お仕事と健康と人間関係を整える新年の抱負の立て方と続け方

[ 1月の記事 ]

はじめに…元旦と2日目で決める「一年の設計図」とは

「一年の計は元旦にあり」とよく言われますが、じつは半分だけ正解だと感じています。残りの半分は、静かに日常が戻り始める1月2日の心の持ちようにあるのではないでしょうか。賑やかな年越しから一夜明けて、少しぼんやりした頭でテレビを見たり、おせちを摘まんだりしながら、「今年こそは…」とフワッと浮かぶ決意たち。それを、1月1日と1月2日の間でゆっくりと選び直し、言葉にしていく時間こそが、新しい一年の設計図を描く大切な一時です。

新年の抱負というと、「英会話をマスターする」「ダイエットを成功させる」「貯金を増やす」といった分かりやすい目標が思い浮かびますよね。でも、抱負という文字は「負を抱える」と書きます。今の暮らしでモヤモヤしているところ、少し負担に感じているところ、ここが変わったら楽になりそうだと思うところを、そっと抱きとめてあげる。その上で、「じゃあ今年は、どんな一年にしてあげようか」と、自分に問い掛ける作業なのだと思います。

だからこそ、抱負は「今の自分」とまったく切り離された夢物語ではなく、「少し背伸びをすれば届きそうな未来」であることが大事です。急旋回して別人のように生きるのではなく、昨日までの自分の延長線上に、ほんの少し明るい景色を足していくようなイメージです。お仕事のこと、健康のこと、家族との時間、友人や職場の人間関係。どれも一気に変えようとすると苦しくなってしまいますが、「ここだけは丁寧に育ててみよう」という一点を決めると、グッと現実味が増してきます。

また、抱負は決めて終わりではなく、「続けられるかどうか」が何よりも重要ですよね。三日坊主で終わってしまうと、がっかりした気持ちだけが残ってしまいます。今年こそは、その悔しさを優しく上書きしたいところです。本記事では、お仕事や学び、健康といった具体的なテーマを例に、「抱負をどう選ぶか」「どうやって日常生活に落とし込むか」「途中で苦しくなった時にどう立て直すか」といったポイントを、ゆっくり紐解いていきます。

元旦に勢いで決めた目標を、1月2日からの毎日にそっと馴染ませていくことが出来れば、新年の抱負は特別な宣言ではなく、「気づけば暮らしに溶け込んでいる新しい習慣」に変わっていきます。この記事が、そんな一年のスタートを整えるお手伝いになれば嬉しいです。

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第1章…「負を抱える」が抱負~今の暮らしをやさしく棚おろし~

「新年の抱負」と聞くと、ついキラキラした未来のイメージから考えてしまいがちです。ところが、抱負という言葉には「負を抱える」という意味合いも含まれています。今の暮らしの中で、ちょっと重たいなぁと感じていること、目を反らしてきた弱点、後回しにしてきた課題。そうした自分の「負」の部分を、そっと抱きとめてあげるところから、本当に役に立つ抱負作りが始まります。

まずは、新年だからといって焦って決めなくて大丈夫です。大切なのは、「今の自分の生活を、少しだけ客観的に眺めてみる時間」を持つことです。朝起きてから夜寝るまでの流れを思い浮かべてみましょう。お仕事に向かう準備、移動時間、職場での時間、帰宅後の家事や介護、子育て、自分のリラックスタイム。どこでいつも疲れが溜まりやすいのか、どこで小さなイライラが積もりやすいのか、「ここがもう少し楽になったらいいのに」と感じる場面が、きっと幾つか見えてくるはずです。

この時、「自分はダメだな」と責める視点ではなく、「ちょっと荷物が多過ぎるから、どこかを軽くしてあげよう」という気持ちで俯瞰して眺めることがポイントです。例えば、お仕事の量そのものは変えられなくても、朝の準備を〇分早めることで心に余裕が出来るかもしれません。家事のやり方を見直して、「毎日完璧」から「数日に一度まとめて」に変えるだけで、体力的な負担がグッと軽くなるケースもあります。負担をゼロにするのではなく、「少しだけ軽くする工夫」を探すイメージです。

抱負が現実離れしてしまうのは、この「今ある暮らしの棚おろし」を飛ばしてしまうからです。「億万長者になる」「モデル体型になる」「急に人脈を増やす」といった目標は、今の自分の生活と繋がっていないため、大きなエネルギーと時間を捧げなければ届きません。しかも、もし無理を重ねて達成できたとしても、別のストレスや不満が生まれてしまうこともあります。新年の抱負は、人生を丸ごと作り替える宣言ではなく、「今の生活を壊さずに、じんわり良くしていくための小さな方向付け」と考えると、グッと決めやすくなります。

そこでおすすめなのが、「欠かしたくないもの」と「足してみたいもの」を分けて考える方法です。今の暮らしの中で、「これは守りたい」「なくなると困る」という要素を思い浮かべてみましょう。例えば、家族との食事の時間、毎日の散歩、趣味の一時などです。それを守りながら、そこに小さなプラスを足していく形で抱負を組み立てます。例えば、「家族との夕食の時間はそのままに、食後に〇分だけストレッチを足してみる」「通勤時間の一部を、学びのための読書や音声学習に変えてみる」といった具合です。

このように、「今ある生活」と「これからの一年」を対立させないことが、新年の抱負を長続きさせるコツです。現状を否定してゼロからやり直すのではなく、「この生活の中に、どんな小さな工夫を足せるだろう」と考えると、心が少し軽くなります。抱負とは、自分にムチを打つための看板ではなく、未来の自分への優しい「応援メッセージ」。まずは、その土台となる「今の暮らしの棚おろし」から、ゆっくり一緒に整えていきましょう。


第2章…お仕事と学びの抱負を「毎日の一歩」に落とし込むコツ

新年の抱負として、まっさきに思い浮かびやすいのが「お仕事」と「学び」ですよね。昇給や転職、資格取得、スキルアップ…。どれも大切なテーマですが、そのままでは少し大き過ぎて、年の途中で息切れしてしまうことも多いものです。ここでは、お仕事と学びに関する抱負を、今の生活リズムに合わせて「毎日の一歩」に変えていくコツを、ゆっくり整理してみましょう。

まず意識したいのは、「結果」ではなく「行動」で抱負を書くという考え方です。「〇〇の資格に合格する」「売上を増やす」といった結果は、自分の努力だけではコントロールし切れない部分もありますよね。試験の難易度や景気の流れ、職場の方針など、外側の要素にも左右されてしまいます。そこで、新年の抱負そのものは、「毎日テキストを〇ページ読む」「勤務がある日は必ず業務日誌を〇行書く」「週に〇回は先輩や同僚に相談してみる」といった、自分の手で確実に実行できる行動の形にした方が現実的です。結果はその先に、ゆっくり付いてくるイメージです。

次に大事なのが、「いつやるのか」を先に決めてしまうことです。意欲に任せて「時間が出来たらやろう」と考えていると、日々の忙しさの波にあっという間にさらわれてしまいます。そこで、1日の中で比較的落ち着きやすい時間帯を1つだけ選び、その時間を「抱負タイム」として固定してしまいましょう。例えば、出勤前の早朝に15分、通勤中の20分、昼休みのうちの10分、就寝前の静かな一時など、人によって取りやすい時間帯は違います。ポイントは「少し頑張れば確保できるが、無理をし過ぎない長さ」にすることです。

介護や医療、サービス業のように勤務時間が不規則なお仕事の場合は、「毎日同じ時刻」という考え方が通用しないことも多いですよね。その場合は、「1週間の中で合計〇分」「夜勤明けの日にはやらない」といった、もう少しゆるやかな決め方がお勧めです。例えば、「1週間のうち3日だけ、仕事とは別の学びに時間を使う」「月に2回は、自分の働き方を振り返るノートを書いてみる」など、生活リズムに合わせた単位で決めると、心身への負担が軽くなります。

お仕事の抱負を立てる時、つい「評価」や「数字」に目が向きがちですが、長い目で見れば、自分の土台をジワジワ厚くしていくことが一番の近道です。例えば、資料作りが苦手なら、「今年は人に伝わりやすい文章力を磨いてみる」。コミュニケーションが苦手なら、「1日に一度は、誰かにきちんとお礼を伝える」。こうした小さなテーマは、派手さはありませんが、1年後には仕事全体のしやすさを大きく変えてくれます。「肩書き」ではなく「働き方」そのものを、少し心地良い方向に整える抱負も、とても価値のあるものです。

学びに関しても、「新しいことを始める」だけが抱負ではありません。既に持っている知識や経験を深める一年にする、という選択肢もあります。例えば、今の仕事に関わる分野の本を1年間で〇冊読むとか、苦手分野だけを集中的に復習するといった形です。「広げる学び」と「深める学び」を意識的に選ぶことで、抱負がブレにくくなります。あれもこれもと欲張り過ぎず、「今年はこの一列を伸ばす」と決めるだけでも、一年後の景色はかなり変わります。

そして忘れたくないのが、「自分へのやさしさ」を抱負に一緒に混ぜておくことです。忙しい日や、どうしても気力が湧かない日もありますよね。そんな時のために、「理想のノルマ」と「最低ラインのノルマ」を二段構えで用意しておくと、続けやすくなります。たとえば、理想は30分の勉強だけれど、どうしても無理な日は5分だけテキストを開けばOK、と予め決めておくのです。「ゼロにしない」ことを優先すると、自己嫌悪も減り、翌日からまた立て直しやすくなります。

お仕事と学びの抱負は、人生の土台を整える大切なテーマです。ただし、立派な宣言文を書くことが目的ではありません。忙しい毎日の中に、無理のない形で「小さな一歩」を埋め込んでいくこと。その積み重ねが、結果として昇進や資格取得、転職の成功などに繋がっていきます。新年の抱負を決める時は、どうか自分を追い詰めるのではなく、「1年後の自分に、どんなプレゼントを渡してあげたいか」を想像してみてください。そのイメージこそが、お仕事と学びの抱負の、一番確かなコンパスになってくれます。


第3章…健康と暮らしを守る抱負~体と心のマイルールづくり~

どんなにお仕事や学びの抱負が立派でも、体調を崩してしまうと、いったん全部お休みになってしまいますよね。だからこそ、新年の抱負を考える時は、「健康」と「暮らしの土台」を一緒に見直しておくことがとても大切です。ここで言う健康は、体の強さだけではありません。よく眠れること、食事が美味しく感じられること、気持ちが大きく落ち込んだまま戻ってこない日を減らしていくこと。こうした、毎日の生活を支えてくれる当たり前のようで当たり前ではない状態も、立派なテーマになります。

健康の抱負を立てる時に意識したいのは、「頑張り宣言」ではなく、「暮らしの中のマイルール」に落とし込むことです。例えば、「今年こそ体重を〇キロ落とす」と掲げると、どうしても数字ばかりに目が行ってしまいます。少し増えただけで落ち込んだり、予定通りに減らないと自分を責めてしまったり。そうではなく、「夕食は満腹の一歩手前で箸を置く」「夜は甘い飲み物を一度だけにする」といった、小さな行動ルールに変えてみるのです。結果として体重が整っていけば良し、くらいの気持ちでいた方が、長い目で見て続きやすくなります。

同じように、運動の抱負も「毎日何時間走る」といった大袈裟な目標にする必要はありません。忙しい方や、介護などで体力を使い切っている方にとっては、それ自体が無理な相談ですよね。それよりも、「エレベーターより階段を選ぶ回数を増やす」「バスや電車で一駅だけ歩いてみる」「テレビを見る前に、その場で軽くストレッチをする」といった、今の生活にそっと差し込める動きを選んでみましょう。腰や膝に不安がある方なら、いきなり負荷の高い運動ではなく、椅子に座ったままで出来る体操や、足先を回すだけの簡単な動きから始めるのも立派な一歩です。

睡眠や休息についても、立派な抱負になります。「今年は早寝早起き」と書いても、なかなか習慣が変わらない…という経験をお持ちの方も多いかもしれません。そんな時は、「寝る前の30分だけはスマホを触らない」「布団に入る時間を、いつもより15分だけ早める」といった、入り口を変えるマイルールがお勧めです。たった15分でも、積み重ねると心と体の回復力が違ってきます。眠りの前に、温かい飲み物をゆっくり飲む、今日一日をざっくり振り返る、深呼吸を数回してから目を閉じるなど、自分なりの「おやすみ前の儀式」を決めるのも良いでしょう。

心の健康も、新年の抱負として敢えて言葉にしておきたいところです。忙しい日々の中で、知らず知らずのうちに、「イライラしてはいけない」「弱音を吐いてはいけない」と自分を締め付けてしまうことがあります。そんな方ほど、「1日のうちで、誰かに感謝を伝える時間を作る」「頑張りすぎた日は、ひとつだけ予定を減らすことを自分に許す」「どうしてもしんどい日は、『今日は休む日』と心の中で宣言する」といった、心をゆるめるマイルールを抱負に含めておくと安心です。頑張ることと同じくらい、「立ち止まる勇気」も、健康には欠かせない要素です。

ここで大事なのは、これらのマイルールを、「自分いじめの約束」にしないことです。体調が悪い日もあれば、家族の事情でどうしても守れない日もあります。そんな日は、「今日は例外」と軽く受け流して、また翌日から再開すれば大丈夫です。守れなかった自分を責めてしまうと、その気持ちの重さが新たなストレスになってしまいます。「3日続けて守れたら自分をほめる」「1週間のうち、半分守れたら上出来」といった、緩めの基準を自分で設定しておくと、続けることそのものが少し楽しくなってきます。

健康と暮らしの抱負は、派手な成果が見え難い分、後回しにされがちな分野です。しかし、ここが整うと、お仕事や学び、人間関係の抱負にも、しっかりと力を届けてくれます。新年の抱負を考える時、「体と心のマイルール」を1つでも良いので書き添えてみてください。それが、新しい一年の中で自分を守ってくれる、見えないお守りのような働きをしてくれるはずです。次の章では、こうして決めた抱負を「有言実行」で育てていくための仕組みについて、一緒に考えていきましょう。


第4章…有言実行を続ける仕組み~日記とごほうびと計画の見直し~

ここまでで、「どんな抱負にするか」「お仕事や学び、健康をどう暮らしに組み込むか」を整理してきました。とはいえ、多くの人が一番、躓きやすいのは、「決めた後、続けること」かもしれません。新年の抱負が三日坊主で終わるのは、意志が弱いからではなく、続けるための仕組みが用意されていないことが殆どです。この章では、「有言実行」を支えてくれる、小さな工夫をいくつかご紹介します。

言葉にして外に出すと抱負は少しだけ本気になる

まず大切なのは、抱負を自分の頭の中だけにしまっておかず、「言葉」として外に出すことです。ノートに書くのでも、家族や友人に伝えるのでも構いません。「今年は、こんな風に過ごしたいんだ」と一度でも口に出した瞬間、その抱負はフワッとした願望から、少し重みのある約束へと変わります。

ここで気をつけたいのは、「完璧な宣言文」を作ろうとしないことです。格好いい一文にしようとすると、それだけで疲れてしまいますし、後から内容を変え難くなってしまいます。むしろ、「今の時点では、こんな感じで考えている」という仮の宣言で十分です。後から修正しても良いし、途中で方向転換しても構わない、と自分に許可を出しておくと、最初の一歩を踏み出しやすくなります。

また、「誰に伝えるか」も大切なポイントです。厳しく叱咤してくるタイプの人に話すと、却って苦しくなってしまうこともあります。出来れば、「上手くいった時は一緒に喜んでくれて、上手くいかない時は責めずに聞いてくれる人」を1人思い浮かべて、その人にだけ共有してみてください。たとえ具体的な助言がなくても、「話を聞いてもらえる場所」があるだけで、人はだいぶ頑張れるものです。

日記とご褒美で小さな前進を見える化する

次のカギは、「自分の前進を自覚できるようにしておくこと」です。人は変化に慣れてしまう生き物なので、少しずつ頑張っていても、「自分なんて何も変わっていない」と感じやすくなります。その感覚が続くと、やる気が萎んでしまいます。そこで役に立つのが、短い日記と、ささやかなご褒美です。

日記といっても、びっしり書く必要はありません。「今日、抱負のために出来たことを、1行だけ書く」という約束にしてみましょう。勉強をした時間や、早く寝るために工夫したこと、食事でちょっと意識したことなど、ほんの一言で十分です。「今日はお休みした」と正直に書く日があってもかまいません。続けていくうちに、「あれ、案外がんばっているな」と自分の努力に気づけるようになります。

ご褒美は、「達成したご褒美」というより、「続けようとした自分への労い」として用意しておくと長続きしやすくなります。例えば、「1週間、意識して取り組めたら好きなお菓子や本をひとつ許可する」「1か月続けられたら、行ってみたかったカフェで静かな時間を過ごす」など、ささやかで心が喜ぶものを選びましょう。ポイントは、金額や豪華さではなく、「自分が本当に嬉しいかどうか」です。

そして何より、「続かなかった日」に対しても、やさしい目を向けることが大切です。体調不良や急な用事で出来なかった日は、「今日は抱負よりも、目の前のことを優先した」と捉え直してみましょう。翌日からまた再開できたら、それだけで立派なことです。

計画は固め過ぎずに定期的に緩く見直す

最後のポイントは、「計画を一度決めたら守り抜かなければならない」と思い込み過ぎないことです。新年の勢いで細かいスケジュールを作っても、実際に生活の中では予定どおりにいかないことがたくさん起こります。そこで大切なのは、「週に一度」「月に一度」など、予め見直しのタイミングを決めておくことです。

例えば、週末に10分だけ時間を取って、「今週はどこが上手くいったか」「どこが苦しかったか」を振り返ります。上手くいかなかった部分は、もう少しハードルを下げたり、時間帯を変えたりして調整してみましょう。反対に、「思ったより楽に出来た」と感じた部分は、少しだけレベルを上げてみるのも良いですね。この繰り返しが、無理のないペースを見つける手助けになります。

1か月単位で見直す時には、「抱負そのもの」を調整してもかまいません。実際にやってみて、「やはり自分には合わない」「もっと大切にしたいテーマが見つかった」ということもあります。その時は、最初の抱負に拘らず、今の自分に合った形に書き換えてしまいましょう。進む方向を変えることは、逃げではなく、「今の自分をちゃんと見直した結果」のステップアップと言えます。

有言実行とは、最初に決めた形を一切変えないことではありません。「今年はこんな一年にしよう」と決めた気持ちを、諦めずに持ち続けること。そのために、言葉にして外に出し、日記とご褒美で前進を見える化し、時々、計画を緩く整え直すこと。この3つの仕組みがあれば、新年の抱負はただの合言葉ではなく、暮らしの中で育てていける「生きた約束」に変わっていきます。

次のまとめでは、ここまでの内容を振り返りながら、「一年の抱負と、ゆとりある計画」との上手な付き合い方をもう一度整理してみたいと思います。

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まとめ…ゆとりある計画で新年の抱負を当たり前の習慣に

一年の始まりに「新年の抱負」を考える時間は、単なるお祭り気分ではなく、自分の暮らしをそっと見直す、貴重なメンテナンスの時間です。元旦の高揚した気分のまま勢いで決めるのも悪くはありませんが、1月2日の少し落ち着いた空気の中で、もう一度「本当に続けられそうか」「今の暮らしと繋がっているか」を見つめ直すことで、その抱負はグッと現実味を帯びてきます。

第1章では、「負を抱える」という言葉に込められた意味を手掛かりに、今の生活の棚おろしから始めることの大切さを確認しました。お仕事、家事、介護や子育て、人間関係…。毎日の中で、どこが一番負担になっているのか、どこに少しプラスが加われば楽になりそうなのかを見つけていく作業は、自分を責める時間ではなく、「よく頑張っている自分に、何をプレゼントしてあげようか」と考える時間でもあります。

第2章では、お仕事や学びに関する抱負を、「結果」ではなく「行動」の形に変えることをテーマにしました。資格合格や昇進といった大きなゴールだけではなく、「1日〇分だけテキストを開く」「週に数回だけでも、通勤時間を学びの時間に変える」といった、小さな一歩を毎日のどこに置くかがポイントでしたね。生活リズムが不規則なお仕事であれば、1週間単位、1か月単位で緩やかに回数を決める工夫も有効です。

第3章では、健康と暮らしの抱負を、体と心のマイルールとして考えていきました。「体重を〇キロ減らす」といった数字に縛られるより、「夕食は満腹の一歩手前で箸を置く」「寝る前の30分だけスマホを閉じる」といった、ささやかな行動に変えることで、日常の中に自然と馴染ませていくイメージです。体のことだけでなく、「しんどい日は予定を1つ減らしても良い」と自分に許可を出すことも、心の健康を守る大事な抱負になります。

第4章では、せっかく決めた抱負を「有言実行」で育てるための仕組み作りを確認しました。ノートや手帳に書き出す、信頼出来る人にそっと宣言してみるといった「言葉にして外に出す工夫」。一行日記で、その日に出来たことを記録する「見える化」。そして、続けられた自分にささやかなご褒美を用意しつつ、週ごと・月ごとに計画をゆるく見直していく柔軟性。これらがそろうと、新年の抱負は「守らなければいけない厳しい約束」ではなく、「一年かけて育てるマイプロジェクト」のような存在に変わっていきます。

振り返ってみると、新年の抱負作りに必要なのは、立派な言葉や特別な才能ではありません。今の暮らしを大切にしながら、ほんの少しだけ良くしたい部分を選び取る目。そして、その小さな変化を、諦めずに続けるための仕組みを用意すること。たったそれだけです。うまくいかない日があっても、「ここからまたやり直せる」と思えるゆとりを、自分に許してあげてください。

一年の終わりに振り返った時、「今年も何も出来なかった」と落ち込むのではなく、「派手ではないけれど、あの抱負のおかげで暮らしが少し楽になったな」と静かに微笑めるような一年にしていきたいですね。お仕事も、健康も、人間関係も、一気に変える必要はありません。元旦と1月2日に描いた小さな設計図を、日々の中で少しずつ塗り足していく。その積み重ねが、やがて「新年の抱負だったことすら忘れるくらい、当たり前の習慣」として、あなたの毎日を支えてくれるはずです。

今日も閲覧ありがとうございましたm(__)m


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