年度末が地獄化する理由~ケアマネさんの春先てんやわんや物語~
目次
はじめに…ようこそ年度末~予定表が雪崩れる季節へ~
3月が近づくと、世の中の空気がフワッと落ち着かなくなります。街は卒業や異動の気配でザワザワ、会社の人は内示だ引き継ぎだと目が泳ぎ、コンビニの棚まで「新生活っぽい顔」をし始める。春って本来、温かくて希望に満ちた季節のはずなのに、何故か予定表だけが先に満開になるんですよね。
そして、ケアマネージャーさんの年度末は、ちょっと種類の違う忙しさが来ます。大企業の「席替えレベル」ではなく、生活そのものが動く人たちの“変化の波”が、じわじわ一気に押し寄せてくる感じです。例えば、退院が増える、家族の事情が変わる、サービスの組み直しが必要になる、寒暖差で体調が揺れて連絡が増える。そこに「年度の切り替わり」という制度の都合も乗ってきて、気づけば電話も書類も訪問も、同じ日に手を振って呼んでくる…はい、こちらへどうぞ、と。
しかも困ったことに、年度末の忙しさって「頑張れば終わる」タイプだけじゃないんです。むしろ頑張った人ほど、次の依頼が安心して集まってくる不思議。忙しいほど頼られる、頼られるほど忙しい。優秀な人ほどスケジュール帳が黒くなる現象、あれです。まるで年度末が、ケアマネさんの能力テストみたいな顔をして近づいてきます。
この記事では、「なんで年度末はこうなるの?」を、なるべく笑って読める形で整理していきます。一般企業の異動シーズンの話も少し混ぜつつ、介護の現場ならではの“年度末あるある”をほどよく解剖します。読み終わるころに、「ああ、これ私だけじゃないんだ…」と肩の力が抜けて、明日ひとつ電話をかける元気が残っていたら大成功です。
それでは、年度末という名のジェットコースターへ。安全バーはありませんが、代わりに温かいお茶を用意して、ゆっくり行きましょう。
[広告]第1章…人事異動という名の春の嵐~ソワソワが職場に漂う~
年度末に忙しい仕事って何?と聞かれたら、まず思い浮かぶのは「人が動くところ」です。大企業、行政機関、学校、そして病院。いずれも3月の終わりが近づくほど、空気が落ち着かなくなります。会議室の扉がいつもより固く閉まり、廊下での立ち話が増え、上司の表情が“いつもの無表情”から“意味ありげな無表情”に変わる。はい、始まりました、春の嵐。
一般企業だと、だいたい3月の中旬から下旬に内示が出て、4月1日にはもう新しい部署で仕事が始まります。これがまた、単なる席替えじゃないんですよね。机だけ動かして終わるなら平和ですが、仕事の中身ごと入れ替わることがある。となると、3月は「引き継ぎ」という名の大運動会になります。
引き継ぎって、書類を渡せば終わり…ではありません。相手に“腹落ち”してもらって初めて成立します。つまり、自分の頭の中にある「この案件の地雷ポイント」や「この人にはこの言い方が無難」みたいな、地味だけど命綱みたいな情報まで渡さないといけない。しかも渡す側も、4月からは別の世界で即戦力になれと言われるので、新しい部署のルールや専門用語を先取り学習し始めます。3月の人は、半分は今の仕事、もう半分は未来の仕事。二足の草鞋が標準装備です。
異動があると「仕事」が動く前に「気持ち」が揺れる
ここで地味に効いてくるのが、心の揺れです。異動って、表向きは「新しい挑戦」ですが、現実は思惑がいろいろ混ざります。期待されて抜擢される人もいれば、現場の空気を変えるために動かされる人もいる。本人が望んだ異動ならまだしも、「え、私なんですか…」が混ざると、3月の精神は忙しさに拍車がかかります。
しかも異動は、異動する本人だけの話じゃありません。周囲も巻き込まれます。上司が変われば決裁のテンポが変わる。担当者が変われば連絡の癖が変わる。窓口が変われば、相談しやすさが変わる。つまり年度末は、仕事の量だけじゃなく、仕事の“やり方”そのものが揺れる季節なんです。
介護の現場は異動が少ない?…でも油断すると背後から来る
「介護業界は、一般企業ほど部署を飛び越える異動は少ない」と言われがちです。確かに、営業から経理へ、みたいな大ジャンプは多くありません。でも、法人の中での配置替えや担当替えがゼロかと言えば、そうでもない。人が足りないところへ応援、相性の調整、体制の立て直し。理由は様々で、春はその調整が起こりやすい季節でもあります。
そして、ここがこの話のポイントです。一般企業の異動の嵐は「社会全体の現象」なので、介護の仕事にもちゃんと波が届きます。病院、役所、家族の職場、学校、引っ越し。周囲が動けば、利用者さんの生活も動く。生活が動けば、支援の組み立ても動く。つまり年度末は、ケアマネさんの手元に“社会の季節イベント”が回ってくる季節なんです。
この章では「年度末は、人が動くから忙しい」という土台を作りました。次の章では、いよいよ本題。何故、ケアマネージャーさんが年度末に例外なく忙しくなるのか、そしてなぜ忙しいほど依頼が集まってしまうのか――その“あるある構造”を、ちょっと笑いながら見ていきましょう。
第2章…ケアマネさんは例外なし!~「依頼が増える」年度末あるある~
さて、ここからが本題です。一般企業の年度末は「異動の準備で忙しい」でしたが、ケアマネージャーさんの年度末は、忙しさの質がちょっと違います。ひと言で言うと、「生活の変化が一斉に起きるから忙しい」。そして、その変化の中心に立ってしまうのがケアマネさん、という構図です。まるで交差点のど真ん中で交通整理をしている気分になります。しかも車だけじゃなく、自転車もベビーカーも、たまに暴走する三輪車も来ます。
年度末に増えやすいのは、新規の相談、サービス調整、書類の整え直し、関係者との連絡…いわゆる「連鎖する仕事」です。1つの相談が来たら、それで終わりではなく、そこから関係する場所へ波紋が広がっていきます。病院、訪問看護、訪問介護、デイサービス、福祉用具、住宅改修、そして家族。連絡をして、状況を聞いて、段取りを作って、書類を整えて、説明して、確認して…気づけば手帳の余白が消えています。余白が消える速度が、春だけ倍速になるんです。
「頼られる人ほど忙しくなる」不思議な引力
ここで起こるのが、年度末あるあるの1つ。「忙しいほど依頼が集まる現象」です。これ、理屈は割りとシンプルで、忙しい時ほど“確実なところ”へ依頼が寄るからなんです。
例えば、サービスを依頼する側の事業所さんも、年度末は人の入れ替わりや欠員、利用者さんの増減でバタバタしがちです。そんな時に「新しく探して一から説明して、断られてまた探して…」という二度手間は、正直つらい。だからこそ、普段から連携がうまくいっていて、動きが読みやすく、相談しても返ってくる場所へ依頼が集中します。つまり、信頼されているところほど、年度末に忙しくなる。忙しいほど信頼される。もう、回転寿司みたいに回ってきます。止まるボタンはありません。
そしてケアマネさん側も、無意識に同じ判断をしやすくなります。もちろん利用者さんの希望が最優先ですし、選択肢を提示して一緒に決めていくのが基本です。ただ、年度末に時間が削られると、人は「確実に進む道」を選びやすくなる。これは怠けではなく、生存戦略です。電話しても繋がらない、空きがない、調整が難しい…そんな不確定要素を減らして、最短で安全に着地させたくなる。それがプロの判断でもあります。
小規模事業所ほど“依頼され難い”という切なさ
ここで、ちょっと切ない話も出ます。小規模の事業所さん、個人事業所さん、少人数で回しているところって、普段からギリギリの体制のことが多いですよね。サービスの質が高くても、枠がパンパンで「これ以上受けられません」が起きやすい。年度末は特にその確率が上がります。
すると依頼する側は、「断られるかもしれない」先に声を掛けるのを躊躇いやすくなるんです。断られた後に別を探す時間がないから。これは“優劣”の話ではなく、“タイミングと余力”の話。だからこそ、年度末は依頼が偏る傾向が強まります。結果として、大手や地域の中核の事業所さんに話が集まりやすい。ケアマネさんも、そこへ連絡する回数が増える。ますます忙しい。はい、また回転寿司です。
一流のケアマネさんは「自分の焦り」を客観視できる
ここで、ちょっとだけ“腕の差”が出るポイントがあります。年度末は、ケアマネさん自身も忙しさで視野が狭くなりがちです。でも一流のケアマネさんは、自分の中に出てくる「早く決めたい」「確実に進めたい」という焦りを、ちゃんと自覚しています。そしてその上で、利用者さんにとっての最適がどこにあるかを、もう一度丁寧に確認します。
ここが出来ると、年度末の忙しさの中でも、ケアマネジメントの質が落ちにくい。逆にここを見落とすと、忙しさに押されて“いつもの流れ”で決めてしまい、後から「本当は別の選択もあったかも」となる。年度末は、ケアマネさんの仕事が“速さ”と“丁寧さ”の綱引きをする季節なんです。
この章では、年度末に「なぜ依頼が増えやすいのか」を、連鎖と偏りの視点で見てきました。次の章では、もう少し身体と季節の話に寄ります。3月の寒暖差、行事、体調の揺らぎが、どうして新規相談や調整を増やしてしまうのか。ケアマネさんの電話が鳴る理由は、机の上だけじゃなく、空気の中にもあるんです。
第3章…3月の寒暖差と行事がトリガー?~体調ゆらぎが仕事を呼ぶ話~
年度末の忙しさって、「制度」や「書類」だけの話に見えがちですが、実はもう1つ大きな犯人がいます。そう、季節です。3月って、春っぽい顔をしながら、急に冬のパンチを入れてくるでしょう?朝は寒くて手袋、昼は暖かくて上着が邪魔、夕方は風で震える。人間の体は、そんなに器用に衣替えできません。特に高齢者さんは、体温調整や水分調整が追いつき難いので、ここで体調が揺らぎやすくなります。
ケアマネさんの電話が鳴るのは、だいたいこの“ゆらぎ”が大きくなったタイミングです。「最近ふらつく」「食欲が落ちた」「夜眠れない」「転びそうになった」「トイレが近い」「むくみが出た」など、1つ1つは小さな変化でも、生活が崩れ始める予兆になりやすい。すると、家族や支援者は動きます。動けば、調整が必要になります。調整が必要になれば、ケアマネさんの出番です。季節の変わり目は、こうして静かに仕事が増えてくるんです。
“冬の乾燥”と“春の油断”が合体すると厄介
冬は空気が乾燥しています。乾燥すると体の水分は奪われやすくなりますが、ここで難しいのが、高齢者さんほど「喉が渇いた」を感じにくかったり、「水を飲むとトイレが近くなるから控えたい」と思いやすかったりすることです。さらに冷えると体が強張って動きが減るので、循環も落ちやすい。結果として、体の中の水分バランスがギリギリのまま春へ突入することがあります。
そこに春の陽気が来ます。「今日は温かいね、散歩しよう」「久しぶりに外へ出よう」「行事があるから参加しよう」。これ自体はとても良いことなんですが、体の準備が整っていないと、急に活動量が上がって水分が失われやすくなります。汗として出る分だけでなく、呼吸や皮膚からも水分は抜けます。すると、ふらつきや立ち眩み、便秘、怠さ、意欲低下など、生活に影響する変化が出やすい。ここが“相談が増える入口”になりがちです。
つまり、冬の乾燥で削られた貯金のまま、春のイベントで出費が増える。家計簿なら赤字確定といったところですが、体も同じで、赤字になると途端に不具合が出ます。年度末の忙しさは、体の家計簿バランスが揺れる季節でもあるんです。
3月は行事が多い~嬉しいけど体には刺激が強い~
3月って、ひな祭り、お花見の準備、卒業、送別、親戚の集まり…行事が多い月です。行事って、気持ちは上がります。笑顔も増えます。人と会うと、元気も出る。これは本当に大切なことです。
ただ、行事は“刺激”でもあります。普段より食べる量が増える、塩分が増える、甘いものも増える、睡眠がずれる、移動で疲れる。これが重なると、持病のある方ほど体調が揺れます。すると、急にサービス調整が必要になったり、通院の段取りが増えたり、家族の支援が追いつかなくなったりする。つまり、行事は元気の源である一方で、生活が崩れ始めるスイッチにもなり得るんです。
ケアマネさんが年度末に忙しい理由は、こういう「季節と生活の変化」が重なりやすいから。しかも3月は、皆さんが忙しい。家族も仕事や卒業関係でバタバタしているので、「いつもなら家族が何とかする部分」も、支援の調整に回ってきやすい。ここでさらに仕事が増えます。春って、華やかに見えて、裏側が大運動会です。
忙しい時ほど大事なのは「予防のひと声」
ここで、現場感のある話を1つ。年度末に強いケアマネさんほど、実は“予防の声掛け”が上手です。体調が崩れてから調整するより、崩れないように先にひと声、掛けておく方が、結果的に仕事が増え難いからです。
「今日は温かいけど朝夕は冷えるから、上着を忘れないで」「外出するなら水分を持っていこう」「トイレが心配なら、少しずつ回数を分けて飲もう」。こういう小さな一言が、転倒や脱水の入り口を塞いでくれることがあります。年度末に忙しいのは避け難いけれど、忙しさの“爆発”は少し抑えられる。ケアマネさんの仕事って、調整力だけじゃなく、未来を少しだけ良い方向へずらす力でもあるんですよね。
さて、次の章では、もう1つの大きな波に触れます。市役所や窓口側の担当が変わると、ケアマネさんの仕事はどう変わるのか。制度の最前線で起きる「人が変わる影響」は、思った以上に生活へ響くことがあります。春の嵐は、机の上でも起きるんです。
第4章…市役所の窓口が変わると世界も変わる~手引き本10cmの壁~
年度末の忙しさの話をしていると、「え?それってケアマネさんの都合で忙しいだけじゃないの?」と思われることがあります。違います。忙しさの正体は、“相手側も動く”ことです。中でも影響が大きいのが、市役所など行政側の担当や窓口が切り替わるタイミング。それも年度末の終わり間際。ここに春の嵐が追加で吹き込みます。
介護保険の手続きは、仕組みとしては全国共通のはずです。制度の枠組みも、書式も、手引きもあります。ところが現場では、同じ書類でも「この出し方が通りやすい」「ここは丁寧に書くと確認が早い」「このケースは事前相談した方が安全」みたいな、“運用の空気”が確実に存在します。ここが変わると、ケアマネさんの仕事の肌触りが変わります。そう、同じ道でも舗装が変わると走り難いのと同じです。
“制度は同じ”でも“人が違う”と動き方が変わる
市役所の介護保険担当の窓口や、課の責任者、地域包括の担当者さんが変わったとしましょう。これが何故、影響するか。理由はシンプルで、人が変わると「確認の癖」と「判断の温度」が変わるからです。
ある担当者さんは、相談に対して早めに方向性を示してくれるタイプかもしれません。別の担当者さんは、規定の範囲を厳密に確認してから返すタイプかもしれません。どちらが良い悪いではなく、スタイルの違いです。ケアマネさんは、その違いに合わせて書き方や相談のタイミングを調整します。つまり、年度末から年度初めにかけては、その“合わせ直し”が発生する。これが地味に効きます。
そして、この合わせ直しは「慣れたら終わる」問題ではあるんですが、慣れるまでの間がちょうど忙しい時期に重なるのが厄介なんです。忙しいほど確認が増え、確認が増えるほど時間が削られます。しかも行政側も年度の制度改訂もあれば普通の異動もあるので年度末は忙しい。だから返答が遅れやすい。遅れると現場の調整が遅れる。遅れると家族が不安になる。はい、連鎖が再発します。
手引き本10cmの壁と現場の“感覚運用”
ここで出てくるのが、あの「手引き本10cm」の話です。制度の説明書は分厚い。しかも文章が堅い。しかも毎年の改正がある。しかも例外がある。つまり、全部を丸暗記して即答できる人は、漫画の主人公でもなければ、なかなかいません。
多くの現場は、もちろん基幹のルールは押さえています。ただ、細部は経験で補っている部分があるのも現実です。「このケースはこう動けば上手くいった」「この書類はこの添付が必要だった」みたいな、身体で覚えた知恵です。これが悪いわけではありません。むしろ現場の知恵があるから、利用者さんの生活は回ります。
ただ、担当者が変わると、その“身体で覚えた知恵”の前提がズレることがあります。これまで通っていた説明が、急に「追加資料をください」になる。これまで相談で済んだことが、書面で求められる。これまで柔らかかった確認が、急にきっちりになる。逆もあります。いずれにせよ、ケアマネさんは「今の空気」に合わせて、説明や書類の組み立てを調整し直します。年度末は、その調整が一気に来る季節です。
“困難事例”の時ほど窓口の方針が見える
ここが、実は一番大きいところです。普段の手続きは、多少の違いがあっても何とか回ります。でも、困難事例や緊急性の高いケースになった時、窓口や責任者の方針はハッキリ見えます。
例えば、支援が複雑に絡むケース。家族が疲弊しているケース。医療との連携が難しいケース。こういう時に、行政側が「どこまで伴走してくれるのか」「どういう視点で判断するのか」は、ケアマネさんの調整に大きく影響します。ここが読みづらい時期が、年度末から年度初めにかけて発生しやすい。つまり、ケアマネさんは“手続き”だけでなく、“相手の方針の読み取り”も同時進行でやることになります。忙しい時に、さらに難しいゲームを追加される感じです。
忙しい時ほど効くのは「最初の一言」と「小さな礼儀」
じゃあ、どうするか。答えは派手ではありません。忙しい時ほど、最初の一言が効きます。
「今年度もよろしくお願いします」「確認のポイントがあれば教えてください」「こちらの理解がズレていたら修正します」。この一言があるだけで、窓口とのやり取りがスムーズになりやすい。制度の話って堅くなりがちですが、人と人の仕事でもあるので、最初の空気作りが案外大きいんです。年度末は、スピード勝負のようでいて、丁寧さが結果的に近道になる季節でもあります。
これで、年度末の忙しさの要因がだいぶ揃いました。人事異動の波、依頼の偏り、季節の体調ゆらぎ、そして行政窓口の切り替わり。次はまとめで、ここまでの話を1つに結びながら、「4月はさらに忙しい」と言われる理由と、心が折れないための考え方を、少し明るめに締めていきます。
[広告]まとめ…4月はラスボス~だからこそ今日もコツコツ生存戦略~
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。年度末にケアマネージャーさんが忙しい理由、なんとなく「あるある」として伝わったでしょうか。3月はただ仕事量が増えるだけではなく、周囲の世界がいっせいに動く季節です。人事異動で職場の空気が変わり、生活の変化が利用者さんの支援を揺らし、寒暖差と行事が体調の揺らぎを呼び、行政窓口の担当が変わって“同じ制度なのに別ゲーム”みたいな感覚が発生する。忙しさの正体は、いろんな波が同じ時期に重なることでした。
そして、最後に一番大事な話をします。多くの人が「年度末が忙しい」と言いますが、現場の体感としては、4月が本番です。3月は前哨戦、4月がラスボス。なぜなら、3月に積み上がった調整が4月に一気に動き出すからです。書類が切り替わる、体制が変わる、家族の生活も変わる、担当者同士の“新しい相性”も始まる。つまり4月は、3月にやったことの答え合わせが同時多発する月なんですね。怖いのは、努力して丁寧に積んだはずの段取りほど、4月に「はい次の調整です」と続編が来ること。達成感より連載が始まる感じです。
忙しさをゼロにはできない。でも“折れにくく”はできる
ここで、頑張り屋さんのケアマネさんほど陥りやすい罠があります。「全部ちゃんとやらねば」という気持ちです。もちろん、丁寧さは大切です。ただ年度末は、丁寧さを維持するために“配分”が必要になります。全部を100点にしようとすると、体が先に電池切れします。だから、100点が必要なところと、80点でも回るところを見分ける力が、生存戦略になります。
その見分けの軸は意外とシンプルで、「安全」と「継続」です。転倒や脱水のリスクが高いなら、そこは丁寧に。支援の継続が止まりそうなら、そこも丁寧に。逆に、後から修正できる書類や、急がなくても支障がない調整は、順番を後ろにずらしてもいい。年度末は“完璧な美術作品”を作る時期ではなく、“生活が途切れないように橋を架け続ける時期”です。橋が落ちなければ、後で塗り直せます。
小さなひと声が一番大きな仕事になることがある
3章で触れたように、季節の変わり目は体調が揺れます。忙しいほど、手続きや調整に意識が持っていかれますが、実は「水分どうですか」「朝夕冷えますね」「外出の時は無理しないで」みたいな小さなひと声が、後から大きな火種を消してくれることがあります。年度末に強いケアマネさんは、調整が上手いだけでなく、崩れそうな芽を早めに見つけるのが上手い。これは才能というより、積み重ねの技術です。
行政窓口についても同じで、担当が変わった時ほど、最初の挨拶と確認が効きます。制度は堅くても、やり取りは人と人。最初の空気が整うと、その後の確認が少しだけ軽くなることがあります。忙しい時ほど、雑になりやすいところを、敢えて一段だけ丁寧にする。これが、後の自分を助けます。
それでも忙しい~だから「コツコツ」が勝つ~
最後は結局、これに尽きます。忙しい時に人を救うのは、派手な裏技ではなく、コツコツです。一本ずつ電話をかける。1つずつ確認する。できる順に片付ける。困ったら早めに相談する。年度末の仕事は、ヒーローの必殺技では片付きません。地道な積み上げが、一番強い。
ケアマネージャーさんの年度末は、まさに“人の生活が動く季節”の中心です。忙しいのは、あなたが頼られている証拠でもあります。ただし、頼られ過ぎると倒れます。どうか、ひと息つきながら、今日できることを今日の分だけ。4月のラスボスに向けて、体力ゲージを残しつつ、ゆっくり前へ進みましょう。
今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m
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