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介護をするのに、向き不向きがあると思いますか?
じつはないのです。
誰でも出来ること…それが介護のお仕事です。
と、いうといろいろ語弊やクレームがあるかもですけど、ないものです。
それは人の営みを介添えするのがお仕事ですからね。
じつは、現場で働く介護職員さんもいろんな面で、本当は不足することも抱えていたりするものです(*^▽^*)
介護のお仕事は人の営みを介助することなので、人生を生きてきた大人であれば、育児や親の介護をしてきた経験などから、介護をお仕事とすることは可能なことです。
『 おトイレやお風呂の手伝いなんて…とても…。 』と、おっしゃるのは最初だけのことで、同僚や先輩方と一緒にお仕事をする中で自然と、利用者さんに苦痛なく介助の手を貸せるようになっていくものです。
ただスタートから誰もが介護に関する国家試験である介護福祉士クラスの技術と知識があるかというとそういうわけではありません。
何せ、国家資格ですから、試験には専門用語もいろいろ出てきますし、実技試験でも細々とした注意点が幾つもあるものです。
ですが、この介護福祉士の受験も企業にお勤めして3年間分の実務経験が必要ですから、その間に十分な経験と知識が養われるのは言うまでもありません。
また取得には20代でも50代60代の方でも私は年齢を問わずに可能だと思います。
少し…コツはですね、真面目に仕事をすることと声かけや手足の位置など細かいことに拘る技術が必要なだけです。
誰でも熱心に取り組めば勤まるお仕事です…と、簡単に言い切れたのは基本部分になってきています。
基本的には誰にでも参加するチャンスがある、就職して働くことが出来るという入り口の広さがあるということですね。
だがしかしです。
現在はだいぶ事情が変わっています。
これ、人手不足の影響だと思うのですけど、動きや機転が効くなど要領良くという要素とその道のスペシャリストが占有する構図も産み出しています。
簡単に言うと忙しいので、出来る人は出来るが、出来ない人は落ち込み、淘汰されてしまう構図。
忙しさにかまけて新人育成を怠る事業所ほど倒産していく傾向にあります。
スペシャリストと銘打ちましたが、お局様ですね。
古株による企業の私物化です。
さて多少脱線したので、戻しますが介護は誰にでも出来るお仕事の1つです。
全般的な企業体質の変質について、じつはもう1つの方向性があります。
真のスペシャリストの統合とも呼ぶべき動きです。
人は、誰しもが人生を過ごし、培った才能や経験を持っているものです。
基本は利用者さんの介護が大事なのですけども、介護畑に来るまでのキャリアが尊重される向きです。
まず紙だらけですから、パソコンなどITのスキルを持つ方。
利用者さんもいろんな方がおられるので話術に長けた方。
もちろん根強く体力のある方。
運転技術に優れた方。
施設でも在宅でも電子機器に強い方も重宝されます。
大工さんや建具屋さんなどなど生活向きのスペシャリストが介護の業界で大事にされます。
だんだんと介護だけに特化していられない時代になってきていると思います。
生活が、個人単位で自由を得て多様化していますから、ニーズを把握して、計画を立てて~と個別性を尊重する傾向に無理があるわけです。
きちんと把握するだけで、膨大な時間を必要としますから。
把握したつもりでも浅く広くしか把握できていないので、いくら計画を立てようとも中途半端な計画しか出来上がらないわけです。
一方で、個人単位では日常的にいろんなトラブルが発生していくわけですから、対処に追いつかなくなるというのが私の見方です。
介護は基本的に『生活が成り立つように』が、モットーですが、そのうち、範囲外はろくな助言も出来ないという人材ばかりになってしまうのではないかな…と危惧するところです。
そこで各種専門家連合を組んで対処したり、随時、1つずつ解決するという処置型介護提供が今後の眼目になるんじゃないかと予測しています。
介護職員に介護の向き不向きはない…というお話でしたが、この業界で仕事をするのにいろんな前職歴があると重宝されますし、新しい介護の世界を開く道標を担える人材になると思うんですよね。
どんな人生であれ、その人が生きた経験は必ず生かされるのが介護という現場だと思います。
利用者さんの経験や生活歴もいろいろですからね。
本当の意味でそんな利用者さんにきちんと向き合って対応していくには、いろんな方の関わりが大事というものです。
とはいえ、進化していける事業所さんと旧然とした事業所さんで二極化していくかなとも思います。
それだけ、介護業界の実態は複雑だとも言えます(*^▽^*)