介護のお仕事での自己開示のあり方

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はじめに

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介護のお仕事では自分の氏素性を明かさねばお仕事が成立しません。

特に私の住む田舎町では、その傾向がとても強いものです。

どこに住んでいなさる?

〇〇かいや、違うで?

こうして互いの自己紹介から介護の現場が始まるわけです(*^▽^*)



介護のお仕事の自己開示とは?

自己開示と言うのは、自分の個人情報を開示することです。

名前や嗜好といった好み、姿、言葉使いまで含めると実に個人情報を開示してお仕事に臨むものです。

そもそも、サービスを提供する上で、利用者さんの情報はまとめて介護支援専門員やサービス提供責任者が聴取したデータが回ってきます。

介護保険の利用者さんはサービスの利用前に多くの個人情報を開示した上でサービス利用に臨んでいます。

実際にサービス提供に来た訪問介護員といった支援者さんの情報を利用者さんが聞きたくなってもおかしくないことなのです。

直前にあれこれ聞かれたばかりですから、聞いてやろうという心理が自ずと働くのは当然のことです。

介護のお仕事で自己開示をする重要性

自己開示と言いましても住所や電話番号などの情報は避けるべきです。

利用者さんが個人であるのに対して、支援者さんは組織に属して介護保険法に基づいて訪問し、支援する公人であるポジションを背負うからです。

自分では良かれと思っても思わぬペナルティーが事業者や行政、法律により影響するリスクがあるわけです。

特に個人同士の繋がりにならないように配慮することが重要で、個人が特定される情報については事務所情報を活用します。

例えば年賀状や暑中見舞いなどは事務所経由を促すことで事業所に対して常の援助が適切であり、良好な関係性を構築できている証明にもなります。

介護のお仕事で自己開示をしても良い情報

自分の好き嫌いを利用者さんの気分が害しないように配慮して伝えることはOKです。

いわゆる私はこう思うという境地です。互いの人間性に関する情報の交換を妨げる法律はありません。

ですが、あくまで利用者さんの気分を害しない範囲を意識することが重要です。

自己開示をうまく進めつつ、良質な援助関係を構築する。

自己開示を上手く活用することで得られる効果はたくさんあります。

特に支援者側は上手く活用することで一石二鳥の効果を得る事が可能です。

まず互いの信頼関係の造成に一役。

その過程で知る利用者の心情を得て、利用者の望みを理解して深い援助方法を構築することができます。
そして更に進めることで、利用者さんのその人なりの理想的な自立像へ結びつけることができます。

この境地まで進めることが支援者として計画的に行えた時の達成感はとても深いものがあり、まさに感慨は一入のものと言えましょう。

この流れを意図的に実践できるようになりますと、その手法はサービス提供責任者のポジションに就いた時には如何なく発揮され、事業所全体へ伝播させることも容易なはずです。

自己開示を進める条件

この自己開示の手法。

集団下では上手く進まないことが多いのです。

特に施設やデイサービスといった少数の職員で集団となる利用者さんと関わる場では、あまりうまく進みません。

介護支援専門員や訪問介護員、訪問看護師といった利用者さんの自宅に向かい、1対1の援助で進む中で、比較的容易に醸成されます。

これは個別面会における特別性が働くからです。

『あなたと私だけの秘密』という境地です。

とはいえ、施設やデイサービスで自己開示の条件が揃わないわけではありません。

個別ケア、1対1の環境を作ってしまえば、自己開示の手法は効果を発揮します。

ただし、Aさんとだけ…という具合に個別性を出すことは避けます。

利用者さんの全員と個別な状況をスタッフで分担して作り上げることが大事です。

このため、一般のケアワーカーに数人の利用者さんを直接担当してもらうシステムを設ける施設もあります。

全利用者さんを意識するのは集団にあって個を作り出さず、まとまることで全体としての昇華を狙うこと、個を意識し過ぎて利用者さんから平等性を欠くなどのクレームを回避する意味合いがあります。

もちろん差を付けることは許されないことです。

自己開示は信頼を醸成して個別ケアを昇華させる土台となる。

互いに自己開示を進める流れで、厚く醸成された信頼関係は新たなチャレンジ機会を得た時に共に挑戦するという意欲に直結していきます。

誰だって信頼するパートナーから勧められて、難しいチャレンジでも納得して勇気を出して進みやすくなります。

そんな土台を作るベースになるのが自己開示なのです(*^▽^*)

後書き

自己開示は介護支援専門員の教科書にも出てくるワードですが、簡単に言うと個人情報の適時適切な量の開示というところです。

私も介護支援専門員時代には住んでいる市町村くらいは開示しましたし、年齢や子供の数、妻がいる、祖父母と同居程度の漠然とした情報は積極的に開示したものです…嘘です。

必ず聞かれるので応じて答えていた程度です。

その程度であればと一線を引いておくことも、とても重要な要素なのです。

住所は番地などまで開示すれば贈答品が届き、収賄の世界に転化してしまい、事業所からペナルティーを受けるタネになります。

何事も適度、適切が重要なのは言うまでもありません(*^▽^*)

管理人
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