本音が言えないのは弱さじゃない!~しんどさの正体と楽になる対処法で飛躍へ~

[ 職場の四季と作法 ]

はじめに…心の中の「言いたい」が渋滞してるあなたへ

「言いたいことはあるのに、口から出るのは無難な言葉だけ」――これ、あなたが優しすぎる証拠かもしれません。頭の中ではツッコミ満載なのに、現実では笑顔で「大丈夫です」って言ってしまう。まるで心の中に“本音の原稿”があるのに、提出するのは“建前の清書”みたいな日、ありますよね。

本音が言えないって、根性が足りないとか、性格が弱いとか、そういう単純な話じゃありません。相手との関係、立場、空気、過去の経験……いろんな要素が絡んで、あなたの喉元に「言葉の関所」が出来ているだけなんです。例えば仕事だと、丁寧さが求められるほど、言葉は慎重になります。介護の現場でも、相手を傷つけないように、関係を拗らせないように、プロほど飲み込むことが増える。ここ、めちゃくちゃ大事なポイントです。

でも、飲み込み続けるとどうなるか。心の中に“未送信メッセージ”が溜まって、ジワジワ重くなります。イライラ、疲れ、自己嫌悪、急な落ち込み……「私が悪いのかな」と自分を責めやすくなるのも、このタイプのつらさです。だからこの記事では、あなたが抱えているしんどさの正体をほどいて、「言えない自分」を責めるのではなく、「言える自分」に育てていく道筋を一緒に作っていきます。

本音は、乱暴にぶつける武器じゃなくて、人生の進む方向を教えてくれるコンパスです。いきなり全部を言えるようにならなくて大丈夫。小さく整えて、小さく伝えて、少しずつ自分を楽にしていきましょう。次の章から、あなたが本音を飲み込んでしまう“よくある理由”を、笑えるくらい分かりやすく整理していきますね。

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第1章…本音が出せない理由はだいたい「立場沼」~あなたはどのタイプ?~

本音が言えないって、気合いの問題じゃないんです。むしろ「ちゃんとしたい」「揉めたくない」「相手を傷つけたくない」という、あなたの中の“社会性の優等生”が働いている結果だったりします。ところがこの優等生、真面目過ぎると暴走します。言いたいことが喉まで来ているのに、口から出るのは「なるほどですね」「一応検討します」「大丈夫です(大丈夫じゃない)」みたいな、便利だけど心が削れる三種の神器。あなたの心の中では、本音が体育座りしてるかもしれません。

ここで大事なのは、「本音が言えない状況」には、割りとハッキリした型があることです。まず多いのが、相手との“上下”を感じてしまうパターン。上司、先輩、取引先、家族の中の強い人、声の大きい友人。こういう相手の前では、言葉が慎重になります。しかも上下って、役職や年齢だけじゃありません。「相手の機嫌」「相手の圧」「その場の空気」でも、いくらでも発生します。目に見えないのに、しっかり心を縛ってくる。これが厄介なんです。

例えば介護の現場で、ケアマネジャーさんを想像すると分かりやすいです。丁寧に支援を進めたいのに、相手がとても頑固だったり、急に怒り出したり、家族がピリピリしていたりすると、言葉選びは一気に難しくなります。「生活リズムを整えましょう」「自主トレも少しずつ増やしましょう」と、柔らかく提案するしかない。でも心の中では、「お願いだから夜更かしをやめて…」「“やってもらうだけ”じゃ変わらないよ…」と叫びたくなることもある。プロほど、それを飲み込みます。飲み込み力が高すぎて、胃が強くなる代わりに心が疲れる。これはあるあるです。

次に多いのが、“お金・評価・損得”が絡むパターンです。仕事や契約、立場のある関係では、「本音を言ったら関係が壊れるかも」という警報が鳴ります。人間は不思議なもので、同じ内容でも「相手が怒るかもしれない」「嫌われるかもしれない」と思った瞬間、言葉が縮こまります。心の中の本音が、急に小声になるんです。さらに厄介なのは、ここに「失敗したくない」「嫌われたくない」が合体すると、もう本音は完全に押し入れの奥へ。引っ越しの時にしか出てこないタイプになります。

そして意外と見落としがちなのが、“自分の中の上下関係”です。これ、外の相手だけの問題じゃありません。「私なんかが言っても…」「迷惑かな」「私が我慢すれば丸く収まる」みたいな、自分で自分を下げる癖があると、本音は出難くなります。しかもこの癖、優しい人ほど持っています。優しい人は、相手を責める前に自分を責めるんですよね。するとどうなるか。相手が強いか弱いか以前に、あなたの中で“自分の発言権”が小さく設定されてしまう。これが続くと、本音を言えないのではなく、本音が「言う価値がない」と思い込んでしまう状態になります。心の中の会議で、あなたの本音がいつも欠席扱いになっている感じです。

さらにもう1つ。人は「過去の経験」で学習します。昔、本音を言って揉めた。言ったせいで笑われた。否定された。面倒な空気になった。そういう記憶があると、脳は親切にも「また同じ目に遭うかも」と先回りして守ろうとします。守ってるつもりで、結果的に苦しくなる。防犯アラームが敏感過ぎて、風が吹いただけで鳴る状態です。悪いのはあなたじゃなくて、アラームの設定が強過ぎるだけ、という見方もできます。

ここまでをまとめると、本音が言えない理由は、だいたいこの3つの“沼”に集まります。外側の立場沼(上下・空気・権力)、現実の損得沼(お金・評価・失敗恐怖)、内側の自己評価沼(自分を下げる・過去の経験の傷)。どれか1つでも、言葉は重くなります。3つ同時に来たら、本音は完全に寝たフリです。起こしても「…スヤァ」って言います。

でも、ここで希望の話。理由が分かると対処ができます。正体不明のモヤモヤが一番しんどいんです。あなたが苦しいのは、あなたが弱いからじゃなくて、あなたが“ちゃんと生きようとしている”から起きている反応です。言い換えるなら、あなたは社会で生きる装備がしっかりしている。だからこそ、装備が重くなり過ぎて疲れているだけなんです。

次の章では、この重たい装備を「捨てろ!」なんて乱暴なことは言いません。装備は大事です。社会で生きる防具ですからね。やるのは“調整”です。苦しい時に心が潰れないように、本音の避難所を作って、少しずつ楽にしていく方法を一緒に整えていきましょう。


第2章…しんどい時の応急処置~「本音の避難所」を先に作ろう~

本音が言えないつらさって、地味に効いてくるんですよね。ドカンと爆発するというより、毎日ちょっとずつ心が擦れていく感じです。しかも厄介なのが、「言わなかった自分」を責めてしまうこと。言えなかったのは状況のせいでもあるのに、帰り道で一人反省会が始まって、「あの時こう言えば…」「私って弱い…」と、心の中で自分にダメ出しを連打してしまう。これ、真面目で優しい人ほどやりがちです。もはや自分の心に、厳しめの上司が常駐してます。

でも、ここで最初にやって欲しいのは、いきなり“言える人”に変身することじゃありません。そんなの無理です。人間、ドラえもんの道具がないと急には変われません(残念)。だから順番を変えます。「本音を言う」より先に、「本音を安全に置ける場所」を作る。これが2章のテーマです。いわば“心の避難所作り”。本音が出せない状況が続いても、心が潰れないようにする応急処置です。

本音を言えない時、人は「言葉」じゃなくて「呼吸」を失っている

本音が出ない場面って、よく思い出してみると、呼吸が浅くなっていませんか。相手の顔色を伺って、早く終わらせたくて、言葉が小さく短くなる。これ、あなたが悪いんじゃなくて、体が防御モードになっているサインです。だからまずは、会話の最中に“息を取り戻す合図”を1つだけ持ちましょう。

おすすめは、頭の中でこっそり「今、守りに入ってるな」と実況することです。実況って強いんです。人は実況できた瞬間に、感情に飲まれ難くなります。「あ、私、今、緊張してる」「あ、これは立場沼のやつだ」と気づけるだけで、心の握りコブシが少し開きます。外ではニコニコ、内心は冷静なアナウンサー。これだけで、後が楽になります。

「本音を言う」前に「本音をメモする」だけで心は軽くなる

本音を言えない時、一番危ないのは“本音を消そうとする”ことです。無かったことにしようとすると、心の奥で腐り始めます。だから消さずに、置き場所を作ります。やり方はシンプルで、本音を言えなかった直後に、短いメモを残します。スマホでも紙でも大丈夫です。大事なのは「整った文章」じゃなくて「本音の原液」を保存すること。

例えば、「ほんとは断りたい」「その言い方しんどい」「助けて欲しい」「今日は限界」みたいな短い言葉で十分です。誰にも見せない前提だから、丁寧語にしなくて良い。むしろ乱暴なくらいがちょうど良い。心の中の体育座りが、少し立ち上がります。

そして次の一手がポイントで、メモの最後に“自分の味方の一文”を付けます。「言えなかったけど、私はよく耐えた」「今日の私は守りを優先しただけ」「この本音は悪じゃない」。この一文があると、後から読み返した時に自分を刺し難くなります。人は自分を責める才能だけは妙に高いので、先回りして封じます。

本音はそのまま投げると角が立つ~だから「温度」を下げて持ち運ぶ~

本音って、熱いまま出すと火傷しやすいんです。だから“冷ます工程”を入れます。これは本音を我慢しろという話ではなく、上手く届ける準備です。冷ます方法は、一旦、「事実」と「気持ち」を分けること。

例えば「あなたの言い方ムカつく」は熱い本音です。ここから事実に寄せると、「今の言葉が強く聞こえた」「説明が早過ぎて追いつかなかった」。気持ちに寄せると、「怖かった」「焦った」「悲しかった」。この分解をするだけで、本音が“攻撃”から“共有”に変わっていきます。言葉の刃が、丸くなります。丸くなった本音は、相手も受け取りやすいんです。

「言えない日の回復」は筋トレより先に“心の血行”を良くする

本音が言えない日って、体は動いていても心が冷えます。そんな時に大事なのは、心の血行を良くすること。ここで急に高尚な自己啓発に走ると、だいたい失敗します。疲れてる日に「よし、人格を鍛えよう!」って、無茶なんです。筋トレするなら、まずストレッチ。心も同じです。

おすすめは「小さな快適」を1つだけやること。温かい飲み物をゆっくり飲む、湯船に入る、外の空気を吸う、好きな音楽を1曲だけ聴く。これ、侮れません。心が回復してくると、本音は“言うか言わないか”の二択じゃなくなります。“どう言うか”まで考える余裕が戻ってきます。ここが大きい。

本音を言えない人ほど実は「優しさの処理能力」が高い

最後に、少し見方を変えます。本音を言えない人って、相手の感情を予測して、場の空気を読んで、関係を壊さないように言葉を選んでいます。つまり、あなたは人間関係の処理能力が高い。問題は、その処理を全部あなた1人の心臓でやってしまうことです。サーバーに負荷が集中して落ちる、みたいな状態。だから避難所が必要なんです。

この章で作った避難所は、「言えないまま耐える」ためのものじゃありません。「言うための準備基地」です。ここがあると、次に進めます。

次の章では、いよいよ“言える自分”を育てる話に入ります。とはいえ、いきなり強キャラになりません。目指すのは、ジャイアンになることじゃなくて、あなたのまま強くなること。無理なく、ちゃんと、言葉と人生のハンドルを取り戻していきましょう。


第3章…ジャイアン回避だけじゃ足りない!~強みを育てて“言える自分”へ~

2章で「本音の避難所」を作ったあなたは、もう一段階進んでいます。何故なら、本音を押し殺す人ほど“我慢の才能”が強くて、その才能が強過ぎると、自分の気持ちがどこにあるのか見失いがちだからです。避難所があると、自分の気持ちが「まだここにいるよ」と名乗り出てくれます。ここから3章では、いよいよ“言える自分”に育つ道を、現実的に、しかも楽しく進めていきます。

結論から言うと、飛躍は一発逆転では起きません。たまに「今日から本音で生きます!」と宣言して、翌日から人生がアニメの最終回みたいにスカッと変わる人がいるように見えるんですが、あれは幻です。現実は、毎日ちょっとずつ積み上がったものが、ある日「お、私、前より言えるじゃん」と形になる。これが本当の飛躍です。急に翼が生えるわけじゃなく、毎日羽根が1枚ずつ増える感じ。地味だけど、確実です。

“強くなる”とは怒鳴れるようになることじゃない

本音を言える人って、強いイメージがありますよね。だから「強くなれば言える」と考えるのは自然です。でもここで勘違いしやすいのが、強さを“圧”と混同してしまうことです。声が大きい、言い切る、目力顔相で相手をねじ伏せる。これは一見強そうですが、実は「不安を隠すための装甲」になっている場合もあります。いわゆるジャイアン型です。あれはあれで、本人の中では必死だったりします。

あなたが目指す強さはそこじゃありません。あなたが目指すのは、しずかちゃん型か出木杉くん型です。相手を倒すのではなく、状況を整える強さ。空気に飲まれず、自分も相手も守りながら、必要なことを伝える強さです。つまり「本音を言う勇気」と同じくらい、「本音を扱う技術」がいるんです。

本音が言える人は「言葉」より先に「選択肢」を持っている

本音を言えない時って、頭の中が二択になりがちです。「言うか」「黙るか」。この二択がきつい。だって言えば角が立つし、黙れば自分が削れる。そりゃ苦しいです。

ところが本音が言える人は、二択じゃなくて三択以上を持っています。例えば「今は言わないけど、明日言う」「全部は言わないけど、要点だけ言う」「直接は言わないけど、質問の形で投げる」「相手じゃなく場のルールに寄せて言う」。こういう“言い方の選択肢”が増えると、あなたの心は急に楽になります。言えるようになる前に、選べるようになる。これが飛躍の第一段階です。

この選択肢を増やすために必要なのが、2章でやった「本音をメモして冷ます」作業です。熱いままの本音は「言うか黙るか」しか残りません。でも冷ました本音は「どう届けるか」に変わります。

小さな成功を積むと「怖さ」が減っていく

本音が言えない人の多くは、実は“言葉が下手”ではありません。怖いんです。反発されるのが怖い。嫌われるのが怖い。関係が壊れるのが怖い。これ、当たり前です。人は群れの生き物なので、拒絶の痛みに敏感です。

だから飛躍のコツは、いきなり大きな本音を言わないことです。まずは小さな本音で成功体験を積みます。ここで言う「小さな本音」は、内容が軽いという意味ではなく、相手が受け取りやすい形に整えた本音です。例えば「私はこう感じた」「こうしてもらえると助かる」という、“お願い”や“共有”の形にする。相手を責める言葉ではなく、自分の状態を伝える言葉にする。これなら関係を壊し難いし、あなたも「言えた」という実感が残ります。

成功体験が積み上がると、怖さが少しずつ下がります。怖さが下がると、次は声が出ます。声が出ると、言葉が整います。言葉が整うと、自信が生まれます。自信が生まれると、さらに言えます。これは回り始めると強い“良い循環”です。

「努力して強くなる」は有効~ただし順番がある~

元の文章でも出ていた「勉強」や「筋トレ」。これ、実はとても良い方向性です。何故なら、人は「自分で積み上げたもの」があると、他人の言動に振り回され難くなるからです。知識や体力が増えると、心の中に柱が立ちます。柱がある家は、風が吹いても倒れ難い。これが「言える土台」になります。

ただし順番が大切です。しんどい時にいきなり自分を追い込むと、続きません。だからまずは避難所で回復し、次に小さな成功を積み、その上で自分の強みを増やすという順番。すると、あなたは“頑張れる時に頑張れる”状態になります。これが長続きします。

そして強みは、立派な資格やムキムキだけじゃなくても良いんです。例えば「説明が上手い」「場を和ませる」「相手の話をまとめられる」「丁寧に続けられる」。こういう強みは、現実の人間関係でめちゃくちゃ効きます。あなたの強みは、あなたが思っているより日常の中に埋まっています。

飛躍の正体は「自分の本音を信じられるようになること」

最後に、飛躍の本当の意味を言うと、それは“他人に勝てるようになる”ことではありません。飛躍とは、「自分の本音を、ちゃんと価値あるものとして扱えるようになる」ことです。本音を否定しない。本音を怖がり過ぎない。本音を乱暴に振り回さない。本音を道標として使えるようになる。これが出来ると、人生の選択がブレ難くなります。

あなたの本音は、我儘でも弱さでもなく、「今のあなたに必要な情報」です。スマホで言えば通知です。無視し続けると、通知が100件たまって逆に見なくなるやつです。だから、少しずつ処理していけば良い。あなたのペースで大丈夫です。

次の4章では、ここまでで育てた土台を使って、「角が立ち難い本音の伝え方」を具体的に作っていきます。言葉のレシピが手に入ると、本音はもっと安全に外へ出せるようになります。いよいよ実戦編、いきましょう。


第4章…角が立たない本音の言い方レシピ~小さく言って大きく伝える~

ここまでで「本音が言えない理由」と「避難所」と「飛躍の土台」を整えてきました。4章は実戦編です。とはいえ、いきなり“正論パンチ”を繰り出す話ではありません。正論は強いですが、当たると痛い。痛いと人は守りに入ります。守りに入った相手に、こちらの本音は届きません。なので目指すのは、相手を倒す言い方ではなく、「伝わる言い方」です。言い替えるなら、本音を“丸めて運ぶ技術”です。

本音って、内容よりも「温度」と「順番」で反応が変わります。例えば同じ「困っている」でも、投げつけるように言うのと、状況を共有するように言うのでは結果が違う。だからここでは、角が立ち難い本音の出し方を、料理のレシピみたいに組み立てていきます。難しく考えなくて大丈夫。材料はあなたの中に既にあります。

レシピの基本は「事実➡気持ち➡お願い」の順番

本音が角を立てる一番の原因は、いきなり結論を突きつけてしまうことです。「それやめてください」「あなたの言い方が嫌です」――これは本音として正しい場合もありますが、相手の耳には“攻撃”に聞こえやすい。だから順番を変えます。先に事実を置き、次に気持ちを添え、最後にお願いを出す。これだけで、同じ本音でも届き方が変わります。

事実は、実況中継みたいに淡々と。「今の説明が少し早かったです」「予定が急に変わりました」「連絡が前日だと調整が難しいです」。気持ちは短く。「焦りました」「不安になりました」「困りました」。そしてお願いは具体的に。「もう少しゆっくり説明してもらえますか」「2日前に教えてもらえると助かります」「次はこういう形で共有できますか」。この順番は、相手の防御を下げながら、こちらの本音をちゃんと通せる形です。

介護の場面でも同じです。例えば利用者さんやご家族の言動に飲まれそうな時、「それは無理です」と言い切るより、「今の状況だと安全面が心配です。私も焦ってしまいます。なので今日はこの方法で進めませんか」と運ぶ。プロほど、こういう“角の丸め方”を無意識にしています。あなたが本音を言えないのではなく、実は既に“丸める才能”があるんです。後は型にすると使いやすくなります。

「私」を主語にすると相手は逃げ難い

本音がぶつかる時、だいたい主語が「あなた」になっています。「あなたが悪い」「あなたが変」「あなたがやって」。これを言われた側は、内容より先に「責められている」と感じます。すると防御が発動して、反論か無視か、どちらかになりやすい。

そこで主語を「私」に変えます。「私はこう感じた」「私はこうだと助かる」「私はここが不安」。これだけで、相手は逃げ難くなります。何故なら、あなたの感情や希望は“否定し難い”からです。相手も人間です。普通であれば「そう感じたの?ごめんね」「じゃあこうしようか」と、着地に向かいやすい。あなたが強くなるとは、相手を倒すことではなく、着地を作れること。これです。

本音は「全部言う」より「要点だけ言う」が勝つ

本音を溜めている人ほど、いざ言う時に“全部出し”しがちです。今までの我慢があるから当然です。でも全部出すと、相手の受け取り容量がオーバーします。人間の心は、スマホのストレージみたいなものです。急に写真を1万枚送られても固まります。固まった相手に、あなたの大事な本音は届きません。

だから勝ち筋は「要点だけ」です。今日の論点は1つに絞る。言うのは短く。相手が受け取れたら、次の論点はまた別の日で良い。これを繰り返すと、関係が壊れず、あなたの本音が通りやすくなります。短く言うのは負けではなく、上手い人の戦い方です。

「クッション言葉」は媚びじゃない~安全装置だ~

「すみません」「もし可能なら」「お手数ですが」みたいなクッション言葉、使うと負けた気がする人もいます。でもこれは媚びではありません。車のシートベルトみたいな安全装置です。衝突を避けるのではなく、衝撃を減らして目的地まで運ぶためのもの。

ただし、ここで大事なのは“卑屈にならないこと”。クッションは丁寧にするためであって、自己否定のためじゃないんです。「私が悪いんですけど…」を毎回付けると、相手は「じゃあ君が悪いんだね」と乗っかることもあります。なのでクッションは「相手への配慮」で止めて、「自分を下げる言葉」は減らしていく。これがコツです。

“本音の出し方”にはレベルがある~最初はレベル1で良い~

ここで、少しゲームっぽく考えましょう。本音を言うには難易度があります。いきなり難易度MAXのボス戦に行くと、だいたい負けます。だから最初はレベル1の本音から。

レベル1は「質問」です。「どういう意図でしたか?」「次からどう進めるのが良さそうですか?」質問は相手に考えさせるので、角が立ち難い。レベル2は「希望」です。「こうしてもらえると助かります」。レベル3は「境界線」です。「それは難しいです。ここまでは出来ます」。レベル4は「注意・指摘」です。「その言い方だと受け取り難いです」。あなたは段階を踏めば良い。いきなりレベル4を連発する必要はありません。むしろ、レベル1と2だけで人生がだいぶ楽になる人も多いです。

「言うタイミング」をずらすと勝率が上がる

本音が言えない人は、言うと決めたら“その場で言わなきゃ”と思いがちです。でもその場は、相手もあなたも熱いことが多い。熱い本音は火傷します。だからタイミングをずらすのは、逃げではなく戦略です。

会話の最後に一言だけ添える、「後で少し相談していいですか」と予告する、落ち着いた時間に短く伝える。これだけで勝率が上がります。あなたの本音は、相手を困らせるためではなく、関係を前に進めるためにある。前に進めるなら、タイミングは選んで良いんです。

それでも怖い時は、「小さな本音」を出して自分を守る

最後に、どうしても怖い時。あります。そんな時は、深い話をせずに“小さな本音”だけを出すのがおすすめです。「今ちょっと考える時間をください」「今日はここまでにしたいです」「少し整理してから話したいです」。これも立派な本音です。自分を守る言葉です。こういう言葉が言えるようになると、あなたは本音のハンドルを取り戻していきます。

この4章で伝えたかったのは、本音は“勢い”ではなく“技術”で伝えられるということです。あなたが本音を言えないのは、弱いからじゃありません。守り方が上手過ぎて、言葉の出し方が「安全第一」に偏っているだけ。だから安全を確保しながら伝えるレシピを使えば良い。あなたらしいまま、きっと、ちゃんと伝えられるようになります。

次はいよいよまとめです。本音を言える人になることは、人生の主導権を少しずつ取り戻すこと。あなたのコンパスを、あなた自身が持つための最後の締めに入りましょう。

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まとめ…本音は武器じゃなくコンパス~今日から一歩だけ進もう~

本音が言えないって、本当に苦しくて疲れます。言葉にしなかった分、心の中で何回も再生されて、「あの時こう言えたら…」と自分を責める反省会が始まる。しかもこの反省会、だいたい参加者があなた一人で、司会もあなたで、審査員もあなたで、何故か寝る前に判決まで即日出ます。厳し過ぎる。そんな裁判、今すぐ閉廷していいです。

この記事で一番伝えたかったのは、「本音が言えないのは弱さではない」ということでした。あなたが本音を飲み込むのは、相手を傷つけたくない、関係を壊したくない、場を守りたいという“社会で生きる力”が働いているからです。ただ、その力が強過ぎると、あなたの心が先に擦り減ってしまう。だから必要なのは、根性論ではなく“整え方”でした。

まず、あなたがハマりやすいのは「立場沼」。上下や空気、過去の経験や損得が絡むと、本音は喉元で止まります。次に、しんどい時は「避難所」。本音を消すのではなく、メモや実況で安全に置ける場所を作る。すると心は潰れ難くなります。そして飛躍は、一発逆転ではなく小さな成功の積み重ねでした。強さとは、声の大きさではなく、状況を整えて着地を作れること。最後に、言い方のレシピ。事実➡気持ち➡お願い、主語は「私」、要点は1つ、タイミングは選ぶ。これだけで、本音は“角を丸めて運べる”ようになります。

ここまで読んで、「なるほど」と思っても、明日から急に人生が変わるわけではありません。むしろ変えなくて良いんです。あなたの良さは、優しさと慎重さと、相手を思いやれるところにあります。それを捨てる必要はありません。やるのは調整です。あなたの優しさが、あなた自身を苦しめないようにする調整。これが出来ると、人間関係はジワッと楽になります。

最後に、今日から出来る“1歩だけ”の提案を置いておきます。大きな本音を言う必要はありません。まずは小さな本音で十分です。「少し考える時間をください」「今の説明、もう一度お願い出来ますか」「私はこうだと助かります」。この一言が出せたら、あなたはもう前に進んでいます。翼が生える日は突然じゃなく、羽根が1枚ずつ増えた結果、ある日フッと軽くなる。飛躍ってそういうものです。

本音は、相手を刺すための刃ではありません。あなたの人生がどっちに進むべきか教えてくれるコンパスです。コンパスを持っているのは、他の誰でもなくあなたです。焦らなくて大丈夫。今日のあなたが、昨日よりほんの少しだけ自分の味方になれたなら、それだけで十分な前進です。

今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m


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