外へ追い出します。あれが、頼れる門番の仕事です。

でも、高齢になるとこの押し戻す力が落ちやすい。すると、ほんの小さな食べ物の粒や唾液が、気管の方へ迷い込んでしまうことが増えてきます。ここで怖いのは、「咽込んだのに、咽込みが弱い」状態です。本人は“ちょっと咽込んだかな?”くらいで終わってしまうのに、実は奥へ入ってしまっている。これが続くと、肺の中に雑菌が入りやすくなり、炎症を起こす切っ掛けになります。呼吸って、毎日当たり前にしているせいで忘れがちですが、止まったらゲームオーバー級の大事な機能です。だから、喉の門番の疲れは、軽く見ない方が良いんですよね。

喉は「乾く」と仕事が雑になる

ここで、現場感のある話を1つ。咽込みやすさって、食べ物そのものだけじゃなくて、「喉のコンディション」にも左右されます。乾いていると、口の中で食べ物がスムーズにまとまり難くなって、バラけて飛び散りやすい。しかも、喉の粘膜がカサつくと、咳で追い出す力も弱くなりがちです。喉に少し貼りついた違和感を、何度も何度も咳払いで取ろうとする方もいますが、やり過ぎると逆に喉を痛めて、咳が増える“咳の無限ループ”になりやすい。喉は繊細なんです。門番にムチを打ち続けると、ストライキが起きます。

だから、咽込み予防の第一歩は、「喉を乾かさない」「呼吸の通り道を整える」「口の中を清潔にする」という地味だけど効く3点セットにあります。特に口の中の清潔さは、本当に侮れません。もしも小さな粒が気管側へ行ってしまったとしても、口の中が清潔なほど“危ない材料”が減るからです。食後の口のケアが大事だと言われるのは、こういう理由もあるんですね。

「吐く」を意識すると呼吸がラクになる不思議

もう1つ、今日から出来る小ワザを。呼吸って、吸うことばかり意識しがちですが、実は「ゆっくり吐く」が大事です。吐き切れないと、次の空気が入り難くなります。歌を歌うとスッキリするのは、息をコントロールして吐く練習になるから、という面もあります。もちろん大声で歌わなくても大丈夫。鼻から吸って、口から細く長く吐く。これだけでも胸が開きやすくなり、喉の緊張も少し緩みます。門番も「お、今日は職場環境が良いぞ」と言ってくれます。

咽込みは、体が出してくれる警報です。大事なのは、咽込みを責めることではなく、「何故、喉が鳴ったのか」を一緒に見つけること。次の章では、具体的に“どんな食べ物が咽込みやすくなるのか”を、食卓のリアルな例で、分かりやすく面白く整理していきます。ここからが、食の冒険の本番です。


第2章…粉・汁・麺が手強い?~「飲み込みやすさ」の落とし穴~

咽込みの話を聞くと、「じゃあ、何を食べるのが危ないの?」って気になりますよね。ここ、凄く大事なポイントです。実は“危ない食べ物”って、硬い物だけじゃないんです。むしろ曲者は、普段、私たちが軽い気持ちで口に入れている「サラサラ・パサパサ・ツルツル」系だったりします。食べ物って、味より先に“形のまとまり方”で難易度が変わるんですよね。口の中でバラけると、喉の門番が「あっちもこっちも来るなー!」と大混乱しやすいのです。

粉っぽいものは口の中で“砂嵐”になりやすい

きなこ、おはぎの粉、わらびもちにかかった粉、クッキーの粉、パンのパサつき。こういう粉っぽい食感は、口の中の水分が少ないと一気に難しくなります。まとまらずに散って、息の通り道へ迷い込みやすい。しかも粉は「ちょっとだけ吸い込みやすい」ので、咽込みが強く出ないまま、咳がこじれることもあります。

対策はシンプルで、粉を敵にしないことです。水分を先に少し含む、ひと口を小さくする、しっとり系に寄せる。粉は“乾いたまま”が最強に意地悪なので、少しだけ仲良くしてあげるイメージです。

刺激物と酸味は喉の反射スイッチを押しやすい

胡椒や唐辛子、わさび、生姜の強い刺激。酢の物や柑橘の酸味。若いと「旨い!目が覚める!」で終わるのに、喉が敏感になると「咽込みスイッチ」が入りやすくなります。しかも刺激で咳が出ると、食べ物がまだ口の中にある状態で咳き込むことがあって、これがまた厄介。喉としては真面目に働いているのに、食事の場が一気に慌ただしくなります。

ここは我慢大会にしないのがコツです。「風味は残すけど刺激は弱める」方向へ寄せると、楽しみが残ります。香りで満足しやすい食材もあるので、味付けは“強さ”より“香り”で勝負すると、意外と負けません。

麺類は「すする」が難しくなると一気に難関ステージ

ラーメン、蕎麦、うどん、そうめん。麺って、実は飲み込みの動きがスムーズな時に輝く食べ物なんです。ツルっと入れるには、口の中で麺をまとめて、タイミングよく送り出して、息を止める瞬間も上手に作る必要があります。これが少しでもズレると、汁と一緒に咽込みやすくなる。「啜れない」の正体は、気合い不足じゃなくて、体の連携プレーが難しくなっているということなんですね。

工夫としては、麺を短めにする、汁を控えめにする、具やトロミでまとまりを作る、などがあります。ツルツルを無理に押し通すより、麺側に歩み寄ってもらう感じです。麺が悪いわけじゃないけど、年齢と共に“麺の要求水準”が高く感じる日が増える、という話です。

汁物とお茶漬けは「サラサラ」が落とし穴になる

お茶漬け、お粥、味噌汁、スープ。喉が弱いと「柔らかいから食べやすいはず」と思いがちですが、サラサラはまとまり難いので、逆に気管へ入りやすいことがあります。しかも熱いと、ハフハフしながら息が乱れやすい。息が乱れると、喉の門番はさらに忙しくなる。結果、「柔らかいのに咽込む」という不思議現象が起きます。

ここは“温度”と“まとまり”が鍵です。熱過ぎないこと、ひと口を急がないこと。飲み物を一気に流し込むのではなく、口の中で落ち着かせてから送る。早食い競争じゃないので、ゆっくりで勝ちです。

油分の多いご馳走は「飲み込み」より「お腹」に響くこともある

もう1つ、別の意味で増えてくるのが「食べられない」ではなく「食べたら後が大変」パターンです。焼肉、ホルモン、ジンギスカン、濃いカレー、シチュー、グラタン、ドリア。トロミがあって口当たりは良くても、油分が多いと胃腸が重く感じたり、お腹の調子が崩れやすかったりして、自然と量が減っていきます。若い頃みたいに「今日は気合いでいける!」が通用し難くなるんですね。体がサボってるんじゃなく、正直なだけです。

ここまで読むと、「じゃあ何も食べられなくなるじゃん…」って不安になるかもしれません。でも安心してください。食べ物は、敵か味方かではなく“調整できる相棒”です。食感、温度、ひと口の大きさ、まとまり。ここを少し動かすだけで、守れるメニューは増えていきます。

次の章では、暮らしの場所が施設になると、何故、さらに「出会えないメニュー」が増えやすいのかを、現場のリアルも混ぜてお話しします。安全第一の世界で、どうやって心の胃袋まで満たすか。そこが勝負どころです。


第3章…施設ご飯は安全第一!~でも心の胃袋は別腹です~

施設に入ると、「よし、毎日ごちそうパレードだ!」とはなかなかいきません。もちろん、作る側だって意地悪をしたいわけじゃないんです。むしろ逆で、「皆が安全に食べられること」を最優先にして、献立が組み立てられます。ここが家庭の食卓と一番違うところで、言い方を変えるなら、施設の食事は“事故を起こさないための団体戦”なんですね。

すると何が起きるか。まず、噛み難いもの、飲み込み難いもの、体調で差が出やすいものが、少しずつ姿を消します。例えば生魚や、烏賊・蛸のように弾力があって噛み切りにくい海の幸。肉でも牛・豚・鶏以外の「好みが分かれやすいもの」や、下処理に手間がかかるものは登場回数が減りがちです。さらに、家庭でも“たまのご褒美”として出てくるような高級食材は、そもそも定番メニューになり難い。これは現実です。否定したいけど、現場を知るほど「うん、そうなるよね」とも思ってしまう、あの感じです。

どうして削られるのかはだいたいが「正論」だから困る

理由はだいたい、どれも正論なんです。硬くて噛み難いと危ない。消化に負担が掛かると体調を崩す。好き嫌いが分かれると食べない人が増える。衛生面のリスクは出来るだけ減らしたい。そうやって何かしらの尤もそうな理由をつけて「守り」を固めるほど、献立は小さく丸くなっていきます。丸くなった献立は、だいたい優しい。優しい献立は、だいたい似てくる。すると利用者さんの心の中で、ひっそりとこんな声が聞こえてきます。「うん、安心。……でも、たまには冒険したい。」

この“たまには冒険したい”が、実は尊厳と直結します。食べるって、生きる力そのものでもあるけれど、同時に楽しみであり、思い出であり、「自分らしさ」でもあります。安全が大事なのは大前提として、その上で「その人がその人でいられる一皿」がどれだけ残せるか。ここが施設ご飯の難しさで、そして伸び代でもあります。

「寿司が出る施設もあるよ」問題の現場あるある

ここで、施設食トークの定番ネタを1つ。よく聞くんです。「うちはお寿司の日、ありますよ」って。もちろん素敵です。最高です。で、利用者さんの心の中では、こうなります。「よし、今日は大トロだな。中トロも頼む。赤身は漬けでいこう。貝はトリガイとハマグリ…」

現実はどうかというと、だいたい“優しい寿司”になります。巻き寿司中心だったり、いなり寿司が主役だったり、ネタは安全に寄せた3種定番ラインナップだったり、噛みやすいように小さく切ってあったり。これが悪いわけじゃないんです。むしろ優しさの塊です。ただ、頭の中で回転寿司の注文画面を開いてしまった人ほど、食事を前にして心がそっと閉じる。これが、施設の寿司あるあるです。

家庭と施設の溝は埋まらない~でも「橋」は架けられる~

じゃあ、施設に入ったら楽しみは減る一方なのかというと、ここは工夫次第で変わります。家庭と同じにはなりません。そこは正直に言います。でも、橋は架けられます。

例えば差し入れ。これ、ただの食べ物じゃなくて「あなたの好き」を運ぶ手段になります。噛みやすさや飲み込みやすさに合わせて、軟らかい形にして持っていく、食べやすい温度で持っていく、少量でも“好きな味”を持っていく。これだけで表情が変わる方は本当に多いです。外食やテイクアウトも同じで、量より体験です。お店のにおい、店員さんの声、外の空気、家族と同じテーブル。食べる前から「ご馳走」が始まるんですよね。

そして施設側でも、出来る工夫があります。イベント食を「季節の行事」だけで終わらせず、個別の好みを拾える日を作る。選べる小鉢の幅を少し増やす。香りで満足しやすいメニューを取り入れる。食形態の調整を「制限」ではなく「楽しみを残す技術」として扱う。こういう積み重ねが、利用者さんの“心の別腹”を守ります。

施設ご飯は、守りが固い分、自由度が低く見えます。でも、だからこそ「どうしたら楽しみを残せるか」の工夫が光ります。次の章では、その工夫をさらに現実的に、「今日から出来る誤嚥対策」と「食べたいものを諦めない作戦」に落としていきますね。守りを固めた上で、ちゃんと攻める。食卓は、そのくらい欲張って良い場所です。


第4章…今日からできる誤嚥対策&「食べ納め」計画の立て方

ここまで読んで、「なるほど、年齢とともに“食べ難さ”は増えやすい。でも、全部あきらめる必要はないんだな」と感じてもらえたら、この章の目的は半分達成です。残り半分は、今日から出来る工夫を、ちゃんと生活に落とし込むこと。喉の門番は根性論が嫌いなので、ここは仕組みで助けてあげましょう。

食べる前に勝負は始まっている「姿勢・水分・口の中」

食事の咽込み対策って、実は“口に入れてから”より“口に入れる前”が効きます。まず姿勢。背中が丸くなって首が前に出ると、喉周りの通り道が窮屈になりやすいんです。椅子に深く座って、足が床につくようにして、顔は少しだけ正面。これだけで、喉の門番が働きやすくなります。

次に水分。喉が乾くと、食べ物がまとまり難くなって、バラけた粒が迷子になりやすい。食前に少し口を潤すだけでも違います。「食事の前にひと口」が、地味に強い。さらに口の中の清潔さも大事です。万が一、少し迷い込んでしまった時、口の中が清潔だと“危ない材料”が減りやすい。門番の職場環境を整える、そんなイメージでやってみてください。

ひと口を小さくするのは負けじゃなくて「技」です

「ひと口が小さいと、食べた気がしないんだよねぇ」という声、すごく分かります。ですが、ここは発想の転換です。ひと口を小さくするのは“弱気”ではなく、“成功率を上げる技”です。咽込みやすい日ほど、ひと口の量とスピードを落として、落ち着いて飲み込む。これだけで事故の確率がグッと下がります。

そして、食事中に会話が盛り上がると、つい笑って息が乱れますよね。笑いは最高なんですが、口の中に食べ物がある時だけは要注意です。笑うなら、飲み込んでから。これは「笑いを減らす」じゃなくて「笑いを安全に増やす」工夫です。安心して笑える食卓の方が、結局、一番幸せですから。

「咽込みやすい食べ物」は敵じゃない~味方に仕立て直せる~

粉っぽいもの、サラサラの汁物、ツルツルの麺。これらは“そのまま”だと難しい日があります。でも、形を少し変えると、急に味方になります。しっとりさせる、まとまりを作る、温度を少し下げる、量を調整する。たったそれだけで「まだいける」が増えるんですね。

ここで大事なのは、「安全のために味を捨てる」じゃなく、「味を残すために形を工夫する」という考え方です。例えば香りを活かす、出汁を効かせる、見た目の季節感を入れる。食べる楽しみは、舌だけじゃなく、鼻と目と記憶も一緒に食べています。門番が安心できる形にしつつ、“ご馳走感”は残す。ここを狙いましょう。

家族と一緒にやる「食べたい」を守る作戦

施設にいる方ほど、食の楽しみは“イベント化”すると強いです。差し入れや外食が難しい場合でも、「今日は何を楽しむ日か」を決めるだけで、食卓の空気が変わります。例えば、思い出の味を小さく再現する日。故郷の味を香りだけでも持ってくる日。好きだったメニューを“今の体に合う形”にして会いに行く日。こういう日があると、毎日がただの連続にならず、「次の楽しみ」に繋がります。

おすすめは、“食べたいもの帳”を作ることです。大袈裟なノートじゃなくて、メモで十分。「これが好き」「これは最近きつい」「これは形を変えたらいけた」。この記録があると、ご本人もご家族も施設側も、同じ方向を向きやすくなります。食の好みは、立派な“その人らしさ”ですから、遠慮せずに言語化していいんです。

こんなサインがあったら早めに相談を

咽込みが増えた、食事に時間が掛かるようになった、声がガラガラしやすい、食後に咳が出ることが増えた。こういう変化が続く時は、自己流で頑張り過ぎないで、医療職やリハビリの専門職、かかりつけの先生に相談するのが安心です。専門医は耳鼻咽喉科になります。喉の門番も、味方が増えると働きやすくなります。

食事は、ただ栄養を入れる作業じゃありません。自分らしさを守って、今日を楽しむ大事な時間です。だからこそ、守りながら攻める。安全を土台にして、好きな一口を残す。ここまで出来たら、もう立派な“食卓の戦略家”です。次はまとめで、全体をギュッと締めながら、未来の自分に向けて「食べる楽しみ」をどう残すかを一緒に着地させましょう。

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まとめ…息をゆっくり吐いて喉を労わって好きな一口を守ろう

高齢になると食べられないものが増えるのは、気合いが足りないからでも、我儘だからでもありません。喉の門番が少し疲れやすくなり、飲み込みの連携プレーがズレやすくなり、さらに胃腸や歯の状況も重なってくる。そういう体の変化が、じわじわと食卓の景色を変えていくんです。だからこそ、咽込みは「もうダメだ」の合図ではなく、「今なら整えられるよ」という知らせ。ここを前向きに受け取れると、食事の未来は少し明るくなります。

咽込みやすい食べ物は、硬いものだけではなく、粉っぽいもの、サラサラの汁物、ツルツルの麺、刺激の強い味付けなど、日常の中に普通に潜んでいました。でも、これらは全部“禁止食材”ではありません。形や温度、ひと口の量、食べる姿勢をちょっと変えるだけで、味方に戻ってくれることが多い。安全のために味を捨てるのではなく、味を残すために形を工夫する。この発想があるだけで、「食べたい」を守れる場面は増えていきます。

そして施設の食事は、家庭とは違って安全第一の団体戦になります。献立が丸くなるのは、守るべきものが多いから。そこに不満をぶつけるより、「橋を架ける」工夫が大切です。差し入れや外食が可能なら、量より体験として楽しむ。難しいなら、思い出の味を今の体に合う形で“会いに行く”。食べたいものを言葉にして、記録に残して、周りと共有する。食の好みは、その人らしさであり、立派な尊厳の一部ですから、遠慮しなくて良いんです。

最後に、一番地味で、一番効く合言葉を置いておきます。鼻から吸って、口から細く長く吐く。喉が乾く前に、少し潤す。口の中を清潔にして、門番の職場環境を整える。ひと口を小さくして、ゆっくり飲み込む。笑うのは、飲み込んでから。これだけで、食卓の安心度は上がります。

食べることは、生きること。だけどそれだけじゃなく、楽しむことでもあります。未来の自分が泣いて喜ぶ一口を、今日のうちに守っておきましょう。食卓は、年齢を重ねても“好き”が住める場所であって良い。そう私は思います。

今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m


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