カビ天国の逆襲!梅雨に舞う胞子と戦う“人類掃除隊”の物語

目次
はじめに…梅雨が来ればやつらも来る――湿気とともにカビ王国が目を覚ます!
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梅雨が来ると、空気が変わる。
じっとりと肌にまとわりつく湿気、ポタリと落ちる水滴、そして鼻先に感じるあの、なんとも言えないにおい。
そう、それは、カビたちの活動が始まった合図である。
人類が気づかぬうちに、静かに、確実に、ヤツらは増えている。
食器棚の裏、洗濯機のふち、そして…お風呂の天井の、そのまた奥。
湿気というごちそうに囲まれ、石けんカスを酒に、胞子というタネをまき散らしながら、カビ王国は今日も賑わっているのだ。
6月には3つの記念日がある。
入梅、カビ取るデー、夏越しの祓。
まるで「カビに立ち向かえ」と言わんばかりの並びである。
これは偶然だろうか?それとも――カビ天国と闘う者たちへの天からの啓示かもしれない。
高齢者の暮らしを支える施設においても、カビとの静かな闘いは始まっている🩷。
浴室の天井を誰も見上げなくなった頃、そこではすでに胞子たちのダンスパーティーが始まっているのだ。
そしてその真下には、在宅酸素の管をつけたおじいちゃん。
肺気腫のおばあちゃん。
ああ、なんという無防備な呼吸。
「カビなんて、ちょっと黒いだけじゃない?」と思ったそのときから、王国の侵略は始まっている。
さあ、6月というこの季節。
今こそ、掃除という名の逆襲を始めよう。
カビ天国から、我らの空気と健康を取り戻すために――!
第1章…胞子たちの午後三時会議!カビ王国の繁栄
6月、梅雨の湿気が施設の中を包みこむと、カビ王国もまた静かに目を覚ます。
だがその目覚めは、派手な号砲や大声ではない。
じわり…と、下から、肌のきわから、しっとりと始まるのだ。
おむつの中――それは人類にとってのケア領域でありながら、カビたちにとっては湿気と栄養のデパ地下である。
排泄物の名残、洗いきれなかった石けん、そして優しい体温。
菌たちは静かにこうつぶやく。
「ここ、天国じゃん…」と。
寝たきりのおじいちゃんおばあちゃんの身体のすみっこでは、カンジダという名のカビが、ちょこんと芽を出す。
陰部まわり、太もものつけ根、そしておなかのシワの奥――人間が無意識に放置しがちなその場所こそ、カビたちが「別荘」と呼ぶ人気エリアである。
そこにこっそりと、真菌たちのコテージが立ち並び、うっすらと赤く腫れた肌を眺めながら、胞子ワインをちびちびすするのだ。
だが、彼らにとっての本拠地は別にある。
そう、それは浴室の天井だ。
職員が誰も見上げない静かな高み。
湯けむりのなか、カビ長老が居座る王座のまわりに、胞子の精鋭たちが集まり、今日も午後三時の会議が始まる。
「どうだ、最近の湿度は?」
「申し分ありません、長老。昨日も70%越え。住み心地、最高です。」
「よろしい。風が吹かぬ今こそ、胞子部隊を全面展開せよ。洗い場の隅も、シャワーチェアの裏も、忘れるな。あと、天井を見上げない利用者の真上が狙い目だ。」
胞子たちは一斉に飛び立つ。
湯けむりをすべるように、見えない粒となって空気を舞い、カビ王国の領土を広げていく。
彼らの合言葉は一つ。
「湿ってさえいれば、ここは我らの天国!」
そんな中、浴室の入り口で気配を察する者がいた。
いつも優しくお湯をかけてくれる職員さんの背中が、今日はどこか違って見える🩷。
そう、彼女の手には…扇風機があった。
第2章…見えない敵と暮らしていた!高齢者と呼吸器のリスク
呼吸というものは、普段あまりにも自然で、あまりにも無意識である。
鼻から吸って、口から吐く。
風の音、木の香り、雨の湿気――それらを吸いながら、人は一日2万回近く、肺を動かして生きている。
だが、その空気の中に、見えない来訪者が紛れ込んでいることを、いったいどれだけの人が自覚しているだろうか。
「ちょっとくらいのカビ、大丈夫でしょ」
そう笑っていたあの日の若者も、今は在宅酸素のチューブを鼻に挿し、リクライニングベッドの上で、静かに、でも必死に、一回ごとの呼吸に集中している。
カビ王国の胞子部隊は、ついにその肺を標的に定めた。
音もなく、気配もなく、ふわりと肺胞へ入り込む。
カビたちは決して大声で攻め込まない。
ただしつこく、しぶとく、ぴったりと張りついては、ひとつ、またひとつと、自分たちの根を伸ばしていく。
「この人、最近熱があるのよね」
「検査しても菌は出ないし、風邪でもなさそうなのに…」
それは風邪ではなく、インフルでもない。
それは「カビの熱」――名前も知らない真菌たちが、静かに静かに、肺の中に植民地を作り始めた合図だった。
肺気腫、COPD、在宅酸素――それはカビにとっての「呼吸の隙間」。
フィルターのゆるみ、体力の低下、通気性の悪い部屋。
すべてが、カビにとってのごちそうフルコースだった。
そして今日もまた、天井の長老がつぶやく。
「よし、空調が止まった。換気もされておらぬ。ここが、今日の宴会場だ。」
真下で、誰かがくしゃみをした。
鼻の奥がムズムズして、目がかゆい。
でもそれは、花粉のせいではないのかもしれない。
カビたちの祝いの歌は、無音で流れる。
それは呼吸とともに、身体の奥へ染み込んでいく――。
第3章…人類掃除隊、反撃の三本槍!
「奴ら…まさか本気で掃除を始めおったか…?」
カビ長老の顔がぐにゃりとゆがむ。
長きにわたって築いてきた胞子帝国に、ついに異変が起きたのだ。
最初の一撃は、不意にやってきた――天井に届く長〜い柄のついたモップ。
あの穏やかな職員さんが、笑顔で歌いながら、天井をグイグイこすり始めたのである。
「あっつ!あっつぅぅ!ちょっと何してんの!」
カビたちはパニックだった。天井に集めたふわふわのベッドが、あれよあれよという間に崩されていく。
おまけにそのあと、何かスプレーが噴射された。
――アルコール、70%。
真菌にとっての即死ワードが、天井に響き渡った。
だが、それはほんの序章にすぎなかった。
次に現れたのは、プロの清掃業者。
空調ダクトから天井裏まで、機械を使って丸ごと吸引・除菌。
しかも「高齢者施設対応プラン」「空調清掃お見積り無料」のパンフレットまで配られていた。
なんたる徹底ぶり。カビたちの会議室だった換気扇は、今日、彼らの住まいから追い出される場所へと変わっていた。
「おのれ…人間ども…!」
だが戦いはまだ続く。浴室の片隅に、風の気配が立った。
扇風機である。
しかも真上を向いている。
まるで天井の隅に吹き荒れる逆風。
まるでカビ天国に現れた突風の神。
「風だー!やめてー!せめて風下に流してー!」
風の流れが、天井にこもった湿気を外へと運び、ついでにカビの怒号も一緒に吹き飛ばす。
この瞬間、風の通り道ができた。
お風呂に入った後、職員さんがひと手間加えるだけで、カビ王国は半分壊滅するのだ。
さらに追い打ちをかけるように、白く静かに現れた二体の無口な兵器。
除湿器と空気清浄機である。
しゃべりはしないが、その吸引力はあなどれない。
ひとつは空気中の水分をせっせと吸い取り、カビにとっての楽園を干上がらせ、もうひとつは胞子たちを空気中から丁寧にキャッチして、「HEPAフィルター付きですので」と涼しい顔でろ過していく。
カビ王国の兵士たちは泣き叫んだ。
「えっ、もう逃げ場ないじゃん!湿気も栄養もないし、空気まで清められたら生きてけないよ!」
こうして、長年続いていたカビたちのパーティーは、音もなく終わりを告げた🩷。
おじいちゃんのくしゃみは減り、おばあちゃんの咳も軽くなった。
誰も気づかないうちに、静かに守られていた空気が、そこにはあった。
第4章…掃除という名の“祓い”をせよ
6月という月は、不思議と“祓い”のにおいがする。
雨は降り続き、湿気は肌をなで、気づけば部屋の隅っこに黒い点々。
カビは音も立てずに居座り、だんだんと視界の一部になる。
でもそれって、すでに「心が慣らされてしまった証拠」かもしれない。
カビは黙って広がる。
誰にも気づかれず、だが確実に呼吸器を狙い、皮膚をむずがゆくし、空気の質を落としてくる。
ときに人間はそれを“老化”とか“体調の波”とかでごまかすが、カビ王国からすれば「よし、思うつぼ」というわけだ。
だが、日本には古来から、「そういうものをリセットする習わし」がちゃんとある。
6月30日、夏越しの祓。
半年分のけがれを落とし、無病息災を願う日である。
神社では茅の輪(ちのわ)をくぐり、人々は知らぬうちに、自分にまとわりついた“見えない何か”を払い落とす。
「カビって、けがれとそっくりじゃないか?」
ふと、そんな声が聞こえた気がした。
見えずともそこにいて、湿気とともにしのびより、体にまとわりつき、息を重くする。
それはもう、祓う対象としてふさわしい存在じゃないか。
ということで、祓いの儀式は今この場で、始まる。
タオルを手に、スプレー片手に、私たちは拭き取るのだ。
おむつまわりも、天井も、エアコンのフィルターも、「大祓」の心意気でピカピカにする。
その行為はただの掃除ではない。
――これは、儀式だ。心を整え、場を清め、誰かの呼吸を守るための。
水滴を拭き取るその瞬間、風がふわりと通り抜けた。
除湿器が静かにうなりを上げ、空気清浄機が青く光る。
それは、見えない神職たちが静かにお祓いをしてくれているようでもあった。
「カビ天国、祓われました!」
誰もそうは言わないけれど、そこにいた全員がちょっとだけ深呼吸していた。
空気が軽い。鼻が通る。咳が出ない。
不思議と、気持ちまでスッキリする🩷。
掃除という祓い。
それは現代の神事。
そして6月は、そのためにある月なのかもしれない。
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まとめ…6月はカビに勝った者が健康寿命を延ばす
高齢者施設の浴室。
そこにカビの長老が居座っていたなんて話は、誰も教えてくれなかった。
けれど、換気扇の下でむせるような匂いを感じたとき、誰かがこっそり咳き込んだとき、私たちは薄々わかっていたのだ。
「…なんか、ここ、カビくさいぞ」と。
カビは見えないところでじっと息をひそめている。
おむつの奥、天井の角、エアコンの風口、洗濯機のフチ。
でも見えないからといって、いないわけではない。
むしろ見えないからこそ、そっと近づいてくる。
鼻の中へ、肺の奥へ、肌のすきまへ。
だからこそ、掃除は単なる「作業」ではなくなる。
それは、誰かの息を軽くすること。
それは、寝たきりの人の肌を守ること。
それは、空気を清め、命をつなぐ、ちいさな革命。
掃除は、買い物リストの「ついで」じゃない。
それは、除湿器や空気清浄機という名の家電の勇者たちが活躍する舞台でもあり、プロの清掃業者が「ここまでやるのか」と思わせる手際の良さで敵を一掃する見えないヒーロー劇場でもある。
カビは倒せる。
湿気は抜ける。
空気は変わる。
そして人は、ふたたび、深く息を吸う。
入梅から始まる6月は、「カビに気づく月」ではなくて、「カビを祓って、健康を取り戻す月」だったのだ。
6月16日のカビ取るデー。
6月30日の夏越しの祓。
そのあいだにひそむカビ王国に、掃除三勇者の風を。
これは、笑って健康になれる、清らかな祓いと回復のストーリーだ🩷。
さあ、モップを持て。
風を起こせ。
カビ長老は、今日も天井の隅で震えている。
\カビ王国、ここに滅ぶ。/
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