ゴールデンウィーク?勤務ですけど何か?~妄想旅行と爆笑レクで乗り切る現場の黄金週間~

[ 介護現場の流儀 ]

はじめに…テレビの向こうは大移動~こちらは今日も“いつもの場所”で大活躍~

ゴールデンウィークは、街中がどこかそわそわしています。朝のテレビからは旅行の話題が流れ、駅も道路も人の気配でいっぱい。見ているだけで「賑やかですねえ」と思う反面、介護の現場に立つ人は、そんな空気を横目に今日の準備を整えています。けれど、この時期の勤務には勤務ならではの面白さがあります。遠くへ出掛けなくても、笑顔が生まれる場所はちゃんと足元にある。そう気付けるだけで、連休の景色は少し柔らかく見えてきます。まさに発想転換、気分一新です。

朝の送迎、バイタルチェック(体調の基本確認)、水分の声掛け、入浴の見守り。やることはいつも通りなのに、連休になると空気だけが少し変わります。テレビの中では空港で手を振る人がいて、こちらはエプロンの紐を結び直しながら「よし、今日も出発!」と小さく気合いを入れる。行き先は観光地ではなく職場なのですが、そこはそれ、「直行便で現場です」と心の中で自分にツッコミを入れたくなる朝もあります。

それでも不思議なもので、利用者さんの「来てくれて良かったわ」の、ひと言があると、胸の辺りがフッと温まります。豪華な予定表はなくても、誰かと笑って、ちょっとした会話に花が咲いて、レクリエーション(みんなで楽しむ活動)で手を動かしているうちに、今日という日がキラリと光り出す。連休の楽しさは、遠出だけが担当しているわけではないのだなぁと感じます。

賑やかな世間の波に乗れない日があっても大丈夫。雨降って地固まる、そんな日もあります。働くからこそ見える景色があり、働くからこそ拾える笑いがあります。慌ただしい中にもホッとする瞬間を見つけながら、現場ならではの黄金週間を覗いてみたくなりませんか?

[広告]

第1章…体は現場で心はリゾート~介護職員の脳内トラベルは今日も出発進行~

連休勤務を少し軽やかにしてくれるのは、ほんの小さな妄想力です。体は現場にいても、心までずっとロッカーに置いておく必要はありません。送迎に向かう車内で空を見上げた瞬間、白い雲が綺麗に並んでいたら、それだけで気分は滑走路。自由自在に出発できるのが、介護職員の脳内トラベルの良いところです。

朝はなかなかの多忙です。申し送り(勤務交代時の情報共有)を確認して、水分の準備をして、バイタルチェック(体調の基本確認)も進めていく。時計を見ながら手を動かしているのに、ふと一瞬だけ静かな間が出来ます。その隙間に心がスッと遠くへ飛ぶのです。タオルをたたんでいたはずなのに、気づけば南の島のホテルで朝食のパンを選んでいる。いや、手元はフェイスタオルですけどね、と自分でツッコミたくなるのも連休あるあるです。

この脳内トラベル、なかなか便利です。渋滞なし、切符なし、忘れ物なし。荷造りの途中で「あれ入れたっけ」と床にしゃがみ込むこともありません。出発は一秒、帰着も一秒。夢のような移動手段ですが、ちゃんと現実に戻ってこられるところがまた優秀です。利用者さんから「お茶ちょうだい」と声が掛かれば、バリの浜辺から一瞬で給湯室へ着陸。切り替えの早さだけは、ちょっとした職人芸かもしれません。

面白いのは、一人で空想しているのに、時々、周りまで巻き込まれることです。「今日の昼休み、心だけ温泉行ってきます」と言う職員がいれば、「私は北海道で海鮮丼かな」と返ってくる。そこへ利用者さんが「ほんなら私はこたつで十分やわ」とサラリと参加して、何故か会話だけで小旅行が完成する。豪華絢爛な観光地より、この何気ないやりとりの方が胸に残る日もあります。

気分転換というのは、長い休みを取れた人だけの特権ではありません。仕事の手を止めずに出来る、ささやかな息抜きも立派な知恵です。窓の外の青空を見て「今日は高原の空気ということにしよう」と思うだけで、肩の力がほんの少し抜ける。そんな小さな工夫が、忙しい日を柔らかくしてくれます。

連休に遠出できなくても、気持ちまで縮こまる必要はありません。現場で過ごす時間の中にも、笑える余白や、ホッとする景色はちゃんとあります。エプロン姿のままでも、心は旅支度完了。そう思えるだけで、今日の勤務は少しだけ明るくなります。


第2章…渋滞ニュースを見ながらひと笑い~休めない側だから見える連休の景色~

連休の報道は、見方を少し変えるだけで随分と面白くなります。出掛けられない人がしょんぼり眺める時間ではなく、働く人の目線で世の中を眺める時間にすると、画面の中の景色が急に立体的に見えてきます。賑やかな映像の奥にも、それを支える人がいて、混雑の中にも誰かの気遣いがある。そんなことに目が向くのは、介護の現場で日々あれこれ察して動く人ならではです。正に視点転換、軽妙洒脱な連休観察です。

朝のテレビでは、空港で手を振る家族連れが映ります。笑顔いっぱいで「行ってきまーす」と言われると、こちらも「いってらっしゃいませ」と心の中で見送ります。ただ、そこで終わらないのが現場帰りの目線です。後ろで荷物を運ぶ職員さん、案内を続ける係の人、床をサッと整える人まで気になってくる。「ああ、この空港もチーム戦なんだな」と思うと、旅のキラキラに少し違う光が混ざります。

高速道路の渋滞中継も、なかなか味わい深いものです。上からの空撮(上空から撮る映像)で車がズラリと並んでいるのを見ると、「この中でお手洗いを我慢している人、きっといるよね」と、つい生活感のある想像がよぎります。ロマンチックな旅路のはずなのに、急に現実が顔を出す。こちらはというと、送迎時間を気にしながら道路状況を見ているので、連休の道の流れにも妙な親近感があります。のんびり見ているようで、頭の片隅はすっかり業務モード。休憩中なのに勤務脳、これはもう職業あるあるです。

グルメ特集も負けていません。「大行列の限定スイーツ」と聞けば、美味しそうだなあと感じつつ、次の瞬間には「柔らかさはどうかな」「飲み込みやすいかな」と考えてしまう。介護食(食べやすさに配慮した食事)に慣れた頭は、連休でもなかなか正直です。チーズが蕩ける映像を見ながら、トロミ剤(飲み込みやすくする調整材)の加減を思い出してしまう辺り、もう笑うしかありません。口は旅番組を見ていても、脳はしっかり現場におります。

けれど、この見方は少し得でもあります。華やかな場面をそのまま受け取るだけでなく、裏側の動きや人の段取りまで感じ取れると、世の中が優しく見えてきます。遊びに行く人も、その場所で働く人も、どちらも連休を作る大事な登場人物。そう思えると、羨ましさが少しほどけて、肩の力も抜けていきます。

画面の中は大賑わい、こちらは通常運転。それでも、笑いながら眺める余裕がある日は悪くありません。旅の主役ではなくても、世の中を支える側の景色には、静かな誇りがあります。連休のニュースが少しだけ違って見えたら、その日の心持ちはもう十分に豊かです。

[広告]

第3章…行楽地より落ち着く場所~利用者さんと過ごす時間がじんわり沁みる理由~

連休の良さは、遠くへ行くことだけではありません。誰かと同じ時間を過ごして、「今日は気分が良いね」と笑い合えることにも、ちゃんと光があります。介護の現場には、その光がフッと差し込む瞬間があります。賑やかな観光地のような派手さはなくても、和気藹々とした空気の中で心がほどけていく。そんな時間は、思っているより深く人を元気にしてくれます。

お茶の湯気がのぼる午後、テレビでは温泉や行楽地の映像が流れています。露天風呂、海辺の宿、名物料理。見ているだけで楽しそうです。けれど、利用者さんがポツリと「人が多い所は疲れるわぁ。私は顔馴染みの場所がええ」と話すことがあります。そのひと言には、長い暮らしを通ってきた人ならではの静かな説得力があります。なるほど、旅の贅沢は移動距離だけではないのだな、と胸に落ちます。

介護の場には、安心できる顔触れがあります。いつもの席、いつもの湯加減、いつもの声掛け。変わらないものが揃っていると、人はこんなにも和らぐのかと感じる場面が少なくありません。環境調整(過ごしやすく整える工夫)という言葉で表すと少し硬く聞こえますが、実際には「落ち着くねえ」と笑ってもらえる空気作りです。その積み重ねが、連休の賑わいとは別の豊かさを育てています。

さらに心に残るのは、会話が小さな旅になることです。昔の修学旅行、若い頃に行った温泉地、新婚の頃の列車の思い出。回想法(思い出を辿る関わり)に繋がるような話が始まると、部屋の空気がスッと変わります。話を聞いているこちらまで、知らないはずの時代の駅前や商店街を歩いた気分になるのです。座ったまま全国を巡れるなんて、なかなか優秀な午後です。しかも切符はいりません。財布を出しかけて「いや出番ないな」と心の中でそっと引っ込めるくらいです。

利用者さんの「来てくれて嬉しいわ」という言葉は、行楽地の入場券よりもずっと温かいものがあります。予定通りに一日が進くことも大切ですが、その途中で交わす短い会話や、目が合って笑う一時が、日を丸くしてくれるのです。豪華絢爛ではなくても、心満意足の時間はちゃんと生まれます。

連休に働く日は、世間の華やかさと比べてしまうこともあります。それでも、誰かの安心した顔を見た瞬間、「今日も悪くないな」と思えることがあります。遠出をしなくても、人の温もりに触れられる日には、きちんと特別さがあります。静かな場所で交わす笑顔には、旅先のお土産とは違う、長く残る温もりがあります。


第4章…働いているのにちょっと得した気分?~現場ならではの“連休あるある”発見録~

連休勤務は、見方を変えると小さな“得”があちこちに隠れています。休みではないのに、気持ちが少し軽くなる瞬間がある。そこに気づけると、勤務表の文字までほんの少し優しく見えてきます。発想転換とはよく言ったもので、連休を「羨ましい時間」として眺めるだけの日と、「今日にも面白いことがある」と拾い上げる日では、心の疲れ方がまるで違います。

朝の道路が思ったより流れているだけでも、ちょっと得した気分になります。世の中が大移動の日でも、送迎の車がスイスイ進む時間帯に当たると、「これはもう裏ルートを手に入れた旅人では?」と言いたくなることがあります。旅人は旅人でも、目的地は職場なのですが、そこは静かに胸を張ってヨシです。早めに着けた分、利用者さんへの声掛けもゆったり出来る。慌ただしさが少し和らぐだけで、現場の空気まで穏やかになります。

昼の時間にも、連休ならではの味があります。外の飲食店は賑わっていても、こちらは持参したお弁当を広げながら、同僚と「その卵焼き綺麗だね」「その漬物、白飯泥棒だね」と妙に盛り上がる。豪華なコース料理ではなくても、こういう時間は妙に美味しいのです。食事介助(食べる動きを支える支援)を終えた後の一息には、特有の解放感があります。高級ランチではないのに満足感があるなんて、人の心はなかなか奥深いものです。

さらに、利用者さんからの言葉は連休になるとひと際、沁み入ります。「みんな休みやのに来てくれてありがとうね」と言われると、こちらの背中がスッと伸びます。感謝の言葉は年中で嬉しいものですが、こういう日に受け取ると、心に残る濃さが少し違います。豪華絢爛なご褒美ではなくても、このひと言には有形無形の力があります。思わず「そのひと言、給料袋にそっと入れて持ち帰りたいです」と心の中で呟くくらいです。

そして連休勤務には、笑いのタネも増えます。レクリエーション(みんなで楽しむ活動)で旅気分の話題を出すと、「私は北海道でカニを食べたつもりで、このおやつをいただくわ」と利用者さんが言って、その場がパッと明るくなることがあります。別の方が「ほな私は温泉帰りの顔しとく」と続けば、こちらはもう吹き出しそうです。現場には、誰かを楽しませようとしているうちに、自分まで元気になる場面がちゃんとあります。

連休に働く日は、損をしているように感じる瞬間もあります。それでも、道路が少し空いていたり、昼休みに笑えたり、ありがとうの言葉が深く沁みたり、思いがけない“得”は静かに積み上がっています。派手ではなくても、それは暮らしを支える人だけが受け取れる景色です。そう考えると、勤務中の今日もなかなか捨てたものではありません。

[広告]


まとめ…遠くへ行かなくても笑い合えたら今日はもう立派なゴールデン

ゴールデンウィークの輝きは、飛行機の距離や宿の豪華さだけで決まるものではありません。誰かの一日が穏やかに進み、「今日も楽しかったね」と言える時間があるなら、その日にはもう十分な温かさがあります。介護の現場で交わされる声、気遣い、笑顔には、質実剛健な頼もしさと、心満意足の温もりがあります。

朝から夕方まで動きっ放しの日もあります。送迎が終わればホッとして、入浴介助(入浴を支える支援)が始まればまた集中、気づけばお茶の時間で、もう時計がこちらを見ている。いやいや、そんなに急かさなくても、こちらだって精一杯ですと言いたくなる日もあります。それでも、利用者さんの「ありがとう」や、同僚との短い笑い声が一つ入るだけで、空気はフッと軽くなります。そういう瞬間は、観光パンフレットには載っていないけれど、きちんと胸に残る景色です。

外の賑わいに乗れない日があっても、それは寂しい連休と同じではありません。働く人にしか見えない景色があり、働く人にしか受け取れない言葉があります。遠出がなくても、心が少しほどけたなら上出来。豪華絢爛でなくても、今日という日が誰かにとって安心の場所になったなら、それはもう立派な“特別”です。

連休勤務の日は、どうしても世間と比べたくなるものです。けれど、比べるより先に、足元にある小さな喜びを拾ってみると、景色はちゃんと変わります。笑えたこと、助かったこと、ほっとできたこと。その一つひとつが、忙しい日の中で静かに光ります。

旅に出られない年があってもいいのです。今日は現場へ向かい、誰かのそばにいて、無事に一日をつないだ。それだけで、胸を張ってよい働きです。エプロン姿のままでも、十分に晴れやかな日はあります。そんなふうに思えたら、明日の足どりも少しやわらかくなります。

[ 広告 ]

今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m


[ 応援リンク ]

ブログランキング2つに参加しています。応援クリックをお待ちしております。

[ ゲーム ] 作者のitch.io(作品一覧)


  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。